比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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質問と悪戯心

 

 

八幡side

 

 

「ふぅ……実に美味しかった、この学園に在籍しているウマ娘達は幸せ者だな。毎日これだけ美味な料理を口にしているのだから。」

 

八幡「先生、食べる時は食べますよね。」

 

「これでも抑えた方なのは君も知っているだろう?」

 

八幡「まぁ、そうですけど………」

 

ルドルフ「やぁ八幡君、それに貴女は八幡君が言っていた先生とお見受けします。」

 

「ほう、分かるのかい?」

 

ルドルフ「佇まいから推測しました。それと……圧倒的な何かを感じます。私を含めたこの学園のウマ娘達が束になっても勝てない程の強さ。」

 

「………成る程、流石はシンボリ家の御息女。ご両親からとても良い教育をされていたのだろう。その慧眼は見事な物だ。」

 

ルドルフ「勿体無いお言葉です。」

 

「八幡、彼女はシンボリルドルフで間違いないな?」

 

八幡「はい。この学園の生徒会長をしています。」

 

「ふむ……時にシンボリルドルフ、1つ尋ねよう。」

 

ルドルフ「何でしょう?」

 

「ウマ娘がレースに出る上でトレーナーは必要不可欠、それは君も知っているだろう。それと同じようにトレーナーが居なければウマ娘は強くはなれない。そこに腕や技量は関係無くだ。君ならばどうする?仲は良いがトレーナーとしての腕は三流なトレーナーと、腕は良いがウマ娘との信頼関係が上手く築けないトレーナー、君ならばどちらを取る?」

 

 

……今の俺を言われているようで心が痛い。いや、先生もあの件を知っているからこそこの質問なのだろう。多分だが、この食堂内の何処かにエアグルーヴが居たりして?

 

 

ルドルフ「私は前者を選びます。確かにトレーナーを選ぶのなら腕の良いトレーナーを選択するのは必然。しかし、そこにも相性というのがあります。先生殿が仰られていた信頼関係を築けないのは、我々ウマ娘やトレーナーにとっても致命的で決定的な何かに繋がると思われます。それに、技術は後付けでも身に付ける事は可能です。今はまだ未熟であっても伸び代は幾らでもあるかと。ウマ娘とトレーナー、一心一体、二人三脚、これこそが本当にあるべき姿だと私は考えます。」

 

「………」

 

八幡「………」

 

ルドルフ「如何でしょう?」

 

「……見事な考え方だ。学生の内からそのような考えを持つのは殆ど居ないだろう。君は聡明なのだな。」

 

ルドルフ「ただの小娘の戯言です。」

 

「いや、とても立派な考えだ。私の弟子にも見習って欲しいものだよ。」

 

八幡「……すみません。」

 

「済まない、冗談だ。だが嘘ではないぞ?」

 

八幡「………」

 

「有意義な話をさせてもらった、感謝するよ。さて、私はこれで失礼させてもらう。八幡、行くぞ。」

 

八幡「はい。」

 

 

先生にそう言われたので、俺は立ち上がって食器を片付けに向かった。先生のもあるから行ったり来たりしないといけねぇな、こりゃ………

 

 

ーーートレーナー室ーーー

 

 

「ふむ、ここが八幡の作業室か。」

 

八幡「まぁそうですね。あんまり来る事はありませんが、調べ物とかは此処でしますね。」

 

「……君らしいな。」

 

八幡「コーヒーでも飲みます?食後に飲んでなかったですよね?」

 

「あぁ、頂こう。因みに「砂糖無しでミルクを少し、シナモンパウダーを1さじ、ですよね?」……ふふっ、分かっているじゃないか。」

 

八幡「すぐに用意します。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「どうぞ。」

 

「済まない……ふっ、君は相変わらず甘いのが好きだな。」

 

八幡「そう簡単に変わらないですよ。」

 

「そのようだな。」

 

八幡「………」

 

「………聞かないのか?私が此処に来た理由を。気になっているのだろう?」

 

八幡「役者が揃ってからの方が良いでしょう?」

 

「お前は本当に勘が鋭いな。その時になったら話そう、今はこうして君と話をしているだけで充分だ。」

 

八幡「プロフェッサーとは話さないんですか?」

 

「話はするが、決まって八幡の話になるのだ。あの人は本当に君がお気に入りみたいだからな。そういえばこんな画像があるのだが、お前は知らないか?」

 

 

先生のスマホを見た俺は頭を抱えたくなった。それは………俺が眼鏡をかけて私服姿で外出している時の写真だったからだ。うわぁ………こんなのも撮られてたのかよ。

 

 

八幡「………何ですかこれ?」

 

「ウマスタで最近……というよりも少し前に話題になっていた写真を聞こうと思っていた。さて八幡、私は眼鏡姿の君を1度も見た覚えが無い。披露してくれるな?」

 

八幡「………はい。」

 

 

俺は今はあまり使わなくなった眼鏡をケースから取り出して、着用した。すると先生の反応は………

 

 

「……ほう、成程。確かに君のウィークポイントとも言える目が良い感じに見える。」

 

八幡「ウィークポイントって言うの止めてくれません?間違いではありませんけど面と向かって言われるのはちょっと心抉られるんですけど。」

 

「これなら君は美青年と言っても過言ではないだろう。結婚願望の強そうな女性や男好きな女性が集まってきそうな顔つきになっているぞ。」

 

八幡「聞きたくなかったですよ、それ。」

 

「八幡、共に写真を撮ろうではないか。そしてその写真を師に送ろう。きっと師は即日本に来たがる事だろう。いつ来れるかも分からぬ日本に、な。」

 

八幡「写真送るのは別にいいですけど、2ショットじゃないのを「何を言っている?無論2ショットに決まっている。」えぇ〜マジですか?」

 

「当然だ。」

 

八幡「……プロフェッサーに何言われても知りませんからね?困った時とか俺に携帯押し付けるのとかやめてくださいよ?」

 

「さぁ、どうだろうな?」

 

 

こういう時だけ悪戯心を出さないで欲しい………その後に苦労するのは俺なんだから。

 

 

 




最後は茶目っ気のある先生でしたね。
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