八幡side
この日の夜が来てしまった……同窓会当日の2時間前なのだが、俺は今ジャーニー達の実家に向かっている。今は普通の格好をしているが、家に着いたら着替えて同窓会開催のホテルに向かう。まぁ俺の事を知ってる奴なんて片手の指で数えられるくらいだし、俺はすぐに帰るだろうな。
八幡「なのに何でお前達まで来るんだ?」
オルフェ「兄上の晴れ姿なのだ、目に焼き付けておかねばなるまい。」
八幡「この前見ただろ。」
ジャーニー「あの程度の時間では足りませんよ。それに本当ならあの恰好で学園に来て「それは絶対にお断りだ。」そう言うと分かっていたからこうして八幡さんの姿を見ようと思ってついて着たのですよ。」
八幡「……まぁいい、着いたらすぐに着替えて会場に向かうし。」
そして車を走らせてすぐに2人の家に着いた。そしたら………
アート「お待ちしておりました、トレーナーさん。早速衣装合わせをしましょう。」
父上「……眼鏡は持って来たか?」
八幡「こんばんは。では早速……それからお父さん、眼鏡でしたらここにあります。」
ーーー数十分後ーーー
アート「うんうん、とても良くなったわね。」
ジャーニー「流石はお母さんだ。前とはまた見違えるようだ。」
オルフェ「うむ、良い出来だ……」
父上「俺の金細工と母さんのイラストで仕立てたスーツだ、当然の仕上がりだな。」
八幡「あの、髪までセットする必要ありました?」
アート「あるわよ~!娘達から聞いたけれど、トレーナーさんの学生時代はあまり良い思い出が無かったとか。でしたら、今成功を納めているお姿をこれでもかっていうくらい見せつけて差し上げないと。10年前のマウントを取るような人達に、娘達のトレーナーが負ける筈がありませんから。ですのでトレーナーさん、ご存分に暴れて来てくださいな。」ニコニコ…
………もしかしてお母さんからの遺伝なのか?ジャーニーのこの笑顔って。
父上「もし、俺の金細工やそのスーツをバカにするような奴が居たら、ソイツの首を持ってこい……俺が性根を叩き直してやる。」ゴゴゴ…
あぁ、確実にこっちはオルフェに遺伝してるな。姉妹揃って親から受け継ぐところは受け継いでるんだな。
ーーーホテルーーー
八幡「まさかお前まで絡んでるとは思わなかったわ。」
マックイーン「ジャーニーさんから急に頼まれまして……お帰りも同じ車を使わせますわ。お帰りになる時はこの番号でご連絡ください。」
八幡「分かった、悪かったなウチの担当が。」
マックイーン「お礼でしたらスイーツで構いませんわ。」
八幡「おう、そこらのコンビニでいくつか見繕うから。」
マックイーン「トレーナーさんの手作りを所望しますわっ!」
ブレねぇなぁ~……まぁ今回は作ってやるか。
俺は車を降りてからホテルの中に入って会場前まで来た。受付をしているのが幹事だと思うが、誰かなんて全く分からん。
八幡「中学の同窓会で来た。」
「あ、はい………(誰、この人。こんなイケメン私達の同級生に居たっけ?それに凄い高そうな服に眼鏡……)お名前は?」
八幡「比企谷だ。」
「比企谷……あった、比企谷君ね。ごめん、全然記憶に無いんだけど、話した事あるっけ?」
八幡「1回も無いと思う。俺ボッチで根暗だったし。俺が話した事がある奴なんて指で数えるくらいだ。」
「そ、そっか……あぁごめんごめん、どうぞ。」
八幡「あぁ。」
俺が中に入ると、何人かは集まって話に花を咲かせている様子だった。まぁ俺は別に話したい奴なんて居ないし、適応に飯と酒を飲んで此処を出ていくだけだ。それにこの元クラスメイトの中で俺を知ってる奴なんて、俺の告白の事くらいでしか分からないだろう。多分俺の苗字もハッキリと覚えてないだろうし。
八幡「まっ、料理だけ楽しんで帰るか。」
「あの~……」
八幡「ん?」
「(うわっ、やっぱりイケメン!中学時代にこんな人って居た!?)久しぶり、でいいのかな?」
八幡「まぁ一応合ってはいると思うぞ。話した記憶は全く無いけど。」
「そ、そうなの?苗字って何だっけ?久しぶり過ぎてさ~。」
八幡「比企谷だ。まぁ当時は不本意ながらヒキタニって呼ばれてたけどな。」
「えっ!!?(嘘でしょ!!?あのヒキタニ君っ!!?かおりに告白したっていうあのっ!!?)」
八幡「まぁそんな反応にもなるだろうな。俺としては顔を出すつもりなんて無かったんだが、俺の身近な奴がどうしてもって張り切っちゃってな。来ざるを得なかったってわけだ。」
すると周りで話してた連中がこっちに寄ってきた。まぁ俺が誰だか分らなかったからだろう、俺の苗字を聞いた途端に誰もが信じられないと顔に出てたし。まぁそんな事俺にはどうでもいいが。それに再会したからといって仲良くするつもりも無いし。
そして数分後………
折本「皆~おひさ~!」
「かおりじゃ~ん!全然変わってなくない!」
折本「せっかく再会したのに変わってないとか悪口じゃん!ウケる~!」
「それよりもさかおり、ちょっとこっちに来てよ!」
折本「え、何々~?」
八幡「………」
「ねぇかおり、この人誰だと思う?」
折本「え、誰この超絶イケメンさん……本当にあたし達と同じクラスメイトなの?」
八幡「ドイツもコイツも同じような反応するんだな……」
折本「あっ!!その話し方比企谷っ!!?」
八幡「初めて正解が出たな。」
折本「マジでぇ~変わり過ぎじゃない?」ジィ∼
八幡「眼鏡かけてるからだろ、外したら元通りだ。」
「いやいやだとしてもじゃん!変わり過ぎじゃん!!比企谷君いつからそんなにお金持ちになったの!?」
八幡「なった覚えも言った覚えも無いんだが?」
折本「だってそのスーツとか首に巻いてるのとか、全部高そうじゃん。金なんて全部反射して輝いちゃってるし。」
八幡「まぁ、全部本物の金だからな。」
「いや、そんな軽々しく言わないでよ……感覚狂っちゃうから。」
今のところは何事も無く話せてるな。意外なのは誰も仕事の事とかお金の事とかを聞いて来なかった事だ。