八幡side
八幡「なぁジャーニー、この際だから最近このトレーナー室に来る事は目を瞑る事にした。」
ジャーニー「前々からよく訪れていたと思うのですが?」
八幡「うん、まぁその通りなんだけどさ……1つお願いがある。」
ジャーニー「何でしょう?」
八幡「この状況、何とかならない?」
ジャーニー「……何とか、とは?」
八幡「お前、分かってて聞き返してんじゃねぇよ。お前にオルフェを撫でてる現場を見られてから、俺のトレーナー室に来ては毎回コレを要求するじゃねぇか。」
ジャーニー「すみません八幡さん、欲というものには案外、勝てないものだと思い知ったのです。」
俺がオルフェを撫でている現場をジャーニーに見られてから数週間経ったのだが、ジャーニーはさも当然かのように俺の隣に座っては頭を撫でるよう要求してくるのだ。気分があまりよろしくない時なんかは俺の首元に香水をかけてから要求してくる始末だ。でもたったこれだけで機嫌が良くなったり、上機嫌になるんだからやめるにやめられないんだよなぁ………本人も全くやめる様子が無いし。
八幡「もう暖かくなってきたんだからやんなくてよくね?」
ジャーニー「八幡さんならご理解いただけると思いますが、私にも機嫌が良い時と悪い時があります。出来る限り悪い空気は出さないようにはしているつもりですが、どうしても気持ちの整理がつかない時は無意識に出てしまうのです。なので少しでも悪い空気を出さないよう、八幡さんにお願いしている所存です。」
八幡「出来ればそういうのは自分で何とかしてもらいたいんだが?ほら、目の前を見てみろよ。今にも飛び出してきそうな奴が超我慢してるから。」
シービー「フゥ~……フゥ~……」《●》_《●》
八幡「俺、今のアイツに近付きたくないんだけど。」
ジャーニー「彼女には私からお願いしたんです、この時間を邪魔しないでほしいと。快く引き受けてくださったのでとても感謝しておりますよ。」
シービー「聞いてた話と違う………あたし、八幡に頭を撫でてもらうなんて聞いてない………あたしだってやってもらった事なんて殆ど無いのに………」《●》_《●》
八幡「だろうな。俺もお前の頭を撫でた覚えはこれっぽっちも無い。だからこれは不可抗力ってヤツだ。」
シービー「そんなの知らない、あたしもやってもらうから。」《●》_《●》
八幡「いや、しな「ヤルカラ。」怖いって。こんな事で本気になるなよ、最上級生がみっともない。」
シービー「関係無い、やるの。」《●》_《●》
八幡「もう話も聞いてもらえなくなってる……ジャーニー、場所変えるか。」
シービー「あたしも行く。」《●》_《●》
八幡「ついて来んな。」
ジャーニー「ふふふ……」
ーーー10分後ーーー
ジャーニー「はぁ……満たされました。ありがとうございます、八幡さん。」
八幡「やっとか……これで解放され「次、あたし。」る……しないけど。」
シービー「するっ!!」
八幡「しないから。俺も自分の仕事放置してジャーニーの面倒見てるんだから、これ以上邪魔されたくないの。分かったのなら今すぐ扉開けて出てってくれ。」
シービー「ヤダッ!!八幡にナデナデしてもらえるまで諦めないもんっ!!」
八幡「強情な奴だ……」
ジャーニー「執念深いとはこの事なのでしょうね。」
八幡「何知らん顔してんだよ。元を辿ればお前のお願いを聞いたせいでこうなってるんじゃねぇか。」
ジャーニー「おや、では八幡さんはシービーさんが扉を開けてすぐ抱き着かれても良かったと?」
八幡「今この超絶面倒な状況に比べたら100倍はマシだと思っている。コイツもう破裂寸前じゃん。」
シービー「分かる?やっぱり分かる?八幡ならあたしの事分かってくれるもんね……もう抱き着いてもいい?」《●》_《●》
八幡「やめて怖いから。」
コンコンコンッ
八幡「ん?誰だこんな時に……どうぞ。」
ジェンティル「失礼致しますわ。」
八幡「……珍しいお客さんだな。」
シービー「八幡、他の女と喋るんなんて浮気?」《●》_《●》
八幡「お前とは付き合ってもねぇよ。んで、何か用か?見ての通り少し立て込んでるんだが。」
ジェンティル「では手短に……ドリームジャーニーさん、少々貴方のトレーナーをお借りしても?」
ジャーニー「えぇ、構いま「ダメ。」……私は構わないのですが、こちらの方が手強いかと。」
ジェンティル「あら、ミスターシービーさん。これから大事なお話がありますの。トレーナーを拘束するのはいただけないと思わなくて?」
シービー「関係無い、あたしの要求がまだ終わってない。」
ジェンティル「ではその要求とは一体何ですの?聞いて差し上げますわ。」
シービーの理由を聞いたジェンティルは眉を顰めて怪訝そうな顔をしていた。そりゃそうだ、俺に撫でられるなんて意味不明過ぎる。誰もがジェンティルみたいな顔するに決まってる。
ジェンティル「……行きましょうトレーナー。」
八幡「聞いてて思わなかったか、アホらしいって。」
ジェンティル「先輩相手に申しわけありませんが、確かにそう思いましたわ。」
八幡「気にすんな、この学園の9割がそう思うに違い無いから。」
シービー「八幡ナデナデ~ッ!!」