比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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大義であった

 

 

八幡side

 

 

八幡「……済まない、これは一体何なんだ?」

 

臣下「いや、それはですね……」

 

八幡「もしかしてもしかすると、やっと納得のいくお菓子が作れるようになったとかか?」

 

臣下「さ、流石はオルフェーヴル様のトレーナーを務めるだけの事はある……そのご慧眼、恐れ入ります。」

 

八幡「お前、俺に対しても堅苦しいのは何でなの?馴れ馴れしいよりかは遥かにマシだけど……んで、その手に持ってるのがそうなわけ?」

 

臣下「はいっ!是非トレーナー様にもご試食していただきたくっ!」

 

八幡「俺に様付けなんてやめろ気持ち悪い。とりあえず一口食べてみるわ。」

 

 

俺の目の前にはオルフェの臣下が来ていて、その手にはオルフェの好物のルーローショコラが皿の上に乗っていた。普通に完成度高いが、それは見た目だけの話。問題の味が疎かになっては本末転倒だ。

 

 

八幡「じゃ、いただきます。あむ………」

 

臣下「………」

 

八幡「……ほう、中々責めたな。チョコチップも混ぜたのか。」

 

臣下「はい!より食感が楽しめると思ったので。」

 

八幡「確かにチョコチップの固さがスポンジと相まって強調されている。けどコーティングされているチョコと同じだから、気付かないかもしれないな。かといって別のチョコにしたら風味が崩れるから混ぜるのはコレがベストか……」

 

臣下「あの、味とかはどうでしょうか?」

 

八幡「ん?普通に美味いけど。俺のと変わらないんじゃね?」

 

臣下「それはあり得ません!まだトレーナー様の足元にも及びませんっ!」

 

八幡「だから様呼びはやめろ。まぁそれはいいんだが、とりあえずオルフェに振舞ったらどうだ?お前の中ではまだ未完成なんだろ?なら途中経過のものとして報告してもいいんじゃね?今の自分を見てもらうって意味では、そういうのは大事だと思うぞ。」

 

臣下「……分かりました。ではまた明日「おいおい、何言ってんだよ。それを今日の昼食後のデザートに振舞うんだよ。」………え?」

 

 

ーーー昼休み・カフェテリアーーー

 

 

ジャーニー「今日の昼食も大変美味でした、ありがとうございます八幡さん。」

 

八幡「ん、お粗末さん。」

 

オルフェ「八幡、菓子の用意をせよ。」

 

八幡「おはぎでもいい?」

 

オルフェ「貴様……」

 

八幡「冗談だって。俺だって和菓子は食べ飽きてるからちゃんと洋菓子作ってある、ちょっと待ってろ。」

 

 

じゃあ持ってくからな、お前のルーローショコラ。

 

 

八幡「ほい、オルフェご所望のルーローショコラ。」

 

オルフェ「うむ。」パクッ

 

臣下「っ!!」

 

ジャーニー「……うん、今日もとても美味しいですね。」

 

カフェ「はい。チョコレートはあまり食べませんが、八幡さんの作るコレは何度食べても飽きません。」

 

八幡「高評価ありがとよ。オルフェ、今日のはどうだ?少しだけアレンジを加えたんだが、気付いたか?」

 

オルフェ「……中にチョコチップが入っているな、食感に飽きが来なくなった。励むがよい。」

 

八幡「そうか。素直に受け取るのが礼儀だが、残念ながら今日のルーローショコラを作ったのは俺じゃない。」

 

オルフェ「………何?」

 

ジャーニー「おや、それではフラッシュさんでしょうか?」

 

八幡「それも違う。ほら、来いよ。お呼びがかかってるぞ。」

 

臣下「………」

 

八幡「実はこの時間になる前に俺の所に来てな、味を見てほしいって言うから頼まれてやったんだ。味も何もかもそのままだった上に加えてそのアレンジだ。それにだオルフェ、これでまだ途中経過らしいからまだ美味しくなる可能性があるかもしれないぞ?」

 

オルフェ「……そうか、貴様がこの品を。」

 

臣下「は、ひゃい……っ!」

 

オルフェ「八幡の作る品と寸分違わぬ味……それだけでなく個人のアレンジにて余を楽しませた。その働き、誠に大義である。これからも存分に励むがよい。貴様には褒美をやろう……明日の放課後に余の部屋に来い、貴様に合う金細工を下賜しよう。」

 

臣下「あ、ありぎゃとうごじゃいますゅ!!」

 

オルフェ「実に良い気分だ……八幡、貴様の道化も中々に見事であったわ。」

 

八幡「別に、俺は何もしてねぇよ。まっ、今日はソイツの事を褒めてやれよ。」

 

 

ーーー放課後・トレーナー室ーーー

 

 

臣下「トレーナー様、本日は誠に、誠にありがとうございましたっ!!」

 

八幡「いや、土下座なんてしなくていいからマジで。後ホントに様付けはやめろ。」

 

臣下「あの時あの言葉が無かったら、オルフェーヴル様からあのようなお言葉を賜る事は出来ませんでした。それも全てトレーナー様のおかげです。」

 

八幡「いや、まぁ決めたのはお前だしな。その判断が正しかったって事だろ。」

 

臣下「これからもオルフェーヴル様の為に日々精進するのみです!トレーナー様にはこれからもご教授を賜りたいと思っておりますので、よろしくお願いします!」

 

八幡「その点に関しては俺の時間が空いてる時にな。それと、マジで様付けはやめような。」

 

 

その後、あの臣下はオルフェの菓子作りの当番に任命されたみたいで、日々オルフェの為にお菓子を作ってるようだ。しかもそれを嬉々としてやってる上にオルフェをそれなりに満足させてるからすげぇよな……

 

 

 

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