八幡side
八幡「んで、どうだ?あのクッションの使い心地は?」
アヤベ「とても良い使い心地よ。毎日とても良い質の睡眠が摂れているわ。」
八幡「そうか。まぁそれならいいんだ、カレンで苦労をかけているからな。」
アヤベ「それは貴方も同じ事でしょう、毎日SNSのチェックに加えて貴方自身も動画に出てるじゃない。」
八幡「出たくて出たわけじゃないけどな。ほぼ強制みたいなもんだ。」
俺はカレンの同室のアヤベとお茶をしている。アヤベとの付き合いもカレンと同じくらい長い。会話した回数はそんなに多くないが、結構分かり合えてると思う。苦労しているところなんかは特にな。
八幡「まぁ今日は互いにお疲れさんって事で。」
アヤベ「えぇ、そうね。ところで貴方、あの子に振り回されてない?あの子少し強引なところがあるから。」
八幡「それも含めて上手くやってる。お前も寮では大丈夫か?」
アヤベ「最近は貴方のおかげで私の方にはそんなに来ていないわ。そうそう、私もサンドイッチを作ってきたから食べましょう。」
八幡「いいのか?俺は菓子くらいしか作ってないぞ?」
アヤベ「それならちょうど良いじゃない。」
八幡「……じゃあ、ありがたくいただく。そうだ、今度はスフレでも作ってくる。今日はクッキーだが、食感の柔らかいのを用意する。」
アヤベ「……貴方、私の事をふわふわした物が何でも好きだと誤解してないかしら?」
八幡「してないしてない。あむ………美味いな。」
アヤベ「美味しくないと思っていたの?」
八幡「そうじゃないって。俺が思っていたよりもって事だ。それにこの学園には料理が出来る奴は居ても飛び抜けて出来る奴は居ないだろ?だからこそ言えるんだよ、このサンドイッチは断トツで美味いって。」
アヤベ「……口が上手いのね。」
それからも俺とアヤベは他愛の無い話を続けた。盛り上がる会話とかでは無かったんだが、俺はこういう物静かな会話の方が好きだ。だからカレンみたいなキャッキャッした会話やシービーみたいなワイワイしたのはそんなに好きではない。
アヤベ「それにしても、不思議ね。」
八幡「?」
アヤベ「私はあまり他の人と関わりを持たない方なのだけど、貴方となら良い関係が築けそうだと思うわ。」
八幡「オペラオーみたいに騒がしく構ってちゃんしないからじゃないか?」
アヤベ「それは確実にそうだと言える事ね。」
八幡「まぁああいう奴が友人に居ても損には「友人ではないわ、ただの知り合いよ。」お、おぉ……」
アヤベ「それにあの人、毎回のように来るから参るのよ……喋れば注目が集まって私まで注目されるから。」
八幡「それはカレンやトップロードも同じ事なんじゃないか?」
アヤベ「あの子達はまだ可愛い方よ。注目を浴びる時もあるけど、すぐに無くなるから。けどオペラオーさんは大きな声で歌ったりもするから……」
八幡「ある意味同情するわ……」
アヤベ「同情するならクッキーを1つくれる?」
八幡「好きに食べろよそのくらい。」
トプロ「あれ、アヤベさんにトレーナーさん。何だか珍しい組み合わせですね!」
八幡「よう、今日は少しな。」
アヤベ「そういう貴女こそ、また委員長の仕事?少しは周りを頼る事を覚えた方がいいわよ。」
トプロ「あはは、耳が痛いです……ところで2人は何尾お話をしていたんですか?」
八幡「ちょうどお前達世代の話をしていたところだ。」
トプロ「私達の世代……もしかして私とアヤベさんとオペラオーちゃんの事ですか?」
アヤベ「えぇ、その話題になったのも偶々だけど。」
八幡「トップロード、お前オペラオーの性格をどう思う?」
トプロ「オペラオーちゃんの?そうですね……とっても賑やかな人だと思います。」
アヤベ「それから貴女、よくオペラオーさんの通訳を任されているって聞いたけど……事実なの?」
トプロ「えぇ、事実ですよ。でも、そんなに分かりづらいですか?よく聞けば分かると思うんですけど。」
八幡「俺は聞いた事無いから知らんが、通訳が必要になるくらいなのか?」
アヤベ「えぇ。貴方はよく分かるわね。」
トプロ「まぁどれも自分を褒めてる感じなんですけどね。」
八幡「アイツ、ナルシストっぽいところがあるしな。」
オペラオー「輝かしい僕が来たよ~!」
八幡「噂をすればなんとやら、だな。」
アヤベ「来なくていい人が来たわね。お願いだからこっちに来ないで。」
オペラオー「おやっ、そこに居るのはアヤベさんじゃないかっ!今日も会えて嬉しいよっ!」
アヤベ「お願いだから静かにして……」
オペラオー「もしやこれは同期の集まりかい?それなら喜んで参加しようじゃないか!同じ舞台を走ったライバル……共に語り合おうじゃないか~っ!!」
トプロ「良いですねそれ!アヤベさん、トレーナーさん、いいですか?」
アヤベ「どうせ私が断っても此処に居るんでしょう?なら何を言っても無駄だもの。」
八幡「お前はこの世代でも苦労人なのな。」
アヤベ「私の事を放っておいてくれないのよ。本当にもう……」
そう言いながらもあまり満更でもないような顔になってるな。