八幡side
「比企谷トレーナー、明日以降もよろしくお願いしますっ!」
『お願いしますっ!』
『よろしくお願いします。』
八幡「………」
………どうも、今現在とあるお願いをされている比企谷八幡です。そのお願いというのは、出張期間の延期プラス講習の追加だった。出張に行く前にも予想していた事だが、門別トレセン学園の理事長に学園に所属しているトレーナー達にこの学園の生徒会のメンバー達が揃って俺に頭を下げている。
八幡「つまり、それは門別トレセン学園の総意……という解釈でよろしいのでしょうか?」
「はい。此処に居る全員、居ない者達も含めて比企谷トレーナーの講習には非常に有意義なものを感じているとの意見をいただいたと同時に、出張期間を延ばしてでも貴方の講習をもっと受けたいという声も多く聞いているのが現状です。中央トレセン学園の秋川理事長に相談させていただいたところ、『承知っ!!』っと言われましたので……」
あのチビ理事長、俺に何の相談もせずに全てを勝手に決めやがった………しかも一言だけかよ。駿川さんに全部話してやる。
八幡「成る程、秋川がそう言ったのですね?」
「え、えぇ……まぁ………」
八幡「ふぅ……すみませんが、1度秋川と電話をさせていただいても構わないでしょうか?」
「はい、それは勿論……」
八幡「ありがとうございます、少し席を外します。」
俺は扉の前で一礼してから理事長室を後にした。
「……あの、理事長。大丈夫でしょうか?」
「何とも言えないね……しかし嫌という態度では無かった。ひょっとしたら、秋川理事長との問題かな?」
「確かに……理事長の名前を出した途端にため息をついてましたからね。」
ーーー廊下ーーー
八幡「もしもし、駿川さんですか?」
たづな『はい、お疲れ様です比企谷トレーナー。どうかされましたか?』
八幡「お仕事中にすみません、近くに理事長はいらっしゃいますか?少々確認したい事があるのですが。」
たづな『はい、理事長でしたら『激励っ!!出張先でも励んでいるようで何よりっ!!』……聞いての通りです。』
八幡「それならちょうど良かったです。理事長、出張期間延期の件の理由を聞かせてもらえませんか?今し方、門別トレセン学園の理事長並びに現地のトレーナーと生徒会の皆様にお願いをされていたところなのですが、自分は一切何も聞いていないのですが?」
たづな『………理事長?』
秋川『ご、誤解っ!!聞いてほしいたづな、比企谷トレーナー!傾聴っ!!門別トレセン学園の理事長があまりにも熱心に比企谷トレーナーの期間を延長してほしいと切願されてしまい、断り切る事が出来ず……』
八幡「すみません、その前に俺に確認の電話くらいくれてもよかったのではありませんか?」
秋川『せ、正論………』
たづな『比企谷トレーナー、理事長が申しわけございません!』
八幡「まぁそんな事だろうと思ってましたけどね。延期の件は自分も分かりました。でも3日間が限界です、一緒に来てる担当にもどうするかは本人達に決めてもらいます。それでよろしいですか?」
秋川『よろしく頼むっ!』
たづな『理事長はご説明を、お願いしますね?』
八幡「(あぁ……駿川さん怒ってるな。)では失礼します。」
さて、戻るか……
八幡「すみません、お待たせいたしました。出張の件ですが、3日延長なら可能です。それより長くは流石に自分の本来の業務にも支障が出るかもしれませんので。」
「勿論です、ありがとうございます……っとすると、比企谷トレーナーはこの件は知らなかった、という事だったのでしょうか?」
八幡「えぇ、先程秋川と電話をして初めて聞かされました。まぁ断る理由もありませんので。担当ウマ娘には相談させてもらいますけどね。彼女達にもこれからがありますから。」
そして俺は軽い打ち合わせをしてから、自分の今借りている部屋に戻った。
ーーー借家ーーー
カフェ「つまり、期間が延びたという事ですね?」
八幡「そういう事だ。お前達は帰ってもいいし、残ってもいいし、どっちでも構わない。」
オルフェ「姉上、余は帰るぞ。」
ジャーニー「そうだね。臣下達もオルの帰りを心待ちにしている事だろうしね。では八幡さん、私とオルは先に帰らせていただきますね。カフェさんはどうされますか?」
カフェ「私は残ります……八幡さんとの約束もありますので。」
約束……あぁ、温泉に行くって約束だったな。
八幡「よし、じゃあ2人は明日の飛行機には遅れないようにな。俺とカフェの飛行機は3日後にするから。」
ジャーニー「分かりました。オル共々お2人の無事のお帰りをお待ちしておりますよ。」
カフェ「はい、お2人も明日の道中はお気を付けて……」
オルフェ「……八幡、学園に戻ったらルーローショコラを作れ。王命である。」
八幡「近頃少しずつ思い始めてるんだけど、お前の王命が少しずつ軽くなってきてないか?お菓子を作るだけなのに王命って……」
ジャーニー「八幡さん、オルにとってはそれだけ重要だという事です。」