比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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妥協は許さぬ

 

 

八幡side

 

 

八幡「………」カキカキ

 

 

……とりあえず、年始からの動きはこんなところだな。少し一息つくか真面目に取り組み過ぎたら、ジャーニーに何て言われるか分からないからな。偶にこっちの動きが筒抜けになってそうで怖い時あるしな……

 

 

コンコンコンッ

 

 

八幡「?どうぞ。」

 

ジャーニー「失礼致します、やはりいらっしゃいましたか。」

 

八幡「クラシック最初のトレーニングを書いていただけだ。そのくらい別に構わないだろ?」

 

ジャーニー「貴方の行動に口出しするつもりはありませんが、もう少し自身を労わってくださいね。」

 

八幡「あぁ、気を付ける。それで、何か用事か?」

 

ジャーニー「いえ、用事という程の事でもありません。ただ、トレーナーさんがどう過ごしておられるのか気になったものでして。」

 

八幡「別に特段変わった事はしてないぞ。普通にトレーナーしてるだけだが?お前こそせっかくの休日にお姉ちゃんしなくていいのかよ?」

 

ジャーニー「オルの事ですか?ご心配には及びません、あの子は1人でもしっかり出来る子ですから。」

 

 

ならもう少し姉として振る舞いの辺りを指摘してやってはくれませんかね?学内で【暴君】って呼ばれてる意味が分かっちゃうくらいにはお前の妹は相手に遠慮が無いぞ、生徒にもトレーナーにも。

 

この前なんて………

 

 

ーーー回想・コース場ーーー

 

 

先輩1「素晴らしい走りだったぞ、オルフェーヴル。流石の評判と言ったところだ。お前の走りならクラシック3冠は夢じゃない!どうだ、俺の担当にならないか?」

 

オルフェ「………」

 

同期3「このチャンス、お前だったら分かるだろオルフェーヴル。ベテランのトレーナーが実力を認めてるんだ、その意味を「勘違いをするな……」な、何?」

 

オルフェ「貴様等が余を選べると思うな……いつ、いかなる時も、選ぶのは……この余だ。貴様等がこの余を選び、得られる等と思うな。」

 

先輩1「なっ……」

 

オルフェ「……興が冷めた。」

 

 

ーーー回想終了ーーー

 

 

みたいな感じだったしなぁ~。何故か俺の事を良く思ってない2人のスカウトが失敗に終わったから少しだけスッキリしなくも無かったが、オルフェのお眼鏡に適うトレーナーって現れるのだろうか?

 

 

ジャーニー「どうかされましたか?」

 

八幡「いいや、この前オルフェがスカウトされていた時の事を思い出していただけだ。」

 

ジャーニー「おや、オルが……それで、オルはどうでしたか?」

 

八幡「断ってた。まぁ断っていたっていうよりも担当はこっちが決めるみたいな言い方だったけどな。」

 

ジャーニー「オルらしい……流石は私の誇れる妹だ。」

 

八幡「(どうやら治す気は無さそうだな。)っていうか知らなかったんだな。」

 

ジャーニー「あの子の行動を全て知っているわけではありませんから。勿論、煩わしい小バエがたかっている時は全力で排除しますが。」

 

 

冗談で言ってないんだろうな……とりあえず俺は昼飯とデザートだけ食わせておけばそれでいいや。自ら行く事も無いだろう。

 

 

ガラガラ

 

 

オルフェ「………比企谷。」

 

八幡「……何か来た。」

 

ジャーニー「オル……トレーナーさんを訪ねてくるなんて、どうかしたのかい?」

 

オルフェ「貴様にコレを下賜する、受け取れ。」

 

 

突然前ぶりも無くオルフェが来たかと思ったら、いきなり俺にお高そうな箱を渡してきた。何コレ?

 

 

八幡「……ループタイか?」

 

オルフェ「然り。先のレースで貴様もGⅠトレーナーとなった……それは貴様への褒美だ。今後、レース場へ赴く時は必ずそれを付けて参れ。」

 

八幡「……このループタイ、金がめっちゃ輝いてね?」

 

ジャーニー「その品はきっと父が作った物ですね。私達の父は金細工職人なので。そしてデザインはきっと母でしょう、イラストレーターなので。」

 

八幡「何で両親が作ってくれたのかは分からんが、受け取らない方が失礼だよな。じゃあありがたく使わせてもらう。」

 

オルフェ「今後も励め。」

 

ジャーニー「せっかくです、少し試着されてはいかがですか?手伝いますよ。」

 

八幡「……手袋とか無い?」

 

ジャーニー「それはもう貴方の物なのです。そのように丁寧に扱っていただけるのは嬉しい事ですが、そこまで仰々しい物ではありませんよ。」

 

 

ジャーニーは箱からループタイを取ると、俺の首元に手を回してきた。今日はスーツだが、ネクタイはしていない。

 

 

オルフェ「………」ジィ∼…

 

 

お前、さっき出て行こうとしてたよな?何で立ち止まってこっち見てんだよ?見世物じゃねぇぞ?

 

 

ジャーニー「……うん、よく似合っていますよ。」

 

オルフェ「フッ、猿にも衣裳とはよく言ったものだ。」

 

八幡「身なりがみすぼらしくて悪かったな。こちとらお前みたいに常日頃からキラキラしてるわけじゃないんだよ。」

 

ジャーニー「オル、次に私がGⅠを勝ったら、トレーナーさんのスーツを新調しようか。オルが贈ったループタイに似合うスーツを、ね。」

 

八幡「本格的に俺をコーディネートしようとしてんじゃねぇよ。」

 

オルフェ「姉上のトレーナーが粗末な格好をする等、許さぬ……行くぞ。」

 

八幡「え?」

 

ジャーニー「ふふふ、トレーナーさん。僭越ながらお時間をいただく事になりましたので、ご容赦ください。」

 

 

その後の俺は高級ブランドのスーツ店に足を運ぶ(連行される)事になり、絶対に切る機会は無いであろうスーツをオーダーメイドしてもらった。だって袖とか前を留めるボタンなんて金だぜ?

 

 

 

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