八幡side
八幡「香港なんて初めて来ましたけど、街並みがキラキラっていうかギラギラしてましたね。あの喧騒の中で眠れる気がしませんでしたよ……」
「まぁ「そうだろうな。まぁでも住宅街は全然だぞ、静かなもんだ。」
八幡「此処みたいに、ですか?」
「いや、此処と比べたらまだうるさいとは思うけど。」
八幡「じゃあ充分に騒がしいじゃないですか……」
香港に来てから3日が過ぎ、漸く香港の暮らしにも慣れてきた頃だ。今日からカレンのトレーニングを始めていく予定だ。その間、俺は現地のウマ娘のトレーニングを見ていたんだが、短距離が強いと言われている理由が何となく分かった。香港のトレーニングは良くも悪くも短距離メインのトレーニングで構築されている。だからミドルやステイヤーのウマ娘でも短距離の走りが出来てしまうというのがある。それが香港勢の大きな強みとも言える、元々短距離適性のウマ娘だったら、そのままトレーニングをすればエスカレーター式にグイグイと力を伸ばせるんだからな。逆に短所はミドルとステイヤーの場合、遠回りになっちまうって事だろう。
「っていうか比企谷、お前は大丈夫だったのか?カレント一緒に行動していたんだろ?」
八幡「大丈夫なわけ無いじゃないですか、まるでアイドルの護衛をやっていたかのような気分でしたよ。こっちの人達は押しが強いのか、遠慮を知らないのか分かりませんが、我先にと来るような感じでしたので。」
「あぁ~……まぁ何となく分かるぜ。」
握手も写真も許可したわけじゃないのに勝手に撮る人だって居るし……まぁこの部分は日本とあまり大差無いけど。割り込みとかもしてくる人だって居たな……正直に言うと、国自体は別にそこまで関心は無かったが、香港のグイグイ来る感じは苦手かもな。
カレン「あっこんな所に居た!お兄ちゃん~!」
八幡「ん?どうしたカレン?」
カレン「カレンのウマスタの投稿、確認して~。」
八幡「あいよ、スマホ貸してみ。」
カレン「はいっ。」
「………」
……どこも変な箇所は無いな。カレン1人の写真を使ってるし、この店だってちゃんと許可を取った上で撮影もしたし。内容も何かに抵触するような過激な文章は無し……うん、OK。
八幡「うん、問題無いな。アップしてもいいぞ。」
カレン「ありがとう~♪」
「……なぁカレン、少しいいか?」
カレン「はい?」
「そのウマスタの投稿するヤツだろ?いつも比企谷に確認してもらってるのか?」
カレン「はい、いつもお兄ちゃんにお願いしてるんです。前に1度だけ危ないかもってお兄ちゃんに言われた投稿があったんですよ。その投稿はもう削除したので大丈夫だったんですけど、同じような投稿をした人がプチ炎上しちゃったんですよ……」
「え、何それ怖……」
カレン「ですよね~。だからカレンも投稿する前にはお兄ちゃんに確認してもらってるんです。本当にこの内容と文章で大丈夫かどうかを。」
八幡「カレンから言われた時は少し意外だったので驚きましたけど、本人なりにも気にかけてくれているのが分かって安心もしています。」
「そ、そうなのか……何ていうか、抵抗って無いのか?ほら、他の誰かに、しかも異性に携帯見せるって。」
カレン「最初はちょっとだけあったんですけど、お兄ちゃん他の何かをする様子も無かったので大丈夫って思ったんです。一応カレンも後ろから様子を見てはいるんですけど、他のサイトを覗き見する様子も全然ありませんでしたので。」
八幡「そんな失礼な事するわけ無いだろ。人の携帯なんだから。」
カレン「そうだお兄ちゃん、今日からトレーニングだよね。最初は何から始めるの?やっぱりバ場慣れから?」
八幡「そうだな、試運転がてら軽く走る程度にする。こっちでは本気の走りはせず、本番に備えようと思ってる。此処は日本とは違う、どこで誰が見ているか分からないからな。1週間前には会見も控えてるが、その前にある事無い事で騒がれてもこっちが疲れるだけだからな。」
「おいおい比企谷、それは少し過剰過ぎるんじゃないのか?」
八幡「カレンが有名なウマスタグラマーだからこその用心ですよ。ちょっとの発言で世間から影響を受けるかもしれませんし、それに近いのがカレンみたいに活動しているウマスタやぱかチューブで活動している連中です。それを考えたら当然ですよ。」
「成る程なぁ……カレンだからこそ注意が必要だって事か。そいう理由なら納得だ。」
八幡「だからカレン、ウマスタでもそうだが何処かに言った時の発言とかには少しだけ注意してくれ。まぁ日本での対応を見ていたら全然大丈夫だとは思うけどな。」
カレン「うん、分かった。でもその時はお兄ちゃんと一緒だから全然大丈夫だと思うけどね。」
八幡「俺と居る時はな?」
とりあえず俺もその辺りの事は注意しておこう。例えば取材でもないのにカレンの事を聞かれたりするとかな。うっかり答えないようにしないとな。まぁ英語くらいなら出来るが広東語とかで聞かれようものなら何にも反応出来ない自信がある。