八幡side
実況『興奮冷め止まない中山レース場の正面スタンド前に18人の選ばれし若駒達が集結しました。先週は春風香る桜の舞台だとすれば、これから走るは薫風駆け舞う皐月の舞台。瞬き許さぬ120秒が若駒達の走りでお送り致します!【最も速いウマ娘が勝つ】このレース、果たして最初の栄冠を手にするのは誰だっ!?』
解説『今のところドリームジャーニーが1番人気に推されていますが、今日の舞台では先行勢が多く居ますからね。これまでのように一筋縄ではいかないでしょうね。』
実況『……さぁ中山2,000mを走るウマ娘達が次々とゲートへと入っていきます。ドリームジャーニーは既にゲートの中でスタートを待っています。次々とゲートに入っていきます……そして最後に大外18番のココナッツパンチ収まりましたっ!さぁ今年のクラシックの主役は一体誰だっ!?クラシック3冠路線第一関門皐月賞………』
ガッコン!!
実況『スタートしましたっ!!正面スタンド前でのスタートです、各ウマ娘良いスタートを切りました!1番人気ドリームジャーニーは中団やや後方に位置取りました、これは作戦だろうか!?さぁ先頭争いは真ん中からサンツェッペリンが押して行きました!内フェラーリピサと外からメイショウレガーロも上がって行く!京成杯を勝った時のように思い切って逃げます!外からヴィクトリーが先行の位置から一気に駆け上がります!18人が1コーナーから2コーナーへ駆けていきます!』
……ジャーニーは後ろから5番目の位置、そして外目。あの場所ならいつでも追い出せるな。しかも良い感じに前のウマ娘の後ろにつけているな。
ステゴ「今日は追込じゃないんだな?」
八幡「このメンバーでは少し不安だったからな。それに見ろ、誰かさんが予想外の逃げをしてくれたせいで早くも体勢が縦長になってる。このまま3~4コーナーに向かったら良い脚が使えたとしても前には追いつけない可能性が出てくるからな。今回は安全策を取った。」
オルフェ「………」
実況『さぁ3コーナーに入ったばかりの18人です!前はかなりバラけた展開、先頭はペースを落とし込んでヴィクトリーその後ろにサンツェッペリン。離れた3番手にメイショウレガーロ、アサクサキングスという形!ドリームジャーニーは徐々に上がってきている!既に中団やや前まで上がってきているぞ!!今日も末脚爆発するか!?人気の一角フサイチホウオーとアドマイヤオーラは何処を突くのか?直線向いた皐月賞!まだ粘るぞ、ヴィクトリーがまだ粘る!その後ろからサンツェッペリン、その後ろからメイショウレガーロ!先行勢が粘り切ってしまうのかっ!?』
ジャーニー「そうは参りませんよ……フッ!!」
ズサァ!!!
実況『200を通過する!!後ろからは誰も……いや、外からドリームジャーニー凄い脚っ!!一気に飲み込んだ!!先頭入れ替わった!!そして漸くフサイチホウオーが突っ込んでくるが届かないっ!!やはり強かったドリームジャーニー!!最後大外一気に決めたのは、作戦吉と出たドリームジャーニー!!見事な豪脚でしたっ!!しかし逃げた2人もよく粘り切りました!』
ジャーニー「ふぅ……」
勝てましたね。しかし流石はトレーナー……いいや、八幡さんだ。八幡さんの仰った作戦がこうも上手く行くとは……この勝利は八幡さんによる采配が大きいですね。
ジャーニー「さて、早く戻ろうか。」
ーーー地下バ道ーーー
ジャーニー「どうも、お疲れ様です八幡さん。」
八幡「おう、お疲れさん。流石だな。」
ジャーニー「いえ、八幡さんのご采配があったからこその勝利です。もし以前のように追込で走っていたら勝てていたかどうかも分かりませんから。」
八幡「まぁ何でも構わないけどよ。っていうか早速呼んでるんだな。」
ジャーニー「えぇ、そういう約束でしたから。さぁ、控え室に行ってインタビューの準備をしましょう。」
ーーー数十分後・観覧席ーーー
ジャーニー「ただいま、オル。それにアネゴも。」
ステゴ「よぉジャーニー、おめでとさん。」
オルフェ「良き走りであった。」
「ドリームジャーニー様!とても良い走りでした!」
ステゴ「最後の直線、良かったぜ。もしかしてあの走り、私を参考にでもしたのか?」
ジャーニー「流石はアネゴですね、簡単に見破られてしまいました。」
八幡「けど中山の急坂であの走りが出来るのなら東京2,400mでも問題無いな。3~4コーナーでスパートをかけたから、逆算しても5~600m辺りからだ。直線だけのスパートなら耐えられるのは確認出来たのは収穫だったな。」
ジャーニー「では次のダービーまでスパートの範囲を広げられるようにしておきましょうか。」
八幡「後は最後まで走り切れるようにスタミナも鍛えていくぞ。さて、後はウイニングライブをやって帰るだけだな。」
ジャーニー「おや、その口ぶり……八幡さんがライブを?」
八幡「んなわけ無いだろ、お前がセンターで踊って歌うんだよ。」
クラシック最初の船出は順調……さて、次の旅はどのようなものになるだろうか。