比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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辺鄙な出張先

 

 

八幡side

 

 

「ようこそおいでくださいました、比企谷トレーナー!そして担当ウマ娘の皆さんも!門別トレセン学園へっ!私は当学園の理事長をしている者です。」

 

「当学園のトレーナーです、よろしくお願いします。」

 

八幡「今日から1週間お世話になります。中央トレセンでトレーナーをしております、比企谷トです。横に居るのはご存知の通り、自分が担当しているウマ娘です。順にマンハッタンカフェ、ドリームジャーニー、オルフェーヴルの3人です。急な要望にも関わらず3人の事も引き受けてくださってありがとうございます。」

 

「いえいえ、中央のトゥインクルシリ-ズで活躍を見せているウマ娘にこれから活躍するであろうウマ娘が来るのです、喜んで受け入れますとも。長旅でお疲れでしょうし立ち話も何です、今日から1週間宿泊するお部屋に案内しますので、どうぞこちらに。」

 

 

俺達は理事長と女性トレーナーの後ろについて歩いた。しかし……中央とは全然違うな、設備っていう意味でもそうだが環境も全く違う。

 

 

「ははは、何も無い所で驚かれた事でしょう?」

 

八幡「確かに中央の設備に比べれば最新の設備とは言えません。しかしそれを差し引いたとしても、ウマ娘にとってこの自然は強い武器になります。特にこの北海道……いや、正確には東北地方ですね。冬には雪が積もってレースが開催出来ない代わりに、その環境を活かしたトレーニングが出来る。だからこの門別や盛岡トレセンから輩出されたウマ娘は重バ場や不良バ場に滅法強い。そういう意味では最新の設備にも引けを取らない強みと言っても過言じゃないです。」

 

「流石は中央のトレーナーさんですね。その事に気が付けるトレーナーはあまり居ないのですけどね……よく勉強をしていらっしゃる。」

 

八幡「どれだけ勉強しても足りないくらい、ウマ娘っていうのは未知ですから。」

 

「違いありませんね。」

 

ジャーニー「八幡さん、この北海道の環境というのはそれだけ良いものなのでしょうか?」

 

八幡「そりゃな。まず自然という点においては全国トレセン学園の中で1番過酷だと思うぞ。お前達も知っているとは思うが、日本では北に行けば行く程雪の降る量ってのは多くなる。北海道はその中でも全国で2位で寒さに関しては全国1位だ。その環境下で真冬の中でキャンプなんてやってみろ、お前達なんて1日も耐えられねぇよ。こっちは氷点下なんてよくあるんですよね?」

 

「えぇ、1週間に2~3日もあれば10日間以上続く地域もありますよ。この地域は割と厳しい環境の方ですね。夏でも30℃を超える事だってありますからね。」

 

八幡「お前等はその環境で無事に過ごせる自信はあるか?因みに俺は無い。」

 

 

だって無理だろ、いきなり今まで以上に環境の厳しい所に行って無事に過ごせって。

 

 

ーーー学生寮ーーー

 

 

「こちらがウマ娘さん達の寮になっております。中はこちらの者に案内させますので、どうぞ。」

 

「さぁ、中へご案内しますね。」

 

「比企谷トレーナーのお部屋はこちらになります、行きましょう。」

 

八幡「はい。お前達、分かってるとは思うが、寮生には迷惑かけないようにな。特にオル、この学園にお前の臣下は居ないんだから、そこのところ気を付けるように。」

 

ジャーニー「大丈夫ですよ八幡さん、オルの世話は私が責任を持ってやりますので。」

 

 

妹が可愛いからって甘やかすなよな……

 

 

カフェ「八幡さん、また後で……」

 

八幡「おう。」

 

 

それから俺は理事長にこれからお世話になる部屋に案内されたのだが、立派な平屋の一戸建て住宅だった。いいのか、こんな部屋を貸してもらって?

 

 

八幡「本当にいいのでしょうか?自分が一戸建ての住宅なんかを使わせてもらって。」

 

「滅多に使わない部屋ですからね、こういう時くらいは使ってあげませんとね。それに貴方はこんな辺鄙なトレセン学園まで出張とはいえ来ていただいた大切なお客人、粗相な事は出来ません。」

 

八幡「はぁ……」

 

お友達『八幡の家に比べたら狭い部屋だな、此処。』

 

八幡「(やめろマジで。)確認ですが、自分が行う研修は明日からでいいんですよね?」

 

「はい、ウマ娘とトレーナーの両方に行っていただけるとの事でしたね。」

 

八幡「はい。まず最初にトレーナーの皆さんでその次にウマ娘達に、ですよね?」

 

「はい、よろしくお願いします。皆さん貴方から受ける研修をとても楽しみにしているのですよ。」

 

八幡「トレーナーになってたった数年の若造の講習が、ですか?」

 

「比企谷トレーナー、年数なんて関係ありません。貴方はその腕と知識でそれだけの実績を上げられたのですから。最優秀トレーナー賞を受賞される方が普通のトレーナーなわけがありませんから。それに地方のトレセン学園でも多いのですよ、比企谷トレーナーを是非1度ウチのトレセン学園の出張先にという声が。」

 

八幡「えぇ、知っています。理事長には出張先を選ばされましたので。」

 

「それなのにウチを?」

 

八幡「他のトレセン学園は行こうと思えば簡単に行けてしまいますので。高知や佐賀は除いてですけど。」

 

「成る程……確かにそう考えれば、他の地方トレセン学園は簡単に訪問する事が出来ますね。特に船橋や大井、浦和に川崎なんかは中央のご近所さんのような場所ですからね。」

 

八幡「行こうと思えば簡単に行けてしまえる距離ですしね。その点、北海道はどうなのですか?ほら、函館とか札幌のレース場があると思いますが。」

 

「本州から来た方々はよく勘違いするのですが、此処からまでは2時間くらいはかかりますよ。函館なら4時間くらいですね。」

 

 

うわぁ……東京から関西に行くくらいかかるじゃん。やっぱ地図の上で見ただけの距離とは全然違うんだな。

 

 

 

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