比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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カレン、始動!

 

 

八幡side

 

 

お休み開始からちょうど2ヶ月後の6月初頭。漸くカレンのトレーニング開始の時となった。カレンも心待ちにしていたのか、昨日会った時なんかは少しだけワクワクしたような表情をしていた。だがそう思っていられるのも今の内だ、6月は学園でトレーニングだが、7~8月は合宿所で追込トレーニングをする予定だからな。去年は参加出来なかったから、今年は思う存分やらせてもらうつもりだ。

 

さて、前置きはこのくらいにしてだ。次のセントウルSに向けてのトレーニングを始めるところなのだが、舞台は阪神だからカレンにとって初めての阪神デビューだ。コースは右回りだからその辺りは心配していないが、スプリンターズS唯一のトライアルレースだから、手強い相手は必ず参戦してくるだろう。その対策もしっかりしておかないとな。

 

 

ガチャッ!

 

 

八幡「おぉ、来た「八幡~おっ待たせ~♪」………今すぐ回れ右してそのまま帰れ、お呼びじゃない。」

 

シービー「ねぇ八幡~、お願いだから八幡のトレーニングに参加させてよ~。」

 

八幡「ダメだダメだ、そもそもお前の適性と致命的に合ってない。これからっていうかこれまでのも短距離用のメニューだったんだぞ。お前の適性は中長距離、こなせられるわけ無いだろうが。」

 

シービー「そんなのやってみなくちゃ分からないじゃん!」

 

八幡「それはそうかもしれないが、それで怪我でもされたらお前が困るし俺も困るの。だからやらせません。」

 

カレン「お兄ちゃん、お疲れ様~……あれ、シービーさんも来てたんですか?」

 

シービー「あぁカレン、やっほ~。ねぇカレン助けて、八幡がトレーニングに参加させないって意地悪するっ!」

 

八幡「人聞きの悪い事を言うな、理由なら説明しただろ。適性に合ってないからやらせるわけにはいかないって。」

 

シービー「だからやってみないと分からないじゃん!!」

 

八幡「……この調子だ。」

 

カレン「あはは……あっお兄ちゃん、トレーニング始める前にお話したい事があるんだけど、いいかな?」

 

八幡「ん?あぁ、分かった。じゃあそういうわけだから、回れ右して帰ってくれ。」

 

シービー「あたしも聞いちゃダメ?」

 

八幡「聞いちゃダメだから出てってほしいんだよ。」

 

 

何とかシービーを部室から追い出して、カレンと2人で話せるようにした。まぁシービーなら外でずっと待ってるんだろうけどな。

 

 

八幡「それで、話ってのは?」

 

カレン「この前のレースの話とは別にカレンのこれからの事で少しだけ聞いてもらいたいんだ。カレン、今のままだとちょっとアメリカに行くのは不安なの。だからまずはスプリンターズSに勝ちたい。ただ勝つんじゃなくて、自信を持って勝ったって言えるくらいの勝ちが欲しいの。」

 

八幡「……この前の高松宮記念の勝利じゃダメなのか?」

 

カレン「お兄ちゃんも見てたから分かってると思うけど、最後の方でカレンの脚は止まっちゃってた。アレじゃ勝てたなんて言えない……だから次のスプリンターズSではそれも無いようにしたいの。」

 

八幡「……そうか。」

 

 

カレン自身でも分かっていたみたいだな。確かにアメリカ遠征の話は一旦保留にして、目の前のレースに集中させてやった方が良さそうだな。話はそれからだ。

 

 

八幡「ひとまずカレンの意志は分かった。それじゃあスプリンターズSに向けてのトレーニングを始めていくか。因みに、お前が1番マークしているのはロードカナロア、違うか?」

 

カレン「ううん、正解。カレンの方が前に居たけど、物凄い迫力だったのは覚えてる。」

 

八幡「同じ先行の脚質だから並ばれたら根性勝負になる、か……よし、分かった。カレン、今日から始めるトレーニングが決まった。行くぞ。」

 

カレン「っ!よろしくお願いします、お兄ちゃん!」

 

 

ガチャッ

 

 

シービー「あっ、話終わった?早かったね。「シービー、お前にも手伝ってもらうぞ。」……え?」

 

八幡「併走トレーニングではないがスピード勝負になるとだけは言っておく。お前から参加したいって言ってきたんだ、文句は無いよな?」

 

シービー「~っ!!うん、やろう、今すぐやろうっ!!」

 

 

今日やる予定だったトレーニングは次回に持ち越して、今日はシービーと坂路併走にした。去年も走ったが中山には心臓破りの坂がある。たった1回だけの上りだが、そのたった1回でも勝負の分かれ目になる。その坂で脚を鈍らせないようにしなければならない。いくらスピードが速くても、それを最後まで持続出来なければ意味が無い。

 

 

ーーートレーニング終了後ーーー

 

 

シービー「ねぇ八幡、あの大きいクッションって本当にあげたの?」

 

八幡「何で?」

 

シービー「ううん。ちょっときになっただけ。」

 

カレン「寮の部屋で毎日楽しんでますよ。前までは帰ってきたらベッドにダイブしてたんですけど、今はあのクッションにダイブしてますし。」

 

八幡「相当気に入ってるみたいだな、まぁ有効活用してくれているのならそれでいい。」

 

シービー「ねぇ八幡、あたしも八幡からの何かが欲しいなぁ~?」

 

八幡「ゴミでも?」

 

シービー「せめて有効活用出来る物にしてよ~。」

 

八幡「お前にやるくらいならリサイクルショップに売るか、被災地に持ってくわ。」

 

シービー「あたしを何だと思ってるのかな八幡は?ちょっとお話しない?」

 

八幡「遠慮しておく、長くなりそうだし。カレン、今日はもう上がって大丈夫だぞ。明日から少しずうハードにしていくからそのつもりでな。」

 

カレン「うん、分かった。」

 

 

明日からも頑張りますっ!

 

 

 

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