比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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次の戦いに向けて

 

 

八幡side

 

 

カレン「むぅ~……」

 

八幡「惜しいレースだったな。」

 

カレン「結果的には負けちゃった……でも思うような走りは出来た。でも負けちゃった……うぅ~!」

 

 

今より数時間前のメインレースのセントウルS、結果から言えばカレンは2着の敗北。とはいえ最後まで走り切れてはいた。そのままいけるかと思っていたんだが、外から脚を溜めていたクラシッククラスのエピセアロームに差されてアタマ差の2着という形になった。3着にはクビ差でロードカナロアが入線した。スピード勝負では一応勝った事にはなる。

 

 

八幡「まぁ目標は達したんだから、それを次に全部出し切って勝てば良い。トライアルでそれが出来ただけで収穫だと思う事にしておけ。」

 

カレン「カレンもそのつもり。」

 

八幡「次の中山で見せつけてやればいいんだよ。次で勝てばお釣り込みでの勝利なんだからな。」

 

 

カレンにとっては去年のフィリーズレビュー以来の敗北となったが、あの敗北があってカレンは強くなった。この敗北も見方を変えれば追い風になる。それにカレンの走りは夏合宿前に比べても洗練されているから、次のスプリンターズSでは本当のスピード対決になる。ロードカナロアを抑え込んだあの走りならまだ勝機はある。

 

 

カレン「ねぇお兄ちゃん!パーキングに寄って何か食べない?カレン今そういう気分っ!」

 

八幡「……そうだな。偶にはそういうのがあってもいいか。」

 

 

ーーーパーキングエリアーーー

 

 

カレン「お兄ちゃんはさ、今日のカナロアさんの走りはどうだった?」

 

八幡「……まぁ、前よりは速くなってるってのは確かだったが、カレン以上って程ではないのが正直な感想だな。高松宮記念でも函館スプリントSでも良い走りをしているのは確かなんだが、物足りなさは感じる。」

 

カレン「それって、まだ早くなる可能性があるって事?」

 

八幡「きっかけがあればの話だけどな。それが無い限りはカレンの方が速い。」

 

カレン「じゃあその原因って何だと思う?」

 

八幡「……激しさ、だろうな。」

 

カレン「え?」

 

八幡「今日のレースもそれが少しだけ垣間見えた瞬間があった。前までのアイツの走りは少し上品に感じたが、今日のは少し荒々しかった。その激しさを自分のものに出来たら、間違い無く化けるだろうな。」

 

カレン「それって根本的に走り方を変えるって事?」

 

八幡「いや、入り方はあのままがベストだ。もっと具体的に言うなら、感情を表に出しながら走るって言えばいいのか?お前達は最後の直線で声を出す事が多いだろ?それだって自分を鼓舞する為の1つの手段だが、その声を出しながら走るっていうのを走りで表現する……って言えば伝わるか?」

 

カレン「うぅ~ん……よく分かんない。」

 

八幡「そ、そうか……」

 

カレン「でもお兄ちゃんの言いたい事はちょっと分かったよ、カナロアさんは今日少しだけ、激しい時があったって言ってたでしょ?その時はスピードが乗ってたって事だから、それにも負けないくらいの走りをしなくちゃって事だね。後ろから来た人達も抑え込めるくらいの走りを。」

 

八幡「まぁ、そうだな。それが出来れば1番だ。」

 

カレン「じゃあカレン、次のスプリンターズSは絶対にカナロアさんを前に行かせないような走りをするからねっ!」

 

八幡「あぁ、その意気だ。」

 

カレン「それじゃあ唐揚げ棒もう1本買ってくるね~!」

 

八幡「それで最後だからな~。」

 

 

ーーー数時間後・トレーナー寮ーーー

 

 

カレンを無事に栗東寮に送り届けた後は俺もトレーナー寮に帰った。今日のレースは正直出て良かったと思ってる。でなければカレンの現状も他のライバルの現状も細かに知る事は出来なかった。

 

 

八幡「次のスプリンターズS、厳しい戦いになるだろうな……」

 

 

間違い無く接戦にはなると思う。分からないのは直線での攻防だ、接戦になるとは言ってもどのウマ娘が来るのかまでは分からない……その中でも確実に来るのはロードカナロアだ。アイツの走り、もしこの数週間でものにしちまったら、カレンの勝機がかなり薄くなる。カレンには濁したが、そのくらいの走りはしていた。憶測に過ぎないが、今年この学園に入った新人トレーナーの影響かもしれないな。先輩のトレーナーも色々と試してたし。

 

もしその新人の奴が影響しているのなら、ソイツは間違い無く来年から動く事になりそうだな。まぁロードカナロアの担当トレーナーが手柄を独り占めしなければの話だけどな、まぁあの先輩はそんな性格じゃないから大丈夫だとは思うが。

 

 

八幡「とりあえず、飯でも食べるか。パーキングエリアで中途半端に食べたから余計に腹減ったんだよな。」

 

 

ガチャッ

 

 

同期2「なぁ比企谷~何か作ってくれねぇかぁ~?」

 

八幡「はぁ?何で俺が?」

 

同期2「だってお前の料理、いっつも美味そうなんだからよぉ~食べたくなるんだよぉ~……頼むよぉ~作ってくれよぉ~。」

 

八幡「……食材費負担してくれんだったら作ってやる。その中には勿論俺のも含まれてるからな。お前の食いたいの料理の食材を買ってこい。」

 

同期2「よっしゃ!!すぐに買ってくるから待っててくれ!」

 

 

はぁ………アイツが帰ってくるまで、飯はお預けか。まぁ、実質料理するだけでタダで食えるからいいか。

 

 

 

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