比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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最大限の出来る事を

 

 

八幡side

 

 

たづな「コース場の使用申請ですかっ!?」

 

八幡「無理を言っているのは承知の上です。しかし調整やトレーニングが出来ないまま遠征に出るのは現実的ではありません。さっきAコースの点検が終わって異常が無いとお話を聞きました。ドバイ遠征に行く5人のトレーニングだけでもさせてはもらえないでしょうか?」

 

先輩4「比企谷の言った通り、このまま遠征に行って現地で調整をしたとしても大した成果は見込めない。だから今出来る事を彼女達にさせたいんです、お願いします。」

 

『お願いします!』

 

 

Aコース場の点検が終わったのを見計らって、俺達は早速駿川さんにコース場の使用申請をしに来た。予想通り、駿川さんの反応はよろしくない。揺れがもう収まっているとはいえ危険が去ったわけでは無い。現にこの東京でもその爪痕は残っている。交通機関の麻痺だけでなく地区によっては停電なんかも起きている、電気が通っているだけでもこの府中はまだ良い方だ。

 

 

たづな「……皆さんもご存知だと思いますが、今は大変危険な状況です。それでも、ですか?」

 

先輩4「……たづなさんも仰っていたでしょう、今出来る最大限の事をしてくれと。我々はその為に此処に居ます。それに言葉を足すなら、やらない後悔よりもやった後悔、です。ドバイ遠征に行く彼女達にはいつも通りの走りで本番を迎えてほしい、我々はその為に申請をしています。それに、自分は後数年もすればこの業界を引退する身です。それならば、少しでも後輩にこのジジイの背中を見せてやるのが先輩トレーナーとしての務めですよ。」

 

たづな「………」

 

先輩4「全ての責任は自分が取ります、なのでお願いします。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たづな「来週のドバイ行きまで、Aコースの使用はドバイのレースに参加するメンバーのみとさせていただきます。」

 

八幡「………」

 

たづな「Aコースの使用申請、正式に許可致します。ドバイ遠征まで、頑張ってください。」

 

『ありがとうございますっ!』

 

 

 

先輩4「たづなさん、この件に関して最初に言い出したのは比企谷です。なのでこの1週間、彼には我々の総指揮を任せたいと思っています。なので、彼にもAコースの同席をお願いします。責任の一端として、ね。」

 

八幡「っ!」

 

たづな「そうでしたか、確かにそれは比企谷トレーナーが居ないといけませんね。よろしいでしょうか、比企谷トレーナー?」

 

八幡「……勿論です、言い出しっぺなので。」

 

 

ーーー廊下ーーー

 

 

八幡「先輩4さん、さっきはありがとうございました。」

 

ブエナT「え、どういう事ですか?」

 

先輩4「あのまま話が進んでたら、比企谷がトレーニングに参加出来なくなっていたんだよ。たづなさんが言っていただろ、Aコースの使用はドバイのレースに参加するメンバーのみって。その中には比企谷は含まれていない、その穴を突いたってだけだ。」

 

ブエナT「あぁ!そういう……」

 

八幡「参加させてくれるのは勿論ありがたいんですけど、総指揮ってどういう事でしょうか?」

 

先輩4「そのままの意味だ。お前にはこの1週間で俺達のウマ娘を出来る限り最高の状態にさせてほしい、俺を含めてコイツ等じゃ1週間でその領域には届かない。だがお前なら出来ると思っている、トレーナーとしては失格だが今回だけはその腕に頼らせてくれ。」

 

八幡「………分かりました。じゃあトレーニングは明日からとして、今日はそれぞれのウマ娘の事について知る限りの事を全部俺に教えてください。基本的な事から得意な事、苦手な事、好き嫌いから趣味まで全部です。その作業が終わるまでは眠れないと思ってください。」

 

トランT「けどそれだと比企谷君が大変でしょう?それならまとめたものを比企谷君に渡そうか?それなら大幅に時短出来るし。」

 

八幡「じゃあそれでお願いします。疑問点があったら片っ端から質問しまくりますので、そのつもりで。」

 

先輩4「片っ端か、望むところだ。おいお前達、比企谷に渡すものが半端なものだったらすぐに指摘される、たった1㎜の穴だろうと見逃さずにしっかり仕上げてから渡せ!ボヤッとしてる暇はねぇぞ、明日からすぐトレーニングなんだからな!」

 

 

先輩4さんが発破をかけると一目散に走って行った。

 

 

先輩4「さて、俺も作らないとな。比企谷は厳しいからな、1発合格するつもりで作らないと今夜は徹夜確定だ。」

 

八幡「……どうも。」

 

先輩4「何のお礼かは分からないが、気にすんな。」

 

 

……一応、入れておくか。

 

 

八幡「………」

 

カレン『もしもしお兄ちゃん、どうしたの?』

 

八幡「カレン、俺は明日からドバイ遠征組のトレーニングに参加する事になった。」

 

カレン『えぇ!?どういう事っ!?』

 

八幡「まともな調整が出来ないまま本番に臨むんでも意味が無い、だから駿川さんに直談判した。お前さえよければ明日のトレーニングに来てくれ。参加しろとは言わない、見学だけでも構わないから。」

 

カレン『………』

 

八幡「じゃ、確かに伝えた。今日はゆっくり休め。」

 

 

……さて、明日からのメニュー作りと行きたいところだが、まずはウマ娘達の情報待ちだな。

 

 

 

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