比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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菓子の意味

 

 

アルダンside

 

 

八幡「……どの料理も美味いな。」

 

アルダン「えぇ、都内でも人気のお店なだけあって、どの品もとても美味です。」

 

八幡「コース料理だから1品終われば次の皿って演出になってるが、味だけでなくズシってするようなメニューもあったから不思議と量を食べていないのに満たされてるんだよな。」

 

アルダン「普通であれば、倍以上の食事をしているのに、本当に不思議ですね。」

 

 

私達は今も尚、レストランで食事を楽しんでいます。八幡さんは料理をお作りになっているだけあって、テーブルマナーもしっかりされていました。メジロ家で食事をする時は立食でしたので、マナーという面では食べ方くらいしか見ていませんでした。しかし今日でよく分かりました、八幡さんはとても素晴らしい教養を受けてこられたのだと。

 

 

八幡「けど何でだろうな?」

 

アルダン「?」

 

八幡「いや、だって今日はクリスマスとはいえ、普通ならこういう店は予約が入るだろうし、店の中もある程度の客しか入ってない……人気店の筈なのにおかしいと思ってな。」

 

アルダン「確かに……八幡さんの言う通り、他の方々のご利用は少ないみたいですね。」

 

八幡「それともう1つの不思議な点は、お前の俺に対する二人称だ。何で急に変えたんだ?」

 

アルダン「特に深い意味はございません。このような場ではふさわしくないと思いましたので。」

 

八幡「……まぁそういう事にしておこう。」

 

 

………何とか気付かれずに済みました。

 

 

「失礼いたします。本日のデザート、ドーナツとマロンクリームでございます。失礼いたします。」

 

八幡「へぇ〜珍しいな、こんなデザートを用意するなんて。普通ならモンブランとかティラミスとか、ケーキ類を出してくると思ったが、ドーナツか。」

 

アルダン「因みにですが、このマロンソースはマロングラッセというお菓子から作られたと聞きました///」

 

八幡「それってお菓子だろ?よくそこからこんなソースを作れたな……とりあえず食べてみるか。」

 

 

このお店の方々には無理を言ってしまいました……ですが同時に感謝に絶えません。このような素晴らしい演出を作ってくださったのですから。

 

 

八幡「おぉ、美味い……ドーナツと栗って意外と合うんだな。今度俺も試しに使ってみるか。」

 

アルダン「……あ、あの、八幡さん。」

 

八幡「ん?」

 

アルダン「八幡さんは、お菓子にもそれぞれ意味があるのはご存知ですか?」

 

八幡「意味………例えば、マシュマロとかだと相手が嫌いとかそういう意味か?」

 

アルダン「はい、その通りです。このドーナツとマロンソースの元であるマロングラッセにも当然、意味がございます。八幡さんはご存知ですか?」

 

八幡「いや、知らないな。作りはするが意味を調べた事は1度も無い。どんな意味があるのか聞いてもいいか?」

 

アルダン「その……出来れば、八幡さん自身で調べていただけませんか?因みに、このデザートを選んだのは私なのです。」

 

八幡「………分かった。」

 

 

八幡さんは内ポケットからスマートフォンを取り出して操作を始めました。きっと1分もしない内に意味を知るでしょう……

 

 

八幡「………」

 

アルダン「///」

 

八幡「……今、2つの意味を調べ終わった。アル、なんていうか………そういう事で合ってるのか?」

 

アルダン「……はい、私は八幡さんを心からお慕いしています///」

 

八幡「いつからなんだ?済まないが俺にはお前がそういう風に思っていた事に全く気が付かなかった。」

 

アルダン「私も正確な時期は覚えておりません。ですが、いつからか八幡さんに向ける感情がトレーナーから異性の殿方に変わっておりました……勿論、公私の区別はつけていました。八幡さんが私のお気持ちに気付かなかったのは、その成だと思います。」

 

八幡「………けど分からない、どうしてだ?いや、決して悪い気になったわけじゃ無いんだが俺自身、自分に自信は持っていない。だからこそどうしてお前が俺にその感情を抱いたのかが分からなくてな。」

 

アルダン「最初に、お会いした時の事を覚えていますか?八幡さんはいつ砕けるかも分からない私を担当に選びました。勿論、私はとても嬉しかったです。八幡さんのような方の担当ウマ娘になれた事が素直に嬉しかった……そしてそれ以上に、貴方は私の全てを受け入れてくださった。」

 

八幡「………」

 

アルダン「きっと、その時からなのかもしれません。八幡さんに心を許したのは……その時に自覚は全くありませんが、今は分かります。その日から共に過ごす時間が増えるにつれ、貴方への感情が徐々に敬愛から深愛の感情に変わっていきました。」

 

八幡「………そうだったのか。」

 

アルダン「八幡さん、私にそのような感情を抱いていないのは重々承知しております。八幡さんはトレーナーとしての責務を全うしているという事も。ですが、それは私も同じ事……私も1人のウマ娘としてターフに蹄跡を刻み、メジロの悲願を制しました。ですが今は、ウマ娘としてのメジロアルダンではなく、1人の女性としてのメジロアルダンとしてこの場に居ます。八幡さん、私のこの想い……どうか、受け止めてはいただけないでしょうか?」

 

 

 

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