比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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黄金の昼餉

 

 

八幡side

 

 

この前の日曜日に行われた若葉Sが終わって、皐月賞の優先出走権が絡んだレースは全て終了した。本番まで残すは後1ヶ月となり、各陣営は本番に向けて追込期間となっている。俺達も例に違わず追い込んでいる。ジャーニーはジュニアクラスで朝日杯FS、今年で弥生賞を勝ってるから間違い無く大本命扱いにはされているだろう。けど今年は王道路線は勿論だが、他の路線からの参戦が多い。例えば京成杯のフライングアップル、きさらぎ賞のアサクサキングス、若葉Sのヴィクトリー、共同通信杯のフサイチホウオー、毎日杯のナムラマース……トライアルを含めて今年は殆どが3冠路線に参戦を表明している。まぁそうなるのも無理は無いのかもしれない。今年のティアラ路線にはウオッカとダイワスカーレットが既に頭角を現していて、他のウマ娘は3番手に甘んじるような形となっている。それに比べたら3冠路線はまだ抜けて強いというウマ娘が居ないと見られているんだろう、ジャーニーは今のところ無敗なのにな。

 

まぁそういうわけで今年の3冠路線はまだ先の見えない感じになっている。それはきっとジャーニーも分かっているだろう。

 

 

八幡「なのに何でこう………落ち着いちまってんだろうなぁ~。」

 

ゴルシ「おうおうどうしたんだよハチ~?大福が溶けたみたいな顔しやがってよ~。」

 

八幡「どんな顔だよそりゃ。いや、何ていうか……もう少し余裕の無い感じがすると思ってたんだけどなぁ~って。」

 

ジャーニー「皐月賞に向けてのトレーニングや本番の事で、ですか?」

 

ナカヤマ「考えても仕方ねぇだろ、今まで通りで良いんじゃねぇの?考えて分かんなかったらそれで行くしかねぇだろ。」

 

ゴルシ「それよりもハチ、今日の昼飯は何作ってんだよ?あたしにも食わせろよ!」

 

八幡「沖野さんにでも頼め、担当がついてるウマ娘にそんな勝手出来るわけ無いだろ。」

 

ゴルシ「ケチケチすんなって~!大丈夫だよちょっとなら!」

 

八幡「だが断る。」

 

 

因みに俺が今作っているのは中華だ。炒飯に春巻きと唐揚げ、エビチリと酢豚とわかめスープだ。色々作ったが今は最後の炒飯を調理してるだけだからすぐに終わる。後は盛り付けてジャーニーとオルフェに配膳するだけだ。ついでに俺の分も入ってる。

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「悪い、待たせたな。」

 

ジャーニー「いえ、それ程待っておりません。それに最初はこんなに早く来るとは思っていませんでしたからとても助かります。

 

オルフェ「ほう、今日は中華か……相変わらず多才よのう。」

 

八幡「そりゃどうも。じゃ、食べるか。」

 

ジャーニー「えぇ、いただきます。」

 

 

味の濃い料理だからどうなるかとも思ったが、案外パクパクと食べてくれている。ゴルシがジャーニーの皿から料理を盗っていたのだが、ゴルシが食べようとするタイミングでジャーニーが瞬きする間も無い速さで奪い返すから食べられないままだった。そして勢いを間違えたのか、箸の持ち手側を目に直撃させていたし……あれ絶対に無事じゃ済まないだろ。

 

 

オルフェ「今日も美味であったぞ比企谷。」

 

八幡「お粗末さん。それとアイツは大丈夫なのか?」

 

ジャーニー「少しすれば何事も無くこちらに来るでしょう。ゴルシさんはとても丈夫な方ですから。」

 

八幡「身体は、だろ。今ダメージ受けてるのって目玉だからな?」

 

ジャーニー「それを含めて丈夫な方ですから大丈夫ですよ。」

 

ゴルシ「あぁ~マジでヤバかったぜ~……ゴルゴル星のダチが手を振ってるのが見えたぜ~。」

 

八幡「……マジで帰って来やがった。」

 

ゴルシ「ジャーニー!ちょっとくらい分けてくれてもいいだろうがよぉ~!!」

 

ジャーニー「おや、先程の貴女の行動はとてもそうには見えませんでしたが?」

 

ゴルシ「食べた後にちゃんとやるつもりだったんだよ!あたしからの厚意を無碍にしやがってよ~!」

 

ジャーニー「それは申しわけございませんでした。ですがトレーナーさんの作っていただいた料理と比べると少々見劣りしてしまうと思いましたのでお断りさせていただきました。」

 

ナカヤマ「ゴルシ、それじゃあジャーニーには勝てねぇぜ?それに分かってんだろ、タダ程恐ろしいもんはねぇって事くらい。」

 

ゴルシ「だから後でやるつもりだったって言ってんだろ~!!」

 

八幡「ホントにコイツ等が来ると途端にうるさくなるな……どうにかする方法って無いのか?」

 

オルフェ「無い。」

 

 

即答で返される辺り、本当の意味で大人しくさせる方法は無いんだろうな。まぁ、諦めるしか無いって事だけは分かった。

 

 

八幡「もう気にするまい……ところでジャーニー、料理は足りたか?」

 

ジャーニー「えぇ、ちょうど良い量でした。味もとても美味でした。」

 

八幡「そうか。」

 

オルフェ「……して八幡、昼餉の甘味はまだか?」

 

八幡「一応用意はしてあるんだが、大丈夫か?今日は濃い味付けだったから出そうか迷ってるんだが。」

 

オルフェ「構わぬ。今日の甘味は何だ?」

 

八幡「シフォンケーキ。味はプレーン。」

 

オルフェ「余の前に出す事を許す。疾く用意せよ。」

 

 

……まぁ本人が出せって言ってるならいいか、自分の胃袋の責任くらい自分で持つだろう。別に毒盛ったわけじゃないのにそういう言い方になっちまってるな。

 

 

ゴルシ「おう八幡、当然あたしの分もあるよな?」

 

 

………コイツには毒盛っても文句は言われないよな?

 

 

 

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