比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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憤怒

 

 

八幡side

 

 

何で俺、先生と2ショット撮ってたんだろう?ホントマジで疲れた。まだトレーニングの時間でもねぇのにホントに疲れた。それとは裏腹に先生はなんか気分良さそうにしてる。今此処でプロフェッサーに撮った写真送るのだけはやめてくださいね?面倒になるの目に見えてるんで。

 

 

八幡「そろそろトレーニングの時間なんですけど、先生はどうするんですか?」

 

「その事だが八幡、今日のトレーニングは休みにさせて貰う。代わりに少し話をしたいウマ娘が居る。」

 

八幡「エアグルーヴ、ですか?」

 

「あぁ、その通り。今の彼女の心意を確かめたい。」

 

八幡「………フジには連絡入れておきます。」

 

「頼んだぞ。じゃあ私達は部室に向かおうか。」

 

 

考えなくても分かる、100%この前の話だ。

 

 

ーーー部室ーーー

 

 

フジからは『分かったよ、明日また来るね。』とだけメールが来た。済まんねホント、今度どっかのショーにでも連れてってやるから許してくれな?探して予約しとかないと。

 

 

「トレーニングの開始時間は?」

 

八幡「4時です。その時間にはコースに出てます。集まってる時間は大体45分とかですね。」

 

「結構。では待つとしよう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

ガチャッ

 

 

エアグルーヴ「………っ!」

 

「やぁ、久しぶりだな。」

 

エアグルーヴ「……どうも、ご無沙汰してます。」

 

「君もあれから随分と逞しくなったようだ。そんな君と少し、話がしたくてな。八幡に今日のトレーニングの時間を私が貰う事になっている、私に付き合ってくれるかな?」

 

エアグルーヴ「では貴方がトレーニングを見ると?」

 

「あぁ済まない、そういうわけではないんだ。今日のトレーニングを中止にして君と話がしたい。」

 

エアグルーヴ「………」

 

「それとも、契約破棄を促された相手とは話をしたくないか?」

 

 

え、嘘?そんな事言ったの先生………マジで?俺そんな事全然知らなかったぞ?

 

 

エアグルーヴ「トレーニングでないのであれば、お話を聞く必要はありません。失礼します。」

 

「因みに言うとだ、君が先月の件で色々あったのは私も知っている。それも含めて、と言ったら少しは話を聞く気になるか?」

 

エアグルーヴ「先月?」

 

「君がレースを終えて京都から帰って来た日の話だ。」

 

エアグルーヴ「っ!」

 

 

まぁ、その事を言われれば分かるよな。

 

 

エアグルーヴ「…分かりました、伺います。」

 

「ありがとう、嬉しく思う。」

 

 

そしてエアグルーヴは先生と対面するように座った。俺は先生側に座っていたから、エアグルーヴの顔を見る事が出来る。

 

 

「さて、まぁ端的に話すとだ。八幡に交際関係は無い。つまりは君の勘違いだ。ここまでは良いな?」

 

エアグルーヴ「はい。」

 

「そして問題となったのはこの後だ。あの女性は今も自宅謹慎の処分を受けている。私が話をつけてきたが、それでも軽い方だとは思っている。まぁ、今後に期待するしか無い。」

 

エアグルーヴ「………」

 

「まぁその事は君にとってそんなに重要ではないだろう。私が話したいのはその後の君達についてだ。あれからどうなった?何も変わりないか?八幡からは特に何も聞いてはいないから、私は今の君達の事は何も知らない。嘘を言っても構わないが、後で八幡から聞き出すから無駄だ。八幡は私に嘘をつかない。」

 

エアグルーヴ「………」

 

 

エアグルーヴはその時の事を先生に相談した。先生は口1つ動かさずにエアグルーヴの話を聞いていた。

 

 

「……そうか、そんな事があったか。」

 

エアグルーヴ「はい。」

 

「君はその時も八幡を信じる事は出来なかったか……1年前に君に言ったと思うが、忘れてしまったか?信じられないのなら契約を破棄すればいいと。」

 

エアグルーヴ「……覚えています。」

 

「ほう?覚えていながら君は今も八幡の担当ウマ娘の立場にあると?何ともおかしな話だな。それに今回の事も加味すれば、君が契約を切るのに充分な理由になるのではないか?」

 

エアグルーヴ「それは………」

 

「答えは出ず、か。まぁいい、だが私も1人の導き手だ。弟子が無駄な時間を割いている様を見るのは気分が悪い。どうだ、君から手を引く気はないか?」

 

エアグルーヴ「……無駄な時間?」

 

「あぁ、そうだ。」

 

エアグルーヴ「私とトレーナーが過ごしてきたこの2年間は無駄なものだったと言いたいのですかっ!?」

 

「違うのか?」

 

エアグルーヴ「当然です!確かに、今の私達の関係は芳しくはありません……しかしそれは「八幡のせい、とでも言いたいのだろう?」なっ!?」

 

「違うとは言わせない。八幡が君を追ってこの部屋に来た時、君は八幡に何と言った?どんな言葉を投げつけた?その言葉は今まで過ごしてきた苦楽の道を無駄にするだけではない、築いてきた物全てを壊す程の言葉だ。その意味が君に分かるのか?いいや、分かる筈が無いっ!!」

 

 

マズいな………先生が本気で怒り始めた。

 

 

「食堂でシンボリルドルフにある問いをした、仲は良いがトレーナーとしての腕は三流なトレーナーと、腕は良いがウマ娘との信頼関係が上手く築けないトレーナー、どちらを取るかという質問だ。ルドルフは前者を選んだ。一心一体、二人三脚、これこそが本当にあるべき姿だと、そう答えた。だがそれに比べてお前はどうだ?2年前と何が変わった?関係は良くなったか?距離は縮んだか?否っ!それどころか益々離れている!これを無駄と言わず何と言う!!」

 

エアグルーヴ「………」フルフル

 

「八幡はお前の都合の良い道具ではない!!お前はトレーナーを、八幡を何だと思っている!!そんなに自分に都合の良いトレーナーが欲しいのなら、今すぐ「先生!!」っ!」

 

八幡「………」

 

「………済まない八幡。抑えきれなくなってしまった。エアグルーヴも済まない、熱くなり過ぎた。だが私は今の言葉を訂正するつもりは無い。」

 

エアグルーヴ「………」フルフル

 

「……今日はこれで失礼する。私も少し頭を冷やす必要があるようだ。八幡、今日はこれで帰るが、今後の事はよく考えるように、いいな?」

 

八幡「……はい。」

 

「………では、失礼させてもらう。」

 

 

そう言って先生は静かに部室を去って行った。あんな風になる先生は久しぶりに見た。きっと俺が新聞であれこれ言われた時にもこんな怒り方をしたんだろう………それにしても、嫌な静かさだ。

 

 

八幡「……エアグルーヴ。」

 

エアグルーヴ「っ!」ビクッ!

 

八幡「まぁ……今日は先生が悪かったな、あの人はあぁいう人でな。理不尽や不条理なんかを特に嫌う人なんだよ。けど俺は先生が間違った事を言ったとは思ってない。今後どうするかはお前が決めろ。それまでは待ってやる。」

 

エアグルーヴ「………」

 

八幡「………俺はトレーナー室に行く。今日のトレーニングは休みにするから落ち着いたら寮に帰っていいぞ、鍵もそのままでいいから。」

 

 

………先生の言いかけた言葉、多分エアグルーヴには伝わってるだろうな。だがその言葉は本当の事とはいえ、ウマ娘達にとってはあまりにも厳し過ぎる言葉だ。

 

 

 




先生の怒った所、初めてみましたね。
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