比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

1363 / 1583
盾の前に

 

 

八幡side

 

 

毎日王冠から2週間が経って、本番の天皇賞・秋まで1週間を切った。俺達チーム・メジロはいつもと変わらずトレーニングに励んでいるわけだが、全員がアルダンの為に動いてくれている。アルダンもそれに応えるかのように、日を追う毎に動きが良い方向に向かっている。

 

オグリやイナリも天皇賞に参戦するのだが、他にもヤエノとクリークも参戦する事になっている。それだけならまだいいのだが、【永世三強】の3人が揃ってレースを走るのは初めての事だから、そっちに話題が行ってしまっている。だが一部では【アルダン一強説】なんて事も言われている。理由はオグリとイナリに勝っているのもあるが、同世代の中では群を抜いて勝ち星を挙げているからだ。世間の評価は色々だが、俺はそんな事別にどうでもいい。アルダンを勝たせる為に全力を注ぐ……それだけだ。

 

 

八幡「はい、お待ち。今日の昼食はネギ塩丼定食だぞ~。」

 

パーマー「待ってましたトレーナ~おぉ~美味しそう~!!」

 

ドーベル「アンタ頭の中にどんだけメニュー詰め込んであるのよ……」

 

八幡「知ってるレシピの分だけ。お代わりもあるからな~。」

 

ライアン「でも本当にトレーナーさんって色々な料理を作れますよね、この前だってイタリアンとかフレンチとか作ってくれましたもんね!他には何が作れるんですか?」

 

八幡「そうだな……和食は当然として洋食の幅が広いからな~……イタリア、フランス、スペイン、トルコ、まぁ色々だな。ライスも遠慮無く食べていいからな、何杯でもお代わりしてくれて構わないからな。」

 

ライス「ありがとうお兄様。でも、ライスまでいいのかな?だって、此処に居るのってお兄様のチームメンバーだよね?お邪魔じゃないかなって……」

 

八幡「邪魔じゃない邪魔じゃない。もし邪魔って言う奴が居たらソイツの飯1週間抜きにしてその分ライスに当てるから。」

 

パーマー「罰が重くない?」

 

アルダン「兄様、冷めては勿体ないですし、いただきましょう?」

 

八幡「そうだな、じゃあ食べるか。」

 

 

俺達は挨拶をしてから食事を開始した。一口食べてからは全員の食べるスピードが上がって、かなり速いペースでお代わりを要求されたもんだから俺も少し忙しかった。そして意外なのが、オグリやスぺ、ブライアンが全く来ないという事だ。いつもなら俺の所に来て強請りに来るのだが、今日は来ない……まぁ来ないなら来ないで全然構わないんだけどな。

 

 

ライス「あむっ………♪~」モキュモキュ

 

八幡「………あむっ。(めっちゃ幸せそうな顔で食べるな……この笑顔、守ろう。)」

 

アルダン「兄様、どうかされましたか?」

 

八幡「ん?いや、今日はあのうるさい3人組来ないなぁって思ってな。平和なのは良い事だ。」

 

ドーベル「何よ、どうしたのよ急に?」

 

八幡「だって俺が飯を作る度にこっちに来てただろ?流石に連続で何日も来られると流石に鬱陶しいって感じてる……」

 

ライアン「あはは……トレーナーさんが言うと説得力がありますね。」

 

ブライト「ほぉ~……確かに今日はいつもより静かに感じると思ったら、あの3人が居ませんわね~。」

 

パーマー「あらら~ブライトったらやっぱり食べるの遅いね~。」

 

ドーベル「でも、いつもよりは早いよ。だってもう完食しそうだし。」

 

 

いつもならギリギリまで食べてるブライトだが、俺が作る日だけは食べるスピードが上がる。まぁ本人も無意識だとは思うが。

 

 

ライス「お兄様、お代わりしてもいいかな?」

 

八幡「おう、いいぞ。少し待っててくれ。」

 

アルダン「兄様、私もいただきますのでお供いたします。」

 

八幡「おう、好きなだけよそっていいからな。」

 

アルダン「はい、ありがとうございます。」

 

八幡「毎回の事ながら、お前達がこんな庶民的な料理を食べるとは思わなかった。もっと洒落た料理食べてるイメージがあったからな……そのイメージもお前のジュニアクラスの時の食生活を見て吹っ飛んだけどな。」

 

アルダン「本家で食べているような食事を想像していましたか?」

 

八幡「まぁな……あの料理は本当に偶にで構わない。口に合わないってわけじゃないが、すぐに腹いっぱいになる。」

 

アルダン「シェフが私達ウマ娘の為に様々な試行錯誤をして調理をしてくださった料理ですから。」

 

八幡「そうだろうな。覚えている限りだがどの料理もちゃんと計算されているのが分かる。流石はメジロ家お抱えの料理人だって思った。」

 

アルダン「その方達から教えてほしいとお願いされているのが、兄様なのですよね?」

 

八幡「パティシエだけにな?料理に関してはまだ口出ししていない。」

 

アルダン「では、次の機会にでも料理を披露してみてはいかがですか?」

 

八幡「やめろ、俺がプロの料理人に勝てるわけ無いだろ。」

 

アルダン「まぁ、プロのパティシエにレシピを教えてほしいと言われるくらいには、兄様は優れていると思いますよ?」

 

八幡「………」

 

 

くそ、逃げ道が無くなった………それ言われたら何も反論出来ないだろ。だって事実だし。

 

 

アルダン「きっと両親もお婆様も気に入ると思うのですが……」

 

八幡「作らないからな?それでもしシェフとやらにレシピを聞かれでもしてみろ、俺の苦労は倍に増える。」

 

 

今でも時折、メジロのパティシエから新しいレシピの事で連絡があるくらいなんだから。そっちの事はそっちでやってくれ、割とマジで。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。