比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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恩師との邂逅

 

 

アルダンside

 

 

目の前には栗毛の長髪は靡かせた、とても体格の良いウマ娘が立っていました。女性は私の事をご存知のようですが、私は見覚えもありませんし、メジロの集まりでもお見かけした覚えはありません。ですが、気になる事を仰っていました……『八幡の担当ウマ娘』っと。

 

 

アルダン「失礼ですが、初対面だとお見受けします。そちらは私の事をご存知のようですが、生憎と私は貴女の事を存じません。」

 

タリアト「済まない、そう思うのも当然だ。私が一方的に知っているだけだからな。君の事は八幡からよく聞いているしな。」

 

アルダン「八幡……」

 

 

この方は兄様とどのようなご関係なのでしょう?先程から兄様の事を下のお名前で呼んでいる事からして、普通のご関係では無いのは明白………

 

 

八幡「済まない、待たせた………先生っ!?」

 

アルダン「え……先生?」

 

タリアト「奇遇だな八幡、こうして直接会うのは2年ぶりか?」

 

ラモーヌ「……比企谷さん、この人は?」

 

八幡「あぁ、俺がトレーナーになる為の知識や基礎を色々と叩き込んでくれた大学時代の恩師だ。」

 

タリアト「八幡とは師弟の間柄だ。それにしても……史上初のトリプルティアラウマ娘も一緒とはな、お前も中々隅に置けないな。」

 

八幡「そんなんじゃないですよ。」

 

タリアト「冗談だ。改めて、私はセクレタリアトだ。八幡の師だ、よろしく頼む。」

 

アルダン「……まさか、アメリカ3冠を成し遂げた……あの?」

 

タリアト「間違いじゃなければな。」

 

 

ほ、本物っ!?

 

 

ラモーヌ「セクレタリアト……第9代目のアメリカ3冠ウマ娘にして、史上最強のアメリカ3冠ウマ娘とも呼び声高いウマ娘。その底知れない実力から【ビッグレッド】【神の世界に住むウマ娘】とも呼ばれるようにもなった伝説のウマ娘。」

 

タリアト「もう昔の話だ。今はもう現役を退いた身、過去の威光に過ぎない……それなのに皆して私を持ち上げようとする。私の名を使ったレースを作っても意味が無いというのに。」

 

八幡「先生はどうして此処に?」

 

タリアト「何、少しばかり散歩をしていた程度だ。そうしたらお前の担当が目に見えたものだから声をかけさせてもらったというわけだ。」

 

八幡「そうですか……」

 

アルダン「……っ!も、申しわけございません!ご挨拶が遅れました!私、兄……いえ、比企谷トレーナーさんの担当をさせていただいております、メジロアルダンと申します。先程は失礼な態度を取ってしまい、申しわけございませんでした。」

 

タリアト「構わない、寧ろ謝るのはこちらの方だ。初対面にも関わらず自身の事を知られているともなれば警戒するのは当然の事だ。八幡、この後は何か予定はあるのか?」

 

八幡「食材を買ってから学園に戻る予定です。それ以外は特に何も、今日はトレーニングも休みですので。」

 

タリアト「ならば付き合え、食費も私が持とう。君達も予定が無ければ来るといい。」

 

ア・ラ「………」

 

 

その後は兄様のお買い物を終わらせた後にショッピングモール内の喫茶店に入ってお茶をする事になりました。

 

 

ーーー喫茶店内ーーー

 

 

タリアト「そうか……既に5人の担当を。しかも全員があの名門メジロのウマ娘とはな。我が弟子ながらよくやったものだ。」

 

八幡「いえ、自分はまだまだですよ。それに育てているとは言っても、先のレースでどんな走りをするかはまだ分かりませんから。まぁ、本人も自分も後悔のしないような走りをさせるようにする心構えではあります。」

 

タリアト「それならば構わない。アルダン、確か君の次走は大阪杯だったな。初めてのコース場だが、不安は無いか?」

 

アルダン「お心遣いありがとうございます。確かに少々不安なところはありますが、それも含めて力を出す所存です。」

 

タリアト「どうやら余計なお世話だったみたいだな。ところで、大阪杯の後は何に出走する予定か聞いてもいいか?」

 

アルダン「後、ですか?」

 

 

大阪杯の後………

 

 

アルダン「宝塚記念に出たいと思っております。私では天皇賞・春は長過ぎますし、ヴィクトリアマイルと安田記念はスプリントからマイルのスペシャリストが集まるレース、1度マイルを勝っただけの私では太刀打ち出来ないでしょう。なので宝塚記念です。」

 

タリアト「……どうやら頭も良いみたいだな、自分の実力や適性というものをよく分かっている。」

 

アルダン「恐縮です。」

 

八幡「先生、俺が大学を卒業した後に生徒は集まりましたか?」

 

タリアト「八幡、その話は出来れば聞きたくはなかったぞ……」

 

八幡「?」

 

タリアト「集まるには集まったが、お前と比較しても光る素材が無いと断言する程には強調材料が無い。」

 

八幡「酷い評価ですね……」

 

タリアト「違う、お前の素材が良過ぎたんだ。当時のお前でも片鱗を見せていたというのに……今はもう教える気が無いから何もしていないがな。」

 

八幡「それはそれは……」

 

タリアト「私はもう誰かを弟子に取るつもりは無い。お前で満足してしまったからな。」

 

 

セクレタリアトさんは兄様の事を大層気に入られているみたいですね。私から見ても嬉しそうにお話しているのが分かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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