八幡side
八幡「はぁ………ホント疲れた。」
カレン「あはは……お疲れ様、お兄ちゃん。」
八幡「俺は今、羽田空港の国内線ターミナルの待合室に居るんだが、そこでカレンのファンあるいはレース観戦をしている人達から応援のラッシュを受けていた。俺にではないのは分かっているのだが、何故か俺の方にも『カレンを勝たせてあげてくださいっ!』『頼みますよトレーナーさんっ!!』『もし勝てなかったら………フフフッ♪』っ応援?の言葉をもらった。最後のは絶対に違うと思うけど。
そして今はその騒ぎも落ち着いてカレンと函館行の便の案内が来るまで待っている。そして思ったんだが、俺達が予約した飛行機では普通の席を予約した。理由としてはカレンが『真ん中の席が良い!』って言うから左側の中央に予約したんだが、その隣の人が良識の人である事を切に願っているところだ。それだけは最後まで本当に気が抜けないと思っている。行きも帰りも。あっ、アナウンス鳴った。
ーーー機内ーーー
カレン「此処みたいっ!すみませ~ん、お隣失礼しま~すっ♪」
男性「あぁはい、どうっ!!!!?どどじょどぅおうじょっ!!!」
カレン「ごめんなさい驚かせちゃって~。」ストン
八幡「カレン、分かってるとは思うが迷惑かけないようにな。」
カレン「はぁ~いっ♪」
男性(迷惑だなんてとんでもないっ!!!目的だった函館スプリントSでカレンの走りを見る前に、こんなに近くにっ!!!!しかも少し動けば触れられるような至近距離っ!!!!俺、もう一生分の運を使い果たしたのでは?函館の指定席を取れただけでもツイてると思ったのに、飛行機乗る前にはカレンに会えて応援も出来たっ!!めちゃ幸運だって思ったよ?行く前からカレンに応援出来たのはすげぇって自分でも思ったよ?それなのに………これは何っ!!!!?カレンのレース見て暇を潰してたらまさかの本人がお隣の席ってどういう事っ!!!?チラチラ見るのでさえ緊張するわっ!!!)
カレン「そういえば、さっき待合室で応援してくれた方ですよね?」
男性「えっ!!?あ、はいそうですっ!!」
カレン「応援されるのは初めての事じゃないんですけど、カレン頑張りますね!」ニコッ
男性「は、はいっ!頑張ってくださいっ!!」
(その席、今すぐ代われっ!!!!!)
すげぇ視線が突き刺さる……俺に向けられていないのは分かってはいるものの、こんなにも落ち着かないものなのか。次の遠征、特に飛行機で移動する必要がある場所では注意が必要だな。毎回コレだと俺も少し滅入る……
けどこの男性の方は良識のある人で安心した。
ーーー数十分後・飛行中ーーー
カレン「ねぇお兄ちゃん、飛行機から降りたら宿泊施設に行くんでしょ?その後は?」
八幡「今日は予定を入れてないから好きに見て回ったらいい。せっかくの北海道だからな、少しは街を見て回って来ても文句は言わない。」
カレン「じゃあデートしようよっ!カレン、行きたいお店がたくさんあるの。1人じゃ心細いからお兄ちゃんも一緒に、ねっ?」
八幡「分かった。因みにその行きたいお店ってのは?」
カレン「ご当地限定のハンバーガー屋さんでしょ~。後は赤レンガ倉庫っていう所と~ロープウェイで山にも登ってみたいなぁ~。」
八幡「今日1日でどの程度回れるかは分からんが、とりあえず分かった。」
カレン「後、函館って塩ラーメンも人気みたいだよ?魚介ラーメンも美味しいんだって。」
八幡「ラーメンか……夜食に食いに行くか。」
カレン「お兄ちゃん、夜中にカロリーの高い食べ物を食べたら太っちゃうよ?」
八幡「大丈夫だ、そうならないように運動してるから。」
カレン「え、そうなの?」
八幡「っていうかお前がやってる真新しいトレーニングは俺がちゃんと試運転してからメニューに組み込んでるんだからな、安全も効果も保証済なんだぞ?」
カレン「じゃあお兄ちゃんって普通にメニューを組んでるだけじゃないんだ~!」
八幡「トレーナーが運痴だと思ったら大間違いだ。自分で言うのも変だが、俺は運動出来るトレーナーだからな。」
まぁ、体形を維持する程度の運動しかしてないけどな。まぁレースに出るわけじゃないから充分だろう。
カレン「じゃあ函館に着いたら最初は昼食からかな?」
八幡「そうだな、そうするか。お前が行きたがってるハンバーガー屋でいいぞ。でもそれって何処にあるんだ?」
カレン「それがね、函館の中だったら色んな場所にあるみたい。だから最寄りの所にしよ~っ♪」
八幡「ん、了解。」
男性(めっちゃ楽しそう……空気になってるとはいえ、同じ空気を吸えて俺はすげぇ幸せ者だぁ~………)
カレン「あのぉ~少し聞いてもいいですか~?函館って他に何が美味しいか知ってますか~?」
男性「っ!!?え、えぇ~っと……あっ、海鮮とかが有名ですよ!刺身とか海鮮丼とか寿司とか、飲食店もですけど市場では生きていたのをその場で使うので鮮度が桁違いだってくらいですよ。」
カレン「市場っ!色んなお魚さんとか美味しいお料理がたくさんありそうっ!教えてくれてありがとうございます~っ♪」
男性「は、はいぃ~……(誰も信じないだろうけど、カレンの隣に座ったって家族に自慢しよっと。)」