比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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甘い誘惑

 

 

アルダンside

 

 

アルダン「すっかり時間が経ってしまいましたね。」

 

八幡「まさかこの倉庫だけでこれだけ長く買い物をするとは思わなかったな。まぁでも、中にちょうどゆっくり出来るカフェもあったから休憩にはちょうど良かっただろう。」

 

アルダン「えぇ、そうですね。」

 

 

赤レンガ倉庫でお買い物をしていた私と兄様は、倉庫内にあるカフェで一休みする事にしました。この倉庫に来たのは13時半だったのですが、今は15時過ぎなので1時間半もの間この中でショッピングをしている事になります。

 

 

八幡「しかし、こういう店もあったんだな。てっきりお土産ばかりだと思っていた。」

 

アルダン「私は事前に調べていましたので、このカフェも知っていましたよ。」

 

八幡「まさかとは思うが、これを見越して?」

 

アルダン「いえ、そのような事はありません。様々な商品がありましたので、目移りしてしまう物が多くて……」

 

八幡「なら良かった。しかし、他の4人は今頃何をしてんだろうな?」

 

アルダン「きっと函館の名所に行ったり、名産品を食べたりして楽しんでいると思いますよ?」

 

八幡「目に浮かぶな。」

 

「失礼いたします。こちらがご注文の品になります。あの、失礼ですが………サインを頂けないでしょうか?」

 

アルダン「私、ですか?」

 

「はい。先日の宝塚記念もテレビで拝見していました。とても素晴らしい走りでした。」

 

アルダン「まぁ、ありがとうございます。サインでしたね、喜んで。」

 

 

それから他の利用されている方からもサインの要求がありましたので、全ての皆様にサインをお書きしました。

 

 

八幡「ご苦労さん、有名人は大変だな。」

 

アルダン「兄様だってサインを欲しがられていましたよ?」

 

八幡「トレーナーのサインなんて得しないと思うんだけどな。まぁでも、こうしてお店側からもサービス貰えたから良かったとするか。」

 

アルダン「では兄様、漸く落ち着けた事ですし、いただきましょう?」

 

八幡「そうだな……ん?このロールケーキ、フォークが1つしか………っ!」

 

 

八幡(あの店員、仕組んだな……絶対に分かっててやっただろ。)

 

 

八幡「アル、もう1つフォークを「あのっ!」もら……?」

 

アルダン「……兄様が食べさせてもらえませんか?///」

 

八幡「……本気で言ってるのか?」

 

アルダン「………///」コクッ

 

 

兄様にこのようなお願いをするなんて……恥ずかしい気持ちはありますが、1度はやってもらいたいと思っていた事です///

 

 

八幡「………ほら、口開けろ。」

 

アルダン「あ~ん………っ!美味しいです♪」

 

八幡「それは良かった。」

 

 

このお菓子の味は勿論ですが、兄様に食べさせてもらえた事でより甘さを感じます……とても美味しいです。

 

 

アルダン「兄様、もう少し貰えませんか?」

 

八幡「いや、そんなに欲しいなら「兄様に食べさせてもらいたいのです。」……分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1「なぁ、あの2人が入ってるこの店、良さげじゃね?」

 

2「そうだね、此処でお茶にしよっか。」

 

 

3「あのウマ娘が食べてるあのケーキ、美味しそうじゃない?」

 

4「確かに~。じゃあ此処で何か食べる?」

 

5「いや、アレ食べようよ。ちょうど甘いの食べたかったし。」

 

 

店長「なぁ、あの2人に勝利記念という事でパフェでも作ってやれないか?」

 

「え、どうしてですか?」

 

店長「何でもいいからこの店に長く留まってもらうんだ。外のお客様を見ろ、この店で足を止めている。これはチャンスだ!」

 

「成る程、分かりました!」

 

 

 

 

 

 

 

「失礼いたします。お済みになったお皿をお下げしますね。そしてこちら、宝塚記念優勝のサービスです。」

 

八幡「あの、サービスなら先程いただいたんですけど……」

 

「先程のはサインを貰った時のサービスですので。こちらのパフェはGⅠ優勝のサービスとなります。それにお茶をされているお2人は絵になりますから。」

 

アルダン「っ!」

 

八幡「いや、俺達はこれで「あ、あのっ!」?」

 

アルダン「せ、せっかくのご好意なのですから、受け取りませんか?」

 

八幡「……お前がそう言うのなら。」

 

 

用意された優勝サービスのパフェはとても素晴らしい出来栄えでした。時間の関係かもしれませんが、店舗の前には多くのお客様が並んでいました。他の方々よりも長く滞在している私達が早く出るべきなのでしょうけど、私は今の時間をもっと長く過ごしたいと思っています。だってそうでしょう?兄様からこうして食べさせてもらえる事なんて学園では決してあり得ない事……貴重なこの時間を長く過ごしたいと思うのは当然の考えでしょう?

 

 

八幡「……混んできたな。やっぱ15時だからお茶する人が多いんだろうな。」

 

アルダン「そうですね、少し急ぎたいところではありますが……」

 

八幡「ケーキにパフェだからな、マックイーンが聞いたら羨ましがるだろうな。少し手伝おうか?」

 

アルダン「はい、お願いします。」

 

八幡「分かった。アル、食べたいのがあったら避けとくから言ってくれ。」

 

アルダン「いえ、特にはございませんので兄様がお好きに食べてください。」

 

八幡「ん、じゃあ食べたくなったら言ってくれ。」

 

 

………

 

 

アルダン「………あっ/////」

 

八幡「ん?どうした?」

 

アルダン「い、いえ……何でもありません/////」

 

 

今は兄様がパフェを食べているのですが。兄様がお使いになっているスプーンは私が口を付けていた物です……つまり、間接キス/////

 

 

アルダン「/////」

 

 

1度だけ、もう1度だけあのパフェを口にしたいと思っていますが、それがとても邪な念だと理解しています。でも、先程以上に甘い誘惑が私を襲っています………あぁ、どうしたらいいのでしょうか?

 

 

 

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