比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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本気の彼女

 

 

八幡side

 

 

夏合宿に入ってちょうど1週間。今日のトレーニングは休みにしてカレンにはリフレッシュしてもらう事にしている。夏合宿に突入してからというもの、カレンは完全に集中モードに入っていて、俺がこっちがセーブを促さないとそれ以上の事をするんじゃないかって程だ。まぁ幸いなのが、カレンもその辺りの事は分かっている事だろう。行き過ぎたトレーニングはしないから、そういう部分では救われている。

 

俺にとっても夏合宿が始まってから初めての休日だが、俺はカレンの同室のメンバーから呼ばれていたから、集合場所に来ているわけだが………

 

 

アヤベ「トレーナーさん、カレンさんは本気よ。」

 

八幡「……それってどういう意味なんだ?」

 

フジ「彼女、部屋に帰ってきてからは真剣にストレッチをしたり、トレーニングの反省をしているんだよ。担当が出来る前だったらこんな事は絶対にしなかったのにね。」

 

ポッケ「そうっスよね。オレも驚いたぜ、こんな事をするんだってな。オレでもしねぇのによ。」

 

フジ「ポッケはもっと自分の身体と相談しようね。それでトレーナーさん、こうなった原因って何か知ってるかい?」

 

八幡「あぁ、一応な。3月の高松宮記念が原因だ。」

 

ポッケ「……勝ってたよな?」

 

八幡「そうだな、確かにレースでは勝った。だがカレンはあのレース、自分の中では勝ったと思っていなかったらしくてな。4月~5月は休みにしていたんだが、明けの6月では秋のスプリンターズSに向けて鍛え上げてほしいって面と向かって言われてな。確実に勝つ為、端的に言えばコレだろうな。」

 

アヤベ「……他にも理由があるように思えるのだけど。」

 

八幡「まぁ確かにある。けどこの先は本人に聞いてくれ。俺が勝手にペラペラ話すわけにいかないからな。」

 

フジ「……うん、分かったよ。」

 

八幡「けど、お前達がそこまで言うって事は相当なのか?」

 

アヤベ「私は初日にカレンさんの脚のマッサージをしたのだけど、その日だけじゃなく連日していたもの。カレンさんからお願いされたわけではないけれど、あんなに気の抜けてない彼女を見るのは初めて。」

 

フジ「そうだね。別に部屋の雰囲気が悪い空けじゃないんだけど、カレンが出すような雰囲気じゃないのは確かだね。」

 

 

部屋までそんな感じなのか……カレンの奴、マジじゃん。アイツ本当に休めてるのか?少し心配になってきたな。

 

 

八幡「ポッケは何か気付いた事とか無いか?」

 

ポッケ「そうだな~………あっ!部屋でお菓子パーティーしても乗っかって来ねぇ!!」

 

アヤベ「っ!そうね、確かにあの時は驚いたわ。」

 

フジ「そうだね。1番に食い付きそうなのに断られちゃったから、皆して目を丸くしちゃったよね。」

 

八幡「………アイツ、マジでどうしちまったんだ?とりあえず部屋での様子は分かった。お前達には少し手間かもしれないが、今後もカレンの様子を見てやってくれないか?この夏合宿で追込むと決めている以上、俺が手心を加えるわけにはいかない。だから食事や部屋だけでもリラックスさせてやってほしい。無理してやる必要は無い、いつも通り接してくれるだけで構わない、頼めないか?」

 

フジ「勿論だよトレーナーさん、任せてよ!」

 

ポッケ「おう、頼まれてやんよっ!」

 

アヤベ「出来る限りやってみるわ。」

 

八幡「あぁ、頼む。」

 

 

ひとまず部屋の中は相部屋の皆に任せるとして、俺も出来る範囲でカレンの気を抜いてやらないとな。このままだとパンクする。

 

 

八幡「ところで、カレンは今日何しているのか知ってるか?」

 

アヤベ「ウマスタ映えする場所に行くって言っていたわ。この合宿所にそういう所ってあったかしら?」

 

フジ「うぅ~んそう言われると難しいね。」

 

ポッケ「フジ先輩で知らねぇんだったら、オレも自信ねぇなぁ~……」

 

 

……とりあえず近くを探してみるか、居なかったら明日にしよう。

 

 

八幡「そうか。教えてくれてありがとうな、今後も頼む。」

 

 

ーーー波辺ーーー

 

 

とはいったものの、カレンの言うウマスタ映えする場所なんて見当もつかない。この合宿所に映えそうな場所ってあっただろうか?来て1週間の俺にはサッパリだ。

 

 

「あれ、トレーナーさんどうしたの?」

 

八幡「今日は休みだからこの辺りを散策している。お前もトレーニング頑張れよ。」

 

「はぁ~い!」

 

 

……っ!山か……もしかして登りに行った、とか?

 

前までだったら考えられなかったが、今のカレンならやりかねないんだよなぁ……

 

 

八幡「……行ってみるか。」

 

 

ーーー山・広場ーーー

 

 

八幡「こんな所があったのか……コース場と比べたら広くはないが、充分な広さはあるからトレーニングも出来そうだな。」

 

カレン「あれ、お兄ちゃん?」

 

八幡「っ!おぉカレン、奇遇だな。(ホントはお前を探しに来たんだけど。)」

 

カレン「どうしたのこんな所に?」

 

八幡「俺はこの合宿所周辺の散策だ。そういうお前は?」

 

カレン「合宿所のウマスタ映えスポットの写真撮ろうと思ってるの!これまで合宿所の写真だけで、周りとかってあんまり撮ってなかったからこれを機にって思ったの。」

 

八幡「そうか、まぁ気分転換出来ているのなら構わない。夏合宿はハードに行くつもりだから、こういう時間は大切にな。」

 

カレン「うんっ♪」

 

 

とりあえずは大丈夫そうだな。アヤベ達にも気をかけてもらうつもりだが、トレーニング中もそれとなく見るようにしておくか。

 

 

 

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