比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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真剣勝負の時

 

 

カレンside

 

 

いよいよ迎えました、2度目のこの舞台。秋の短距離最速決定戦、スプリンターズSの舞台に。カレンにとって1番負けたくない日が遂に本番まで来た……でも、今日のカレンはいつものカレンと少し違うってところを皆に見せてあげないと。

 

 

実況『さぁ、待ちに待った秋のGⅠシーズンがいよいよ始まりますっ!!その開幕戦として毎年開催されているのが秋の最強スプリンターを決めるスプリンターズSとなっております!今年も選りすぐりの16人がこの中山レース場に集まりました。今年は日本が13人、海外からはアイルランド・オーストラリア・香港から1人ずつ参戦しております。今年もきっとハイレベルな電撃の芝6ハロン戦が繰り広げられる事でしょう。それでは早速、スプリンターズSに出走するウマ娘のパドック紹介と行きましょう!』

 

 

カレン「………」

 

カナロア「………」

 

 

カレンの近くに居るのに、カナロアさんは静かだった。でもカレンに向けてくる視線は凄く感じる……もし、お兄ちゃんにライバルの視線の事を教えてもらわなかったら、きっとカレンはコレにも気付けてなかったと思う。だからお兄ちゃんから教わった事に凄く感謝しないとだよね。

 

 

実況『続いて7枠14番、本日の1番人気…カレンチャン!』

 

カレン「………」

 

解説『前走は惜しくもギリギリで交わされて2着でしたが、今日の気迫は春の高松宮記念以上のものを感じますね。そして一目見ただけで分かるくらい調子が上向きですね。今日のレースも大いに期待が出来ますね。』

 

実況『続いて同じ7枠の15番、ダッシャーゴーゴーです。』

 

解説『このスプリント戦線の常連ウマ娘として、このレースにも参戦です。短距離GⅠは通算5度目と経験豊富なベテランウマ娘です。掲示板にも入った事のある実力があるので、このウマ娘もダークホースの1人ですね。』

 

実況『最後の枠に移りましょう、8枠16番は2番人気のロードカナロアです。』

 

解説『カレンチャン同様に前走と比べると雰囲気が違いますね。本人から出るオーラが全く隠せていません。調子も雰囲気もとても良い状態ですね。』

 

 

カナロアさんの紹介が終わってからカナロアさんはカレンの所まで静かに歩いてきた。

 

 

カナロア「カレン……やっと本気で戦えるね。」

 

カレン「………」

 

カナロア「けどさ、不思議なんだよね。前までならカレンに会えたのが嬉しくて目の前に居たらすぐに話しかけていた。今日もカレンに会えたのが嬉しい筈なのにさ……何でだろう、今は話しかけたいってよりも走りで語りたいって気持ちが大きくてさ。」

 

カレン「……それはカレンも同じ。話しかけたいって気持ちがあるわけじゃないけど、今日は本当に本気の真剣勝負したい。」

 

カナロア「カレンも同じ気持ちで良かったよ。おかげで。思い切り走る事が出来るよ……」コオォ∼…

 

カレン「前走では決着がつかなかったしね。まぁGⅠ以外でつけるつもりなんて無かったけど、これが最後の勝負だね。」コオォ∼…

 

カナロア「………」

 

カレン「………」

 

 

バチバチッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡(すっげ、睨み合ってる………他のメンバー全無視して2人だけの世界に入ってんじゃん。しかしまさかカレンあんな風になるなんてな……これはレースが楽しみになってきたな。)

 

 

パパ「ど、どうしよう……今日のカレンの周りにはハートじゃなくて般若が見えるんだけど………」

 

ママ「パパも?私にも見えてるわ。しかも般若だけじゃなくて紫色の雷も見えるの。」

 

弟「けどさ、僕にはナイフを咥えているようにも見えるんだよね……」

 

姉「後、何でか分からないけど……蛇の眼帯もしてない?」

 

パ・マ・弟「………確かに。」

 

 

八幡(俺の隣に居るカレンのご家族達は妙なものが見えているらしいが、俺には何も見えない。っていうか普通に怖いんですけど。何?カレンの背中に般若が見えてて、その般若が紫色の雷を帯びてて口にはナイフを咥えていて、更には蛇の眼帯?ヤバいの見えてんじゃん………

 

 

ーーー控え室ーーー

 

 

八幡「………何も、無いよな?」

 

カレン「お兄ちゃんどうかしたの?カレンの事ジッと見つめて。」

 

八幡「あぁ悪い。ちょっとな……深い意味は無いから気にしないでくれ。」

 

カレン「カレンに見惚れてたとか?」

 

八幡「いや、そういうのとは全然違う。」

 

カレン「そうなんだ……まぁいいや。じゃあお兄ちゃん、最後の作戦会議をお願いっ!」

 

八幡「おう、とはいっても言う事なんて何も無い。お前の走りたいように走ってくれれば構わない。ロードカナロアと睨み合っていたのは見てた、だからきっと最後の直線はアイツとの勝負になる可能性が高い。お前の思うように走ってこい、それで構わない。」

 

カレン「……うん、分かった。でもお兄ちゃん、カレンは絶対に勝って帰ってくるからね。」

 

八幡「……あぁ、期待してる。」

 

カレン「うん。それじゃあ行ってきます!」

 

 

カナロアさん、やっと本気の勝負だよ。カレンはいつも真剣だけど、今日はそれ以上に真剣だし本気だからね。

 

 

 

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