ジャーニーside
オルフェ「………」
アート「あら、どうかしたのオル?最近あまり元気が無いわよ?」
ジャーニー「お母さん、八幡さんと会えていないからだよ。私もこんなオルを見る事は滅多に無いんだ。」
アート「あら……オルが私達以外でそんな感情を持つようになるなんて……」
父上「……そんなに驚くような事でも無いだろう。オルとジャーニーは彼とよく居る、それも3年だ。」
アート「そうね……もうそんなに一緒に居るのよね。私もトレーナーさんの事はよく知っているわ、それにオルが兄と敬称する程だものね。」
オルフェ「……余の頭は姉上が整えている、そして触れる権利も与えている。が、兄上には慰労の権利を与えている。」
アート「っ!それってもしかして……」
ジャーニー「そうだよお母さん、お父さん。オルは八幡さんに頭を触らせるのを許しているんだ。因みに私もだよ。」
父上「っ!」
アート「貴女達がそれを許可するなんて……ふふっ、でもそれなら余計に安心したわ、貴女達がそれだけの信頼を置ける人が見つかったのだから。」
ジャーニー「私もそう思っているよ。だからこそ、この長い休みに八幡さんに会えないのは少し心苦しいんだ。何せ宝塚記念を勝ってすぐに飛び立ってしまったからね。」
宝塚記念を走り終わってから1週間後。私は夏合宿には参加せず実家に戻って休養を取っております。この春は3つのレースを走って私の脚も限界が近かったとの事でしたので、1ヵ月の休養を挟むと八幡さんとの相談の末に決定しました。
父上「オル、ジャーニー、この前の宝塚記念を勝った祝いはどうする?天皇賞の時は色々と贈ったが今回はどうする?」
ジャーニー「お父さん、その事なんだけどね。この前八幡さんに選んだ贈り物は『量は絶妙だが値段が高過ぎる。』という事だったんだ。八幡さんが言うのはその辺に売っている少し高いお菓子くらいで良いとも言っていたよ。」
オルフェ「だが、今回の勝利はその程度の物では到底収まりはつかぬ……」
アート「うぅ~ん、そうねぇ……トレーナーさんに何が送るのがいいかしらねぇ~?」
父上「金細工、スーツ、食材、次は何だ?」
ジャーニー「実用的な物はどうだろうか?」
アート「残る物だとちょっと重たいわね……」
オルフェ「ならばまた食材か?高い物はあまり好まれなかった。」
いつの間にか、八幡さんへの贈答品は何が良いかの話し合いになっていましたが、こんな風に皆で話し合いをするのは楽しいですね。
ーーー寝室ーーー
オルフェ「……姉上、兄上と連絡は取らぬのか?」
ジャーニー「八幡さんと?どうしてだい?」
オルフェ「姉上も退屈しているように見える。」
ジャーニー「やっぱりオルには隠し事は出来ないね。八幡さんと過ごしていた日々が充実し過ぎていたせいかもしれないね。向こうは今……ちょうど昼時だね、日本とアメリカの時差は9時間差だからね。」
オルフェ「ならば兄上は昼餉か……」
ジャーニー「どうしているんだろうね、八幡さんは。旅を楽しんでいると幸いだ。」
オルフェ「……兄上が帰ってきた時には、余の頭を存分に労わってやらねばなるまい。」
ジャーニー「そうだね、その時は私も一緒に撫でられようか。」
私もオル同様に他者にこの頭を触らせるのは決して許していない……ただ1人を除いては。
オルフェ「余が姉上と同じ舞台に立つ時には、兄上に尾の手入れを頼むとしよう。」
ジャーニー「っ!オル、その前に私が試すよ。八幡さんがイタズラに私達の尻尾をイジるとは思えないが、技術があるという保証は無いからね。ちゃんと私が安全だと分かってからオルに伝えるよ。」
オルフェ「うむ……」
ジャーニー「(オルが自らこんな事を言うなんて……八幡さん、私が嫉妬するくらいにはオルの信頼を得ているみたいですよ。)八幡さんが帰ってくる日が待ち遠しいね。」
全く、本当に楽しみだ。
ジャーニーsideout
八幡side
マンノウォー「……お前の担当、中々に癖の強い妹が居るのだな。」
八幡「否定はしませんが俺の言う事は聞いてくれるので、時に問題はありませんよ。」
マンノウォー「お前の担当、ドリームジャーニーがトゥインクルシリーズを引退した後は必ずその妹が迫るだろう。他のトレーナーの勧誘やスカウトなんて無視してな。それにお前が面倒を見ているのだろう?ならもう決まっているようなものだ。」
八幡「本人もそのつもりですよ。既に俺にしか狙いを絞っていませんし、他のトレーナーの事のなんて気にも留めてませんよ。」
マンノウォー「苦労しそうだな。お前のこれからは。」
八幡「平坦よりかはマシですよ。きっとジャーニーを担当にしていなかったら、こんなに充実してはいなかったでしょうし。」
マンノウォー「八幡。アメリカはいつでもお前を歓迎するからなっ!特にケンタッキートレセン学園はいつでもお前を欲している!無条件で受け入れるからなっ!!」
八幡「ははは……もし日本で俺が不要になったらそっちに行きます。」
そんな日が来るとはあまり思えませんけどね。