比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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行動

 

 

八幡side

 

 

葵Sから数週間。今年の日本ダービーのレースが終わって6月に入った。カレンの次走は函館スプリントに決定し、それに向けてのトレーニングも既に開始している……とは言っても、ちょっとした追込み程度にしている。期間が1ヵ月程度しか無いから、キツくした分だけ後の調整が難しくなる。連闘だったらまだ簡単だが、中1ヵ月しか無いのであれば、ある程度の強度とある程度の調整をして終わりの方がちょうど良い。

 

そして、当の本人はというと………

 

 

カレン「えへへ~アヤベさんとお揃い~っ♪」

 

アヤベ「……分かったからそんなにくっつかないで。もう少し離れて。」

 

カレン「えぇ~イヤでぇ~すっ♪」

 

 

部室の中で百合の最中だ。俺はカレンが勝利した時の約束通りクッションの作成をお願いしたのだが、たった1日で作業を終わらせて俺の所まで持ってきた。この前は宅配だったのに何で直で持って来たのか理由を尋ねたら……『カレンのサイン……貰えるかと思って。』ってな感じで本人からの宅配もとい押しかけに来たって感じだ。その後ちゃんとサインはあげました、料金代わりに。

 

 

八幡「カレン、程々にな。アヤベが此処に居る理由だって元々はお前と一緒に帰る為だ、不審者の件はまだ片付いてないんだからな。」

 

カレン「それじゃあまだ居るって事?」

 

八幡「あぁ、警備員からもその報告が上がってる。更に悪い知らせだが、不審者の狙いはお前だというのは九分九厘確定だ。」

 

アヤベ「……危険ね。」

 

八幡「あぁ。」

 

カレン「え?え?何でですか?確かに気になりますけど、4月からずっと何もしてきてないんだよ?」

 

アヤベ「だからよ、そういう人は何をしてくるのか分からないもの。ただ覗いているだけ、学園としても何とかしたいでしょうけど相手はすぐに逃げて次の日にはまた同じような事をする……じゃあその次は?貴女に接触してくる可能性が高くなってくるわ。」

 

八幡「煮えを切らした後にやる事……大体想像がつくな。それにしたって、警戒はいつも通りか。」

 

カレン「カレン的にはアヤベさんとお兄ちゃんと一緒に帰れるから全然良いんですけどね~。」

 

アヤベ「貴女ね……「分かってます、周りには気を付けてます。それにそれらしい人も見つけてますし。」っ!気付いていたの?」

 

カレン「視線があからさまでしたので。」

 

八幡「……お前から見て、どんな奴だった?」

 

カレン「お兄ちゃんが言っていた特徴と同じだったよ。」

 

八幡「そうか……そろそろ動いた方が良いのかもな。これが長引くとお前達にも学園の生徒達にも悪影響だ。現に警備員からは用も無いのに見に来る人が増えてきていると報告も上がっているくらいだ。」

 

アヤベ「そんな報告も上がっているのね……」

 

 

何だか段々と話が大きくなっているような……

 

 

カレン「動いた方が良いとは言っても、どうする気なの?」

 

八幡「警備員と協力して、その不審者の捕獲……いや、拘束か。」

 

アヤベ「それこそ危険じゃない?」

 

八幡「だがこのままだとジリ貧だ、夏合宿が始まる前に何とかしたいという気持ちはある。学園にもその事を知らせておかないとな、協力した方が連携も取れる。」

 

アヤベ「たづなさんにお願いする、とか?」

 

八幡「そうだな、その方が色んな人が動いてくれそうだしな。俺が台頭に立ったとしても、聞いてくれる奴はたかが知れてるだろうし。それよりかは発言力も説得力もある駿川さんが先頭に立った方が良いに決まってる。」

 

カレン「けど、やるにしてもその不審者さんが確実に居る時じゃないとダメですよね?」

 

八幡「そうだ、だから色々な人達の協力が必要になるって事だ。そうだな……用務員は監視、警備員は監視と拘束、俺が確保と拘束、駿川さんが総指揮、といったところだな。」

 

アヤベ「貴方が捕まえるの?」

 

カレン「どうしてお兄ちゃんなの?」

 

八幡「用務員の方達は高齢だ、流石に拘束とかは出来ないが見張りや監視くらいなら出来るだろう。警備員の方達も追いかけるのは難しい、だが拘束具を持っているのはその人達だけだ。だから監視兼拘束ってわけだ。んで俺が相手を捕まえるってとこだな。」

 

アヤベ「貴方1人で捕まえられるの?」

 

八幡「あぁ、相手がウマ娘でなければ確実に。」

 

 

お兄ちゃん、脚に自信があるのかな?ひょっとして元々陸上部で全国大会に出るくらい脚が速かったとか!?

 

 

カレン「ねぇ、お兄ちゃんってもしかして陸上部?」

 

八幡「いいや?中学は帰宅部だし、高校では理科系の部活、大学では座学ばかりだったから、運動系の活動はこれと言って何も。」

 

カレン「それなのに確実に捕まえられるの~?何だか嘘っぽいよお兄ちゃん~。」

 

八幡「まっ、その日になってみれば分かる。」

 

 

不安だなぁ………

 

 

アヤベ「そろそろ帰りましょう、きっとその不審者も居ないと思うし。」

 

八幡「そうだな、行くか。」

 

カレン「アヤベさん、今日もありがとうございます。クッション、抱き締めながら帰りましょうねっ♪」

 

アヤベ「えぇ。」

 

 

アヤベさん、すっかりこのクッションがお気に入りになっちゃってるみたいですね~。

 

 

 

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