八幡side
八幡「肝試し?何でまたそんな事を?」
アマゾン「寮の皆で話し合ってね、このまま何もしないまま夏を終わらせるのは勿体無いと思って学園の校舎を借りてやる事になったって事なんだよ。」
八幡「⋯⋯んで、何で俺がお目付け役として選ばれたんだよ?」
「だってトレーナーさんなら間違っても脅かすような事はしないでしょ?」
「寧ろトレーナーさんがそっち側に回ったら気絶しちゃうかも。」
八幡「おい、それどういう意味か説明してもらおうか。」
「い、いやぁ〜別に深い意味は無いですよぉ〜?」
⋯⋯アイツ絶対に良からぬ事を考えてたな。もしアイツが肝試しをしている時に遭遇したら脅かしてやる。しかし⋯⋯⋯
八幡「なぁカフェ、大丈夫なのか?今の学園、驚くくらい静かな上にお友達の姿すら見当たらない。もしかしたら何か企んでるんじゃないのか?」
カフェ「⋯⋯確かにお友達や彼女達の気配はあまり感じませんが、この学園のあちこちに感じます。今も至る場所からこちらの様子を伺っています。きっと彼女達も私達を脅かす事を楽しみにしていたんでしょう。」
八幡「盗み聞きでもしたんだろうな。けど脅かし役ってのは他にも居るんだろ?ソイツ等と上手く連携が取れればいいんだけどな。まぁその辺りはお友達の方が上手くやるしか無いんだけどよ。」
肝試しをするのは美浦寮のウマ娘達らしいのだが、その中にはライスとロブロイの姿もあった。あの2人ただでさえ幽霊が苦手なのに参加して大丈夫なのか?途中で気絶するかリタイアするとしか思えないんだが⋯⋯
しかも脅かし役には本物のお化け達も勝手に協力するみたいだし。
八幡「っていうか俺って居るのか?ただ居るだけなら他の人でも出来ただろ、帰っていい?」
ライス「ダ、ダメお兄様!この肝試しが終わるまで此処に居て!」
ロブロイ「わ、私からもお願いしますトレーナーさん!」
八幡「そんなになるくらいなら来なければよかっただろ。大体お前達こういうの苦手なのに参加するなんてどうしたんだ?今年は夏らしい事を1度もしてなかったからこのくらいならって感じで参加したのか?見てみろあの廊下を、もう準備万端どころかお出迎えする気満々だぞ。」
ラ・ロ「ヒイイイィィィィィ〜!!」
⋯⋯本当に大丈夫かよ?
八幡「⋯⋯カフェ、様子はどうだ?」ボソッ
カフェ「皆さんとても楽しんでいる様子です。物音でも驚いている様子がとても楽しんでいるみたいです。」
八幡「そうか⋯⋯ライスとロブロイが行く時は少しだけ加減してやってほしいって伝えてくれるか?」
カフェ「分かりました。伝えられる範囲で伝えます。」
八幡「あぁ、頼む。さてライス、帰るのがダメなら俺も脅かし役に参加してもいいか?」
ライス「そ、それはもっとダメッ!!」
脅かすのもダメとなるといよいよ暇になるな⋯⋯帰ってきた連中の反応を見る為にも、少し一芝居打つか。
ーーー数十分後ーーー
「あぁ〜怖かったぁ〜⋯⋯先輩達、脅かすのも本気じゃなかった?」
「本当にね〜!学校中の至るところから物音したからホントに怖かった!」
「でもこういうのに耐性がある人と一緒だと少し平常心で居られたかも。」
八幡「どうやら楽しめたみたいだな。」
「はいっ!夏といったらこういうのですよね〜!特に音楽室からの物音が凄かったなぁ〜。」
「だよね!いきなりピアノが鳴るんだもん、私なんて飛び上がっちゃった⋯⋯」
八幡「まぁお前達はマシな方だろ、あの2人を見てみろ。もう震えが止まらなくなってるぞ。」
ラ・ロ「⋯⋯⋯」ブルブル⋯
八幡「っていうか音楽室って言ったか?あの教室には誰も配置してないぞ?」
「え?またまたぁ〜そういうのやめてよ〜!」
八幡「いや、マジで。俺は予めアマゾンから何処に誰を配置するのかっていうのを貰ってるから。音楽室には誰も配置してなかったぞ?」
『え⋯⋯⋯』サァー⋯
アマゾン「皆戻ったかいっ!?全員居るかいっ!?」
「ヒ、ヒシアマさんっ!!」
アマゾン「な、何だい急に!?怪我でもしたのかいっ!?」
「あの、途中で音楽室に行く流れになったと思うんですけど、その音楽室に誰か入ってたりしましたか?」
アマゾン「音楽室?いいや、あの教室には誰も配置してないよ。何かあったのかい?」
アマゾンが帰ってきてすぐに美浦寮生が音楽室の事や他の現象の事についてアマゾンに話した。付け加えると、寮生がアマゾンに説明している事は全部、お友達あそのお仲間がやっていた事だから当然⋯⋯⋯
アマゾン「な、何だいそりゃ!?あたしはそんなの知らないよっ!そもそもそんなに多く人を配置出来るわけ無いじゃないか!」
八幡「やっぱなんか変だと思ったんだよな、聞いてた話と違ってたから。(まぁ原因は知ってるけど。)そうだ、カフェは何か知ってるか?」
カフェ「はい、今日は脅かすのがとても楽しみだと言っていました。それと、久しぶりにこのような事が出来て気分も良くなっている様子でした。また、やりたいとも言っていましたね。(八幡さんも悪い人ですね。)」
カフェの言葉を聞いて、俺とカフェ以外の全員が青い顔をしながら声も出さずに固まっていた。ライス達は更に怯えたような顔をしていたが、まぁそういう存在でもあるからな。