比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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パタッと

 

 

八幡side

 

 

不審者の対応策を話してから1週間後のトレーニング、時を見計らったかのようにパタッと現れなくなった。土日は除いたとしても、こうも姿を見せなくなったのは何だか不自然に感じざるを得ない。嫌な想像ばかりをしてしまう……だが今はカレンの調整をするのが先決、もうすぐ……っというよりも今週はスプリンターズS。もう本番が近い、カレンに不審者の事を知られているとはいえこれ以上は不安の種を植え付けたくはない。

 

 

八幡「……カレン、この後は坂路で追い切りだ。アヤベも併走よろしく。」

 

カレン「はぁ~い♪」

 

アヤベ「分かったわ。」

 

 

今日はアヤベにも追い切り併走をお願いしている。ダービーウマ娘との併走だから、不足どころか充分過ぎる相手だ。それに同室だからカレンの事も分かっているだろうしな。

 

 

カレン「それじゃあお兄ちゃん、行くよ~!」

 

八幡「おう~。」

 

 

追い切りの感想だが、アヤベ相手に怯んだ様子も無ければしっかりと先行していた。アヤベもしっかりとカレンにプレッシャーを与えていたが、掛かった様子も無かった。しっかりと自分のペースで走れていたのは分かる。結果としては2バ身先の先着だった。

 

 

カレン「お兄ちゃん、どうだった?」

 

八幡「あぁ、アヤベのプレッシャーにも反応せずによく走っていたな。今の走りなら後ろから追い込まれても冷静な判断が出来るだろう。アヤベ、お前から見てどうだった?」

 

アヤベ「……私から見てもカレンさんの走りは良いものだと感じるわ。私は短距離の適性は無いけれど、直線で差し切れなかったから良い脚を使えているわ。」

 

カレン「ありがとうございます~アヤベさ~んっ♪」

 

アヤベ「汗をかいているのだから抱き着こうとするのはやめてちょうだい。」グググ…

 

八幡「よし、カレンはこの調子で残りも走れ。アヤベは色んな手段を使って構わないからカレンのペースを乱せ。」

 

アヤベ「併走なのにそんな事をするの?」

 

八幡「カレンの初GⅠってのもあるが、相手はシニアクラスのウマ娘だけでなく海外からも参戦するウマ娘だって居る。この追い切り以外にもトレーニングをしたが、それでも足りない。向こうのレースはかなりタフだからな、押し切られでもしたら前半でレース終了だ。」

 

カレン「……アヤベさん、行きましょう!」

 

アヤベ「ちょ、カレンさん……」

 

 

その後のカレンの走りは1度目の走りと同様に良い走りが出来ていた。

 

 

八幡「よし、2人共お疲れさん。少し休んでからダウンに入れ。」

 

アヤベ「ふぅ……良い走りね。」

 

カレン「えへへ、これもお兄ちゃんのおかげですよ~。でも、カレンはもっと速くなりますからね~。」

 

アヤベ「そう……今週のレースが楽しみね。」

 

 

……用務員達と警備員達の動きが無い、どうやら今日も来ていないらしい。もしかしてこの学園に内通者が?いやそれはあり得ない、生徒や学園の情報を外部に流したともなれば停職レベルだ。そんな事をする奴、この学園に居るとも思えない。

 

 

八幡「とにかく、様子見って事か。」

 

 

ーーー寮ーーー

 

 

八幡「………」

 

 

今日も現れなかった……どういう事なんだ?何で急に来なくなった?トレーニングの時も思った事だが、この学園に内通者が居るとは考えたくない。ともなれば、その不審者がそういう行動を取っているとしか思いつかない。じゃあ何で?興味が無くなったとか?いいや、それはあまり考えられない。だからこそ余計に分からない……

 

 

同期2「おぉ~い比企谷~考え事してると火傷するぞ~?」

 

八幡「っ!あ、あぁ……」

 

同期1「どうかしたの比企谷君?もしかして初めてのGⅠだから緊張しているとか?」

 

八幡「いや、そういうわけじゃないんだが考え事をしていたのは否定しない。」

 

同期2「何を考えていたんだ?料理しながらだったら危ないだろ。」

 

八幡「あぁ、済まん。お礼にほうれん草のお浸しやるよ。」

 

同期2「どうせならメイン料理をちょびっとだけ~「やっぱやめた、水道水でいいや。」お浸しでっ!お浸し最高っ!!」

 

同期1「アンタねぇ……」

 

八幡「じゃ、お浸しやる。」

 

同期1「それにしても……凄い料理スキルよね。普通にそういうのを作れちゃうんだから。」

 

八幡「いや、こんなの誰だって出来るだろ。」

 

同期2「コイツが1人でカツを揚げられると思う?」

 

八幡「うん、思わないな。」

 

同期2「おい、何だよ……まぁ事実だけどよ。」

 

 

料理の練習していけば出来るようにはなると思うが、トレーナーの業務をしている傍らで料理の勉強はな中々に骨が折れるだろうしな。

 

 

八幡「まぁとりあえずは卵を割れるようになる事からスタートだな。」

 

同期2「失礼な奴だなお前はっ!俺だって目玉焼きくらい出来るっ!」

 

八幡「割った卵をフライパンで焼くだけの工程は料理とは言わないと思うぞ?」

 

 

どこからが料理って言えるんだろう?卵焼き?炒飯?野菜炒め?いや、カレーとか?

 

 

八幡「とりあえず1人でカレーでも作ってみろ、レシピ見ないで。」

 

同期2「せめてそれくらいは見せてくれよっ!」

 

 

 




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