八幡side
同期1「あのさ比企谷君……気付いてる?」
八幡「ん?何がだ?」
同期1「噂されてるの。比企谷君ってドリームジャーニーと契約してるでしょ?そのおかげでオルフェーヴルやゴールドシップとなんかと見かける事が多いから、遂にあのトレーナーまでおかしな方向に進んでるんじゃないかって。」
八幡「何でそうなってんだ?」
同期2「やっぱアレじゃね?この学園の中でもかなり癖の強い集まりだろ?そのせいだろ。」
八幡「アホらしい……確かに1人は行動の読めない奴が居るけど、そこまで変ではないぞ?あの芦毛が一際おかしいだけで他は普通だぞ、割と。」
同期2「否定はしないんだな……」
どうやって?どうやって否定しろって?1人は俺の担当にして妹大好きフリスキー、その妹である唯我独尊タイプの金色暴君、ギャンブル狂いのニットちゃん、フラッと旅していつの間にか帰ってきてる変なアネゴ、唯一の常識人にして1番の苦労人、そして何をしでかすか分からない残念ウマ娘……2人は否定出来るが、他は全滅だな。ジャーニーとメノの事なんだけど。
ゴルシ「よぉハチ公!こんなとこで何やってんだ?」
八幡「同期と駄弁ってんだよ。どうかしたのか?」
ゴルシ「あのよ……あたしこれから太平洋に行って幻の10本足の巨大タコを捕まえてこようと思ってんだよ。ついて来てくれるか?」
八幡「誰が行くか。マグロ漁船だって御免なのにお前と一緒にタコ釣りなんてもっと御免だ。」
ゴルシ「釣りじゃねぇよ、銛突きに決まってんだろうが!それに気にならねぇのかよ、足が10本のタコだぞっ!?」
八幡「見たくねぇよそんな恐ろしい生物。そして普通に密漁してるウマ娘が居るって通報してやるよ。」
ナカヤマ「だから言っただろゴルシ、トレーナーは堅いってよ。」
ゴルシ「チックショー!またあたしの負けかよぉ~!」
八幡「俺を対象に賭け事すんじゃねぇ、エアグルーヴに言いつけるぞ。」
コイツが居るとホントに騒がしいな……沖野さんに早く引き取ってもらわないと。
同期2「……なぁ。比企谷の奴、既に順応してね?」
同期1「うん、それ私も思った。あのゴールドシップを相手に出来てる時点でもう只者じゃないよね。」
八幡「聞こえてんぞ。」
ーーートレーナー室ーーー
八幡「ジャーニーは聞いた事あるか?俺がお前達と一緒に居るようになってからおかしな方向に進んでるって噂。」
ジャーニー「耳にした事はありますね。ひょっとするとお悩みですか?」
八幡「悩んでるって程でも無いが、良く思われていないってのは分かった。」
ジャーニー「個性的な方達が多いですからね。」
八幡「個性で収まってるんならまだいいんだよ、その個性が尖り過ぎてるからこうなってんだよ。」
はぁ……俺まで異常な奴扱いされるのはそれはそれで困るぞ?
ジャーニー「それはそうとトレーナーさん、そろそろ口が寂しくなってきたのではありませんか?よろしければ紅茶でも淹れますよ?」
八幡「あぁ、頼む。俺もシフォンケーキ作ったけど食べるか?抹茶味。」
ジャーニー「では、いただきますね。」
ーーー数分後ーーー
ジャーニー「……優しい味ですね。それに食べやすい……貴方は本当に良い腕前をしていますね。」
八幡「料理の腕前を褒められてもなぁ……まぁありがたく受け取っておくけど。」
ジャーニー「勿論トレーナーとしての手腕も認めていますよ。私もこの学園のトレーナーの事はある程度知ってはいますが、貴方はその中でも別格……比較にならない程ですよ。」
八幡「おいおいそれは煽て過ぎだろ、このトレセン学園には20年以上も務めているベテランの人だって居るんだぞ?」
ジャーニー「そのベテラントレーナーを差し置いても、私は貴方が1番優れていると確信しています。」
八幡「止め止め、この話はおしまいだ。っていうか話を戻すぞ、シフォンケーキの事だろ?」
ジャーニー「えぇ、とても良い腕前だと。この味でしたらオルもきっと認めるでしょう。」
八幡「……食わせなくていいからな?ただでさえ食事に飲み物、デザートとフルコース作る事になってんだから。お前だけならまだしも妹の分まで作らなくちゃならねんだから。」
ジャーニー「私だけ贅沢をして妹にひもじい思いはさせたくありませんから。」
八幡「その為には自分の担当トレーナーが犠牲になっても構わないってか?」
ジャーニー「トレーナーさんはとても理解のあるお優しい方だと認識してますので。」
良い性格してやがる、ホントに。
八幡「一応聞くけどさ、オルフェが此処に来たりはしないよな?来てほしくないってわけじゃないけど。」
ジャーニー「それは私にも分かりかねます。あの子はあの子の気の赴くままに行動しますから。ですが、そうですね……オルも貴方の事を気に入っています、此処に来る機会はそれなりに多いかと。」
ガラガラッ
オルフェ「………比企谷。」
ステゴ「よぉトレーナー、お邪魔するぜ。」
八幡「……マジで来やがった。」
オルフェ「………姉上、それは?」
ジャーニー「トレーナーさんが作った抹茶味のシフォンケーキだよ。いつも作ってくれる食後のお菓子と同じくらいコレも美味しいよ。」
ステゴ「おっ、なら1つくれよ。アンタの作る菓子は美味いからな。」
オルフェ「比企谷、余にもその菓子を献上せよ。」
安易に菓子を作れるって言うんじゃなかった……こう思っても後の祭りだよなぁ~。