比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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トライアルに向けて

 

 

八幡side

 

 

八幡「………」

 

 

俺は今、バスに揺られている最中だ。この言葉だけで分かると思うが、夏合宿が終了して今は学園に帰っている最中だ。バスの中はさっきまでは賑わっていたのだが、今は話し声が少し聞こえる程度になっていた。自分の担当のカレンも今はグッスリと眠っているみたいだしな。今はそうしてくれた方が助かる。もうすぐセントウルSだから気の抜ける時間はこれが最後になりそうだしな。その後は………BCターフスプリントに行くか、香港スプリントに行くかのどちらか、だな。

 

 

フジ「トレーナーさんは眠くないのかい?」

 

八幡「別にそこまでじゃない。お前も眠くないのか?」

 

フジ「あんまり。それに起きてる人は必要だと思うしね。一応、監督役だしね。」

 

八幡「………」

 

フジ「そうそう、事後報告になるけど、君があの凄い料理を出してからというものの、カレンも少しだけ部屋の中での雰囲気が少し柔らかくなったよ。だから8月の間は過ごしやすくなったよ。」

 

八幡「そうか……なら良かった。トレーニングの雰囲気はあまり変わらなかったが、終わった後はいつもの感じとまでは言わないが、笑顔はあったな。」

 

フジ「けど、これからはピリピリしそうかもね。」

 

 

だろうな。もうすぐレースだし、カレンにもロードカナロアが参戦する事を伝えてる。帰ってからは最終調整に入るし、上向きな状態で迎えたいところだ。向こうもきっとトライアルであっても勝ちに来るだろうしな。

 

 

八幡「……そうだな。」

 

フジ「不安かい?何だかそういう顔をしているよ。」

 

八幡「夏合宿ではやれるだけの事はやったつもりだ、やり残した事はおろかそれ以上の事をしたとも言える。けど相手の実力は未知数、いくら前走で勝っているとはいえ、気の抜けない相手には違いないしな。まぁこの感覚は実際に走っているお前達ウマ娘達にしか分からないだろうしな。」

 

フジ「君はやっぱり私達の事をよく見てくれているんだね。」

 

八幡「そりゃそうだろ、何をそんな当たり前の事を。」

 

フジ「君はそう言うけど、そうじゃないトレーナーさんも居るのは知ってるでしょ?」

 

八幡「……あえて嫌な事を言うのは何かあった事を示唆しているのか?」

 

フジ「うん、ちょっとね。栗東寮のポニーちゃんが担当しているトレーナーさんがあまり良いとは言えないような人でね、話した事は無いんだけどどうしたものかなって思っているところなんだ。」

 

八幡「……その子から相談は受けてるのか?」

 

フジ「ううん、されていないんだ。 」

 

八幡「ならソイツから相談されるまでは様子を見てやれ。寮長って立場でも契約しているウマ娘とトレーナーにとっては他人だからな、頼られた時に力になってやれ。」

 

フジ「うん、そうするよ。それにしてもトレーナーさんは相談に乗るのも上手なんだね。」

 

八幡「そんな事ねぇだろ、当たり前の事を言っただけだ。」

 

 

それから数時間くらいで学園に到着した。

 

 

八幡「さて、カレン。今日はこのまま解散だが、明日からまた調整に入るからそのつもりでな。」

 

カレン「……いよいよ、なんだよね?」

 

八幡「そうだ……っと言いたいところだが、緊張するのはまだ早い。それは本番に取っておけ。」

 

カレン「あはは、何か緊張しちゃってるみたい……こういうの初めてだからかも。」

 

八幡「過度な緊張は身体を強張らせる、今からそんなだと本番持たないぞ?」

 

カレン「分かってるんだけどね~。高松宮記念の時の走りを思い出すとちょっとね……」

 

八幡「それに勝つ為の夏合宿だろ?向こうもきっと強くなっているんだろうが、お前だって負けてない。もっと自信を持て。でないと勝てるレースも勝てないぞ。」

 

カレン「うん、そうだね……じゃあカレンもいつも通りに過ごすね!」

 

 

そこまで言うつもりは無かったんだが、張り詰めるよりかはマシだろう。

 

 

カレン「じゃあお兄ちゃん、学園に帰ってきたんだからウマスタの更新をします!お兄ちゃんも一緒に撮るんだからねっ!」

 

八幡「えぇ……何で俺も?」

 

カレン「だってカレンのウマスタであんまり出てなかったじゃん?」

 

八幡「夏合宿の時にシェフとして出ただろ。しかもとんでもない量の返信もあったし。」

 

カレン「凄かったよね~コメント3,000件だったもんね~。」

 

 

こんな簡単に済ませていいとは思わない。だってそのコメントの殆どが『レシピ公開お願いします!』と『実際に作ってる動画お願いします!』が殆どだったからだ。今は無視しているが、いずれは公開しないと他の誰かが作っていると思われかねないから……ってカレンが主張している。俺は別にどうでもいいけど。だって実害があるわけじゃないし。

 

 

カレン「ねぇお兄ちゃん、マンガ肉の事どうしよっか?」

 

八幡「いや、別に無視で良くない?」

 

カレン「良くないよ~お兄ちゃんが嘘つき呼ばわりとかカレン我慢出来ないもんっ!だから今度、カレンも一緒にマンガ肉作るからね!」

 

八幡「別に構わないけどよ、アレ作るのって少し手間が居るし学園でやったらすぐにバレるからな?」

 

 

もし学園でやるって話になったら駿川さんに相談しよっと。

 

 

 

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