八幡side
ライス「え、えぇっと……いいの?ライスも貰っちゃって………」
八幡「あぁ、構わない。作り過ぎたからお裾分けだ。言っておくが他の奴には上げないからな?」
ライス「で、でも、担当のアルダンさん達には作らなくていいの?」
八幡「ライス、今は冬期休暇だから別に作る必要は無いんだぞ?それは遠慮無く食べて構わないぞ。っていうか食べてくれないと俺が困る。」
ライス「そ、それじゃあ……ありがとう、お兄様。」
今はカフェテリアの卓でライスと一緒に居るのだが、俺はいつものように料理をしていたのだが、ついいつもの癖で作り過ぎてしまったのだ。今日が普通の学園だったら問題無かったのだが、生憎と今はまだ冬期休暇期間だから学生達は寮に居るか帰省しているかのどちらかだ。そんな時にちょうど学園のカフェテリアに現れたのが俺の女が……じゃなくて、癒しのライスだった。どうやらトレーニング後だったらしく、いつものように昼食を食べに来たとの事。
ライス「~♪美味しい~っ!」
八幡「そうか、じゃんじゃん食っていいからな。」
ライス「うんっ!」
八幡「それにしても、本当によく食べるな。いつからそんなに食べるようになったんだ?」
ライス「ライスがまだちっちゃい時にね、お父様とお母様と一緒にご飯を食べていたんだけど、凄く美味しそうに食べるからお母様がたくさん作るようになったんだ。どのお料理も凄く美味しくてね、いつの間にかたくさん食べられるようになったんだ。」
八幡「成る程な……」
大食いになった理由まで可愛いかよ……よし、俺も腹一杯になるまで食わしてやるからな。
ライス「ところでお兄様のチームってメジロの人達しか入れないのかな?」
八幡「いいや、そんな事は無いぞ。俺自身がメジロ専属のトレーナーになっただけだから、メジロ以外の生徒も担当になる事も可能だ。まぁ専属自体が例外だから許可が下りるかどうかはまだ分からないけどな。けど当分の間はメジロだけだろうな。」
ライス「そ、そっかぁ………」
八幡「何でそんな事を聞くんだ?」
ライス「だ、だってお兄様の担当になりたいって気持ちは変わってないから。」
八幡「そうか……メジロ以外の学生をチームに入れてもいいかどうか、とりあえず理事等に聞いてみるわ。まぁ理事長ならOK出すとは思うけど。」
ライス「ホ、ホント?」
八幡「聞くだけならタダなんだから大丈夫だろう。ほら、今は飯を食おうぜ。冷めると勿体ない。」
ライス「う、うん!」
それからは雑談もしながら昼食を楽しんだ。しかしながら本当に美味しそうに食べるから作った俺からすれば気分も良くなるってもんだ。
ライス「はふぅ~……ご馳走様でしたっ♪」
八幡「ん、お粗末さん。どうだ?」
ライス「お腹いっぱいだよお兄様、ありがとう!」
八幡「そうか、それなら良かった。」
ライス「お兄様はこの後どうするの?」
八幡「とりあえずはトレーナー室に行ってから理事長室に行こうと思ってる。ライスは寮か?」
ライス「うん、もう学園が始まるから準備とかしておかないと。」
八幡「そうか。じゃ、ここでさようならだな。」
ライス「うん。それじゃあお兄様、お料理美味しかったよ!」
八幡「あぁ、またな。」
……さて、片付けが終わったらトレーナー室に向かうか。
ーーートレーナー室ーーー
ガラガラ~
シービー「ん?あぁ八幡、お帰り~。」ヒラヒラ∼
八幡「何が『お帰り~。』だよ、勝手にトレーナー室に入るんじゃありません。」
シービー「いいじゃん別に~あたしと八幡の仲なんだからさぁ~!それよりもさ八幡、最近ってあんまりあたしと話してないと思わない?」
八幡「全然思わない。」
シービー「そうだよね~思ってたよね~!うん、あたしも分かってた!」
あれ、俺の意見は無視?
シービー「っというわけで八幡、あたしは今から八幡に膝枕をされますっ!」
八幡「何で俺がお前を膝枕しなきゃならないんだよ?意味分からんって。」
シービー「八幡だって知ってるでしょ、あの時の事!忘れたとは言わせないからねっ!!ラモーヌが八幡に膝枕してた時の事っ!!」
八幡「あの時は俺も寝てたし、やったのはラモーヌなんだから仕方ないだろ。俺からあんな事を頼まねぇし。」
シービー「うんうんそうだね、八幡からはそんな事言わないもんね。だからあたしも勝手にするから!」
八幡「ちょっと用事思い出したから出るわ、それじゃ。」
バタンッ
八幡「よし、何処で時間潰そうか……」
バァン!
シービー「待てえええぇぇぇい八幡~!!」
八幡「うわ、追いかけてきやがった!」
シービー「ちょっとくらい付き合ってくれてもいいじゃんか~!!」
八幡「しねぇよ!っていうか廊下は走らないって小学生の頃に習わなかったのか!?」
シービー「トレセン学園は静かに走る事なら許されてるもぉ~ん!」
八幡「じゃあ今のお前は静かじゃないからアウトだよな?」
シービー「でも今は冬休みだからセーフッ!」
その理屈、絶対に通用しねぇから。
その後も鬼ごっこは続いたのだが、流石に人間とウマ娘の身体能力には大きな差があるから、長く生き延びる事は出来なかった。でもアイツ単純だから、頭撫でてやったらすぐに満足した。今度からはこれで逃げる事にしよう。