比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

1485 / 1583
秋の後

 

 

カレンside

 

 

八幡「なぁカレン、真面目な相談なんだが少し大丈夫か?」

 

カレン「うん、大丈夫だよ。真面目な相談って何?もしかしてカレンのウマスタの事とか?」

 

八幡「いや、レース関連の事だ。この春と夏はレースには出走しない事にしているが、秋からの事だ。現時点ではセントウルSからのスプリンターズSを予定しているが、そこに変わりは無い。俺が気にしているのはその後の方針だ。」

 

カレン「その後……」

 

八幡「前にも言ったが、カレンには短距離以上の適性が無い。だからマイルレースは走る事が出来ても着外になるだろう。だから俺としては香港スプリントに出ようと思っている。ここまでは大丈夫か?」

 

カレン「香港っ!海外かぁ~……挑戦してみたいって気持ちはあるから、カレン的には何の問題も無いよ。相談ってそれだけ?」

 

八幡「半分はそれだ、もう1つある。まぁこっちが本題だな……今年の年始に先生と話した時に今年のレースの事を話したら提案されてな。」

 

カレン「どんな提案?」

 

八幡「BCターフスプリント。」

 

 

BCターフスプリント……えぇ!?

 

 

カレン「それってアメリカのレースだよねっ!?」

 

八幡「その通りだ。アメリカの祭典とも呼ばれているBCレースの内の1つだ。今年のBCスプリントは去年と同じチャーチルダウンズレース場で開催されて、距離は1,000mで左回りの芝コースだ。11月の第1週に開催されるから遠征は不可能じゃないが、中々にハードなスケジュールにはなる。カレン、お前はどう思う?」

 

カレン「………」

 

 

BC……アメリカの凄いレースって言う認識は確かにある。でもそれに出走するってなるとあんまり現実味が無い、かな。それにカレンはGⅠは勝ってるけど、この前の高松宮記念では……正直、何とか勝てたって感じだったから。だから秋のスプリンターズSは正直、勝てるかどうかの自信が無い。

 

 

八幡「悩んでるみたいだな。」

 

カレン「うん、この前の高松宮記念は勝てたけど、何とか勝てたって印象だったから。」

 

八幡「そうか……じゃあそれはスプリンターズSの後にでも考えるか。」

 

カレン「え?」

 

八幡「え?」

 

カレン「お兄ちゃんは、今答えが欲しいんじゃないの?」

 

八幡「まぁそうしてくれた方がありがたいはありがたいが、別に答えを急いてまで聞きたい事じゃないしな。それに期間だって難しいところだ、そう簡単に決められる事じゃないってのは俺にだって分かる。」

 

カレン「でもお兄ちゃんは勝てる可能性があるから提案してくれたんだよね?単に先生さんが提案してくれたってだけじゃなくて。」

 

八幡「まぁそうだな。けどカレンにとってはとてつもなく難しい事の挑戦でもあるけどな。」

 

カレン「え、どうして?」

 

八幡「アメリカのレースってのはこれまで日本も多く挑戦してきたが、それでも勝った事があるのはたったの4回。しかもその内の1つはグレード制度導入前の事だ。それを含めなくてもBCには合計で8度も挑戦しているが、去年のレッドディザイアが走ったBCフィリー&メアターフの4着が最高着順だ。」

 

カレン「4着……」

 

八幡「加えて香港スプリントは地元の香港ウマ娘が異常なくらい強い。まぁ香港が短い距離に力を入れてるから当然っちゃ当然なんだけどな。日本もこれまで7度挑戦したが、いずれも着外に終わっている。このレースに勝つのは凱旋門賞に勝つのと同じくらい難しいとまで揶揄されているくらいだ。」

 

 

お兄ちゃんがカレンに提案しているレースって、そんなに勝つのが難しいんだ……

 

 

八幡「まぁとりあえず香港への挑戦は確定しているから、BCについてはスプリンターズSの後にでも考えてみてくれ。」

 

カレン「うん、分かった。」

 

 

ーーー中庭ーーー

 

 

カレン、とってもお悩み中です……お兄ちゃんはああやって言ってくれたけど、秋のGⅠ初戦は不安なんだ。ロードカナロアさん、あの人の最後の気迫は凄かったから。何もかも飲み込みそうなくらい凄い追込だった。次はどうなるか分からない……だからカレンはBCや香港スプリントよりもロードカナロアさんに勝てる事を第一に考えたいんだ。でもその後はどうしようって思っちゃうのもお悩み中です。

 

 

ルビー「思い詰めておられるみたいですね。」

 

カレン「っ!ルビーさん。」

 

ルビー「貴女がそのようなお顔をするのは珍しいですね。」

 

カレン「えっと、お兄ちゃんからある提案をされたんです。答えはまだ先でいいって言われたんですけど、どうしよっかな~って。」

 

ルビー「……であれば、貴女はどうされたいのですか?」

 

カレン「私、ですか?」

 

ルビー「その肝心な悩みに貴女の意志は必要不可欠、ご提案を受けるも辞退するも貴女の意志が尊重されます。最も、あのトレーナーが貴女の意志を尊重しないとは思えませんが。」

 

カレン「……ですね。ありがとうございます、ルビーさん。」

 

ルビー「いえ、大した事はしておりません。」

 

 

そうだよね、1番はカレンがどうしたいかだよね!じゃあ今は……

 

 

カレン「次のGⅠに勝って自信をつける!」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。