比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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気の利き過ぎる子

 

 

八幡side

 

 

香港のレースまで1ヵ月を切り、カレンのトレーニングも終盤に入っている。まだ調整段階ではないが、カレンの走りは中々のものではある……が、GⅠの時のような段階ではない。加えて次の舞台は近場とはいえ海外、本来の実力を出し切るのは中々難しい事だ。長所なのは香港のバ場はこの日本とよく似ているという事と、近場だから移動の消費があまり無いという事だ。逆に短所は向こう側、つまり香港勢がかなり強い。故に調整や調子が良かったとしても勝てないかもしれないという事だ。まぁそこはまだ分からない、遠征に行くのはレースの2週間前だから12月の最初の週になる。

 

 

八幡「それまでにはカレンの状態を最高の状態にしておかないとな。」

 

ライス「あ、あの……お兄様?」

 

八幡「ん?どうした?」

 

ライス「えっと、ライスが此処に居ても良いのかなって……」

 

八幡「全然構わないぞ。だから同席を許してるんだから。」

 

ライス「で、でもお兄様って今メニューを書いてるんだよね?覗き見しちゃったらダメだし、いけない事だと思うだから……」

 

八幡「まだ未完成のものだから問題無い。それにライスが見てもあまり意味は無いぞ?だって短距離用のメニューだし。」

 

ライス「そ、そっか……じゃあライス、此処に居るね。」

 

 

そして今はカフェテリアの一席でメニューを作成している最中で、傍にはライスが居る。俺の隣にチョコンと座ってにんじんジュースを飲んでいる。遠慮がちだったが、今は普通にしている。とりあえず今はトレーニングメニューを作らないとな。

 

 

八幡「………」カキカキ

 

ライス「……凄いなぁ~。いっぱい書いてる。」

 

八幡「………」カキカキ

 

ライス「………あっ。」

 

 

ライス(お兄様の紅茶が無くなってる……そうだっ!ライスが淹れて持って来てあげよっと!)

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「……あれ、カップが無い。」

 

ライス「お兄様、どうぞ。無くなってたから淹れてきたよ。」

 

八幡「おぉ悪いな。そうか無くなってたのか……全然気付かなかった。じゃあありがたく………うん、美味い。淹れるの上手いな。」

 

ライス「お部屋でよく紅茶を淹れて飲んだりするんだ。」

 

八幡「そうだったのか、道理で美味いわけだ。」

 

 

ライス(でもこれだけだとお腹も空いちゃうよね……紅茶だからそれに合うのが良いよね。それじゃあ!)

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

八幡「……っ!もうこんな時間か。そろそろランチに「あの、お兄様。」ん?ライス、どうした?」

 

ライス「えっとね、よかったらどうぞ。」

 

八幡「サンドイッチ……」

 

ライス「そろそろお昼だし、お兄様もきっとお腹が空く頃かなって思ったから作ってきたの。」

 

八幡「紅茶に続いて悪いな、色々させてしまったみたいで。」

 

ライス「ううん、気にしないで。ライスがやりたくてやった事だから。」

 

八幡「しかも色々と作ってくれたみたいだな、ありがとうな。じゃあ時間も良いくらいだし休憩がてらいただく事にする。」

 

ライス「じゃあ一緒に食べよっ。」

 

八幡「そうだな。」

 

 

気が利き過ぎて凄いな……今度美味しい物たくさん作っていっぱい食わせてやろう。そうだ、リクエストも聞かないとな。でもそれは今じゃない方が良いな。

 

 

ーーー食後ーーー

 

 

八幡「ご馳走さん。ライス、美味かった。」

 

ライス「お粗末様でした。全部食べてくれて嬉しかったよお兄様。」

 

八幡「せっかく用意してくれたんだ、多過ぎない限りは完食する。」

 

ライス「ありがとう。」

 

八幡「お礼を言うのはこっちの方なんだが……まぁいい。」

 

 

さて、俺は続きをするか。

 

 

ライス(お兄様、メニューの続きを書き始めちゃった……トレーナーさんがメニューを書くところって殆ど見た事無いから新鮮だなぁ~。ライス達ウマ娘がメニューを組むのってあんまり無いし、自分で組む人もあんまり居ないから。)

 

 

どちらにしてもカレンの追込が出来る期間は後3週間が限度だな。それ以上は厳しいし、現地で慣らす必要もあるから高負荷なトレーニングは2週間で中間が1週間、調整が現地を含めて3週間ってところだな。

 

 

ライス(後ライスに出来る事って何だろう……メニュー作りの邪魔はしたくないから、さっきみたいにサッと出来る事が良いよね。お菓子も考えたけど、今お昼ご飯を食べたばかりだから要らないと思うし……うぅ~ん、何だろう?)

 

 

ライス「……っ!そうだ!」

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

八幡「……香港の、沙田レース場の事をもう少し知りたいな。図書館に行って書物をちょうた「あの、お兄様!」うん?どうしたライス?っていうかその本は?」

 

ライス「沙田レース場の本だよ。本場のメニューも組まないといけないから借りて来たの。」

 

 

ちょっと待って、ホントに待って。ライスの気が利き過ぎてヤバいんだけど。この子凄いよ?先読みの力が凄過ぎるんだけど……俺が欲しいと思った事全部先回りしてやってくれてるんだけど。

 

 

八幡「………ライス。」

 

ライス「あっ……ご、ごめんね色々とライスが勝手に動いちゃって!先にお兄様に聞いた方が良かったよね!お兄様が実際に見て選んだ方が「今度の休みに、ライスの好きな料理全部作って振舞ってやるからな。デザートも遠慮無くリクエストしてくれて構わないから。」……ふぇ?」

 

 

すみません審査員もしくは審判の皆さん、今日のMVUは間違い無くライスです。え、何の事かって?そりゃ勿論、M(Most)V(Valuable)U(Umamusume)に決まってるだろ。今日の最優秀ウマ娘はライスシャワーに決まりだ。

 

 

 

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