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此処は羊蹄山の麓にある大豪邸、メジロ家である。代々多くのウマ娘を輩出してきた大富豪の名家。そんな名家の大豪邸の食堂に今、中高等部のウマ娘と成人のウマ娘が集まっていた。
ヒリュウ「………今日、貴女達を此処に呼んだのは聞きたい事があったからです。」
パーマー「どうしたの伯母さん、聞きたい事があるからって急に屋敷に呼び出して。」
ドーベル「ちょ、パーマー!」
ヒリュウ「いいのよドーベル、貴女にとっても私は伯母さんなんだから。貴女もフランクに伯母さんと呼んでも構わないのよ?」
ドーベル「そ、そんな風に呼ぶのはちょっと………」
ベル父「皆、僕の事は普通におじさんでいいからね~!言葉遣いもいつも通りでお友達のように話してくれていいからね~!」
ライアン「ありがとう、おじさん!気が楽になるよ。」
ドーベル「恥ずかしい……///」
ブライト「それで~私達はどうしてお呼ばれされたのでしょうか~?」
父「うん、娘の……アルダンの事で君達に聞きたい事があってね。」
パーマー「アルダンさんの?天皇賞の事ですか?」
父「いや、その事じゃないよ。もっと庶民的な事で聞きたい事があってね………
アルダンってトレーナーさんの事、好きなのかい?」
………長い沈黙が続いた。そして口を開いたのが……
ブライト「そうですわね~。きっと伯父様の仰る通りだと思いますわよ~。」
意外にもブライトだった。
ドーベル「ちょっとブライト!適当な事言わないのっ!今のは伯父様と伯母様にとって大切な質問なのよ!」
ブライト「?どうしてですの?ドーベルはトレーナー様の事がお嫌いなのですか~?」
ドーベル「っ!!?べ、別に嫌いってわけじゃないわよ……」
ブライト「私もトレーナー様の事は尊敬しておりますわよ~。」
ブライト以外(あぁ、ブライトはそういう感覚で言ってるのか。)
ブライト「けれど、アルダン様がトレーナー様を見つめる視線は私達の見ている視線とは全然違いますわね~。それにトレーナー様との距離も私達よりも長く担当をされているからか、とても近く感じる時がありますわね~。それから函館の時も私達の予定を聞く前にトレーナー様と一緒に過ごすのを前提とした行動をされていましたから~。部室に居る時もトレーニングに行く最中もお食事をする時もよくトレーナー様のお隣に行きますわね~。」
ブライト以外「………」ポカン…
1番能天気なウマ娘が1番観察力が高かった事について食堂に集まっている全員が驚いていた……本人を除いて。
ライアン「………ブ、ブライト。そこまで見ていたの?」
ブライト「私、観察するのは割と得意な方ですので~。」
ヒリュウ「けれど、ブライトちゃんの言葉で確信したわ。アルダンはトレーナーさんに恋慕の感情を抱いている。」
父「おぉ、アルダンがトレーナーさんを……」
ライアン「はわわわあああぁぁぁ~!///」
パーマー「えええぇぇぇ~いつからだったんだろう~!?」
チェイサー「気になるわ~アルダンちゃんってそういうところ見せないからね~。」
ベル父「だね~。いやしかし、僕達が無理に聞き出すのはそれこそ野暮ってものかな?」
父「今はまだ、そっとしておいても構わないだろう。君達は平気かい?」
ライアン「大丈夫、なんですけど……仮定とはいえ事情を知ってしまったので、隠しきれるかどうか………」
ヒリュウ「隠しきれなくなったら正直に話して構わないわ。ふふふ、あの子ったらどんな反応をするのかしら?」
ブライト「あぁ~それから~………いえ、何でも「話してくれるかしら、ブライトちゃん?」ほわぁ?」
デュタン「ブライトちゃ~ん、私も気になるわぁ~。」
ブライト「分かりました~。伯母様とお母様がそう仰るのであれば、お話しますね~。」
その後もメジロ家ではアルダンの恋事情で大いに盛り上がっていた。まだ恋だと確定していないにも関わらず、本人そっちのけで色々な話題で盛り上がっていた。
ライアン「2人も少女漫画みたいな恋をしたりして?」
ファンタジー「どうだろうね~。だって身分の違う2人の恋でしょ~?きっと色々な試練があったりして~?」
ライアン「わぁ~ご令嬢と一般人の恋って良いなぁ~!」
ドーベル「けど、一体どんな感じになるんだろう?トレーナーとアルダンさんが付き合ったら。」
ヒリュウ「そうね~。最初はきっと堅実なお付き合いをすると思うけど……ほら、ラモーヌが居るからきっと慎重なお付き合いって出来ないと思うわよ~?」
パーマー「ひょっとして略奪愛っ!?」
父「ラモーヌはああいう性格だからね、親として否定するべきなんだろうけど……強くは出来ないね。」
ベル父「ベルちゃん、君は略奪愛なんて事をしたらダメだからね?」
ドーベル「しないからそんな事っ!!」
チェイサー「あははっ!ドーベルちゃんなら大丈夫でしょ、そんな事しないって。」
ファンタジー「そうそうっ!寧ろ相手を見つけるのに苦労しそうだしね~。」
ドーベル「べ、別にあたしはそういうのはまだ……」
ヒリュウ「あの子がトレーナーさんに惚れた理由、ちゃんと聞かないとね。」