八幡side
ドリームジャーニーと話してから翌日。今は授業も終わって放課後に入っている。既に部室も与えられて備品の調達も済んでいるから、後は俺達でカスタマイズってところだな。後はドリームジャーニーが来るまで待つだけなのだが……
オルフェ「………」
招いてない奴がすげぇ堂々とソファーに座ってるんだよなぁ~……まぁコイツの事は知ってるから別に何も言わないけど、話した事は1度も無い。
オルフェーヴル……ドリームジャーニーの妹で、姉が言うには『誇りの妹』らしい。
コンコンコンッ
ジャーニー「失礼致します。お待たせ致しましたトレーナーさん、こちら担当契約書です。ご確認ください。」
八幡「ん、分かった。少し待っててくれ、問題無かったら駿川さんに提出してトレーニングにする。」
ジャーニー「分かりました。では先に部室に向かっててもよろしいでしょうか?」
八幡「そうだな。そっちの方が時間を使わずに済むか……じゃあ先に行っててくれ。コレ、部室の鍵な。」
その後、書類に特に問題は無かったから駿川さんに書類を提出してから部室へと向かった。
ーーー部室ーーー
八幡「んで、何でお前の妹まで此処に来てるんだ?あのトレーナー室にだって招待した覚えも無いんだが?」
ジャーニー「その事でトレーナーさんにお願いがあるのです。急で申しわけ無いのですが、本日のトレーニングにオルも参加させてはいただけませんか?」
八幡「本当に急だな……とは言っても、今日は大した事はしない。適性を測るのと走りを見るだけだから、本当に大した事はしないぞ?それでもいいのか?」
オルフェ「構わん……」
八幡「じゃあ……とりあえずコース場に向かうか。」
ジャーニー「よろしくお願いします。」
オルフェ「………」
数分後、俺達3人はコース場に出てトレーニングを開始した。2人は俺のアップのやり方に少し戸惑いと驚きを感じていたようだったが、すぐに対応した。そして本番の適性だが……やはり姉妹だからかどっちも似たような適性だった。芝の中長距離の適性でマイルが少しってところだった。短距離とダートの適性は皆無ってところだ。だが違う点があるとすれば、ドリームジャーニーの方が長く脚を使えて、オルフェーヴルの方が鋭い脚を使えるって感じだ。けどどっちも現時点での評価は一級品だ。
八幡「……似てるな、やっぱ。」
ジャーニー「誉め言葉として受け取りますよ。」
八幡「バ場、距離、脚質、大まかに見たら全部一緒だ。」
オルフェ「……貴様に問う。余と姉上、違う点は何だ?」
八幡「端的に言えば脚の使い方だな。まぁこれは体格の差もあるが、見たところオルフェーヴルは普通の走りに自分のスタイルをアレンジしたものだ。ドリームジャーニーも同じだが、その中にピッチ走法を合わせてる。だから1歩のストライドや力の使い方が違っている。」
ジャーニー「トレーナーさん、ジャーニーで構いませんよ。それで、この走りは変えた方が良いのでしょうか?」
八幡「いいや、寧ろその走り方は長所として伸ばした方が良い。走り方はそのままでいい。オルフェーヴルの走りも変える必要は無い、そのままの走りで良い。まぁ、これは俺個人の意見だけどな。」
知識の無い奴でもない限り、こんな事は言わないだろう。
ジャーニー「ところでトレーナーさん、1つお尋ねしますね。私のデビュー戦の事ですが、いつになりそうですか?」
八幡「契約もトレーニングも始まったばかりなのにもうデビュー戦の話かよ……1番早くても6月になるが、その時期は絶対に無い。お前の状態にも左右するが、8~10月辺りだ。」
ジャーニー「その3ヵ月の間にデビューですね?」
八幡「まだ確定じゃないからな?あくまでも今の予定ではの話だ。」
オルフェ「………貴様、名は何という?」
八幡「……比企谷。」
オルフェ「その名、覚えておこう……比企谷、姉上の併走の時は余を呼べ。他の者を呼ぶ事はまかりならぬ。」
ジャーニー「いいのかいオル?それだとオルのトレーニングに支障が出るんじゃないかな?無理はしなくてもいいんだよ?」
オルフェ「併走の時のみだ。それ以外は自身のトレーニングに励む。」
ジャーニー「ありがとうオル。トレーナーさん、よろしくお願いしますね。」
八幡「分かった。じゃあ併走の時は呼ばせてもらう。」
ジャーニー「あぁそうだ、もしもの時の為にLANEを交換しておきましょう。その方が連絡が取りやすいでしょうし。」
解説が終わったところで今日のトレーニングを終了、部室で解散した。それにしても、あのオルフェーヴルって本当に【暴君】って呼ばれてるのか?今日初めて会話したが、そんなにヤバいって感じはしなかったけどな……
八幡「姉に協力する良き妹って感じだったが……まだ分かんないよな。だって俺、まだこの学園に来て2週間とちょっとだし。」
さて、俺も明日のトレーニング考えてから帰るか。とりあえずジャーニーに必要なのは………
八幡「ウッドチップで走りまくり、だな。」