比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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次のレースは……

 

 

八幡side

 

 

大阪杯の翌日。今日はトレーニングオフの日だが、エアグルーヴがレースの事で話がしたいと言ってきていたから、こうしてトレーナー室で待っている。昨日のレースは正直に言うと、外に行ってたら負けてた。エアグルーヴの持ち前のレースセンスで勝てたようなものだ。仕上がりは悪くなかった、身体に異常があったわけでもない、それなのにエアグルーヴの昨日の走りは………どこか曇りがあった。

 

 

ガチャッ

 

 

エアグルーヴ「………おはよう。」

 

八幡「あぁ、おはようさん。」

 

エアグルーヴ「………」

 

八幡「………」

 

 

エアグルーヴが無言で椅子に座る。これまではそんな事は無かったが、今回の事でショックを受けているのだろうか?

 

 

八幡「俺から言うか?」

 

エアグルーヴ「っ………いや、私の方から言わせてほしい。」

 

八幡「分かった。」

 

エアグルーヴ「……今回のレース、直線までの展開は概ね良かったと思う。だが直線を向いてからは脚が思うように前に進まなかった。あの後、自分でも脚を念入りにチェックしたが、特に何も無かった。故に、私ではどうしてあの時の脚が伸びなかったのか、トレーナーに聞きたい。」

 

八幡「そうだな……まぁ今回のバ場状態が稍重だったっていうのもあるだろう。これまで10戦やって来て、稍重が1回と良が9回と殆どが良バ場だったからな。それで伸びを欠いたのかもしれん。後は………」

 

エアグルーヴ「……何があるのか?」

 

八幡「最近、何かあったか?」

 

エアグルーヴ「っ!」

 

八幡「別にそれを俺に言う必要は無いが、レースにまで影響する種なら、早く取り除いた方が良い。俺が出来るのは最大限の力を発揮させるようにする事だけだ。他にはどうする事も出来ん。まぁ、相談くらいには乗るが。」

 

エアグルーヴ「………」

 

 

……ここで黙っちまうのか。普通なら何か言ってきたりとかするもんだが、こうなるのか。

 

 

八幡「まぁ無理にとは言わない、お前に任せる。相談したければすればいいし、自力で解決したいならそうしてもらって構わない。そんで、他に何か聞きたい事ってあるか?」

 

エアグルーヴ「……次走はどうするつもりだ?」

 

八幡「俺もそれは考えている。何がベストなのかはまだ決めかねてる……本来だったら宝塚記念だったが、今はマーメイドSか鳴尾記念にするべきかどうかで悩んでる。」

 

エアグルーヴ「マーメイドSに鳴尾記念………どちらもGⅢか。」

 

八幡「言いたい事は分かる。だが上半期のシーズンをあえて様子を見る時間に使って秋に持ち越すというのも1つの手段だ。」

 

エアグルーヴ「……他のレースはどうだ?」

 

八幡「検討はしたが、あまりめぼしいのは無いな。今のお前にベストなのは中距離だ。マイルなんて走ってみろ、本調子じゃないお前はすぐに飲まれる。大阪杯が終わった今、余裕があって今最も勝てる可能性があるレースはマーメイドSと鳴尾記念だけだ。宝塚記念で勝てる可能性が無いって言ってるわけじゃないが、今のままでは勝率は低い。」

 

エアグルーヴ「……0では無いのだな?」

 

八幡「………お前、宝塚記念に行くのか?」

 

エアグルーヴ「無理を言っているのは分かっている。だが私にも意地がある、大阪杯での愚行は宝塚記念で晴らす!だから………頼む。」

 

 

……初めて頭を下げられたな。

 

 

八幡「頭を上げろ。そんな事せずともお前の希望だ、その方向で行く。だが忘れるな、同じGⅠとはいえ宝塚記念はグランプリレースだ。格も違う上に上半期の総決算レースだ。それまでに仕上げて行くぞ。」

 

エアグルーヴ「あぁ、分かった。」

 

 

コンコンコンッ

 

 

八幡「ん?どうぞ。」

 

シービー「入りま〜す〜♪」

 

八幡「よく来るよな、お前も。暇なの?」

 

シービー「八幡、そういう質問よくないよ?」

 

八幡「俺とお前の仲だから大丈夫だろ、んで何しに来たの?今日はトレーニング休みだぞ?」

 

シービー「ん~暇潰し!」

 

八幡「さっきの質問もう1回してもいいよな?」

 

シービー「まぁそれは置いとおいてさ、八幡に聞きたい事があるんだけど、いい?」

 

八幡「サラッと俺の質問スルーしやがって……まぁいい、んで何?」

 

シービー「今って眠い?」

 

八幡「………眠くない。」

 

 

何なのこの質問?意味あるのか?

 

 

シービー「……………八幡の膝を貸してもらいたいんだけどさ、ダメ?あんまり寝れなかったんだよね〜。」

 

八幡「お前はそれでよく此処まで来れたもんだな………ていうか何で俺の膝だよ?枕使えよ。」

 

シービー「いやぁ〜八幡の膝使ってみたいな〜って思ったら此処まで脚が勝手に動いちゃってね?『あっ、これはもう八幡の膝を貸してもらうしか無い!そうと決まればすぐにお邪魔しよう!』ってなったの。」

 

八幡「1つたりとも理解出来ねぇよ、何だよそれ?俺ただのとばっちりだろ。」

 

シービー「良いじゃん!若い女の子に膝を貸せるんだよ!?役得じゃん!!」

 

八幡「こら、女子高生がそういう危ない発言するな。生徒会副会長も居るんだぞ?しょっ引かれるよ?」

 

シービー「え〜………じゃあ肩貸してよ。」

 

八幡「何で俺を枕にしたがるんだよ………」

 

エアグルーヴ「………」

 

 

 




今後のレース、宝塚記念!だが大丈夫だろうか?
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