八幡side
八幡「そうか、じゃあ年内はもうレースに出走しないって方向で組むからな。」
アルダン「はい、よろしくお願いいたします。」
八幡「それともう1つ、移籍の事はどうする?まだトゥインクルシリーズに籍を入れておくか?」
アルダン「きっと、来年が最後になると思います。なのでもう1年、続けさせてください。」
八幡「じゃあ再来年以降にドリームトロフィーに移籍って感じだな。分かった、とりあえずその方向で行こう。じゃあアルダン、来年のレースは何を目標にしたい?」
既に話しているから分かるとは思うが、アルダンは今年のレースには出走しない。来年を最後の1年とし、その翌年にはドリームトロフィーに移籍する方針で組む。今はその軽い打ち合わせだ。まぁでも、アルダンなら今年も勝った大阪杯あたりからのスタートになるとは思うが、他に何かあったりするのだろうか?
ーーー数十分後ーーー
八幡「こんなところか……やり方としては去年とほぼ一緒だな。」
アルダン「そうですね。来年以降もよろしくお願いいたします。」
八幡「あぁ、よろしくな……って新年の挨拶でも無いのに堅苦しい挨拶は別にしなくていいぞ?」
アルダン「癖になっていますので、あしからず。」
八幡「その口調なのは最初の頃から知ってる。さて、次はライアンのレースだな………次の日ってジャパンCだからなぁ〜終わったら戻ってくるか。観れるんだったら生で観戦した方が良いに決まってる。」
アルダン「………あ、あの、兄様。」
八幡「ん?どうした?」
アルダン「1ヶ月先の事ですが、今年のクリスマスはご予定はございますか?」
八幡「クリスマス?特に何も無いな……それがどうした?帰省の予定でもあるのか?」
アルダン「いえ、もしよろしければ一緒にお食事でもどうかと思いまして。私と兄様は2年以上、共に歩んできました。函館の外出を除けばそのような事をした経験がありません。それにせっかくのクリスマスです、少しくらい羽目を外しても良いのではと思って、お誘いしています。」
八幡「成る程……じゃあ予定入れておくか。」
アルダン「っ!では、よろしくお願いします。後で取り消しなんて言わないでくださいね?」
八幡「妙に念を押すな……まぁ最初に予定入れたのはアルだから、その辺は優先する。外せなさそうだったら相談する。」
アルダン「その時は連絡してください。では、失礼いたします。」
八幡「あぁ。」
……さて、仕事仕事。少し落ち着いたとはいえ、アルへの依頼がまだたくさんあるからな。少しでも片付けないと……まだ机の上にスペースがある内に。
八幡sideout
アルダンside
アルダン「………」
アルダン「はぁ〜………///」
緊張しました……まさかお出かけのお誘いをするだけの事がこんなにも難しいなんて。今までは兄様にお供をする形でご一緒していましたが、私からのお誘いは初めてでした。
アルダン「ですが、お誘いする事には成功しました。後はその日のお店ですね。最低限ドレスコードが必要なお店にしましょう。」
チヨノオー「あっ、アルダンさん!こんにちは、トレーナーさんと打ち合わせですか?」
アルダン「ご機嫌ようチヨノオーさん。今後のレースについて少々。」
チヨノオー「アルダンさんは来年もトゥインクルシリーズを続行するって言ってましたもんね。ヤエノさんも続けるって言ってましたよ。」
アルダン「そうですか、ヤエノさんも……」
チヨノオー「私はお先にドリームトロフィーに移籍します。アルダンさんが戦ったタマモクロスさんとも走ってみたいですし。」
アルダン「では、1年後にまた同じコースで走れるかもしれませんね。」
チヨノオー「それまで勝負はお預け、なんて言いませんよね?トレーニングに付き合ってほしかったらいつでも声をかけてください!」
アルダン「ありがとうございます、チヨノオーさん。」
チヨノオー「いえいえ。それで、アルダンさんの次はどのレースに出るんですか?ジャパンCはもう決まってますから、有マ記念ですか?」
アルダン「いえ、私に長距離の適性はありませんので出走はしません。年内のレースは出走せずに来年のレースまで力を蓄えます。」
チヨノオー「そうですか……ちょっぴり残念です。春秋グランプリを語るかもしれないって思ってたんですけど。」
アルダン「タマモさんが達成した天皇賞春秋連覇のような事をですか?」
チヨノオー「はい。アルダンさんなら出来ると思うんですけど……」
アルダン「そう思っていただけるのはとても嬉しい事ですが、有マ記念は2,500mの長距離、出走するウマ娘はファンの皆様によって決められる……その点においてであれば私の出走は叶うのでしょうが、オグリさんやイナリさん、クリークさんといった長距離の経験者達を相手には出来ません。特にイナリさんとクリークさんは3,000m以上を走り切れる程のステイヤー、私ではとてもとても。」
私が最も輝けるのは中距離の舞台……その舞台での輝きは絶対に譲れません。