八幡side
八幡「……何か用でもあるのか?」
シービー「よくぞ「あぁお前じゃなくてもう片方に聞いてるから、ちょっとの間お口チャックしてくれていいぞ?寧ろしててくれ。」ちょっと八幡それ酷いっ!」
八幡「はいはいごめんごめん。んで、どうしたんだ?」
ライス「え、えっと……その……」
トレーニング休みの日曜日。今日はアルゼンチン共和国杯が開催されているが、俺は観戦には行かずこうしてトレーナー室で雑務をこなしている最中だ。そんな時に何を思ってきたのか、ライスとシービーが入ってきたのだ。
ライス「あの、お兄様は今度の学園の職場見学会でトレーニングをしてるところを見せるんだよね?」
八幡「……まぁその通りだが、もしかしてそれってウマ娘の間でも通達されてるのか?」
ライス「う、うん。1ヶ月前くらいに先生から。」
八幡「まぁ特別な事はしないけどな。至って普通のトレーニングをしているところを見せるだけだ。」
ライス「そうなんだぁ~……」
八幡「……何か聞きたい事でもあるんじゃないのか?それを聞く為だけに此処まで来たわけじゃないんだろ?」
ライス「え、えっと……お兄様の事だから大丈夫だと思うんだけどね?ライスも何かお手伝い出来ないかなぁ~って思って。」
八幡「お手伝い………」
シービー「ライス~ダメだよそんな弱気で言っちゃあ~!もっと強気に行かないとっ!八幡、あたし達も参加するからっ!」
ライス「ダ、ダメですよ~そんな勝手に決めちゃったら……」
八幡「あぁ、ライスの言う通りだ。ライスは参加させるがお前はダメだ。」
うん、ライスは絶対参加だ。これは既に決まっていた事だ。うん、そういう事にしておこう。
シービー「ほらぁ!こうやって言えば八幡も大丈夫だって何でぇ!!?何でライスはOKであたしはダメなのっ!!?」
八幡「いや、だって……なぁ?」
シービー「理由も無いのに断るの止めてくれるっ!?あたし3冠ウマ娘だよ?3冠ウマ娘と3冠ウマ娘の併走ってすっごい貴重だと思うんだよ~。」
八幡「いや、お前に頼むくらいだったらルドルフかブライアンに頼む。」
シービー「何でそんな事言うのさぁ~っ!!」ジタバタッ!!
八幡「見苦しいなぁ……後輩も居るってのに。」
ライス「………」パチクリ…
八幡「そもそもの話、併走相手には困ってない。既にその辺の話はまとまってるし、打ち合わせもしてる。だから併走相手は要らないの。」
シービー「じゃあ何でライスはいいのさっ!?」
八幡「ライスは勝率を除けば1番多く出走しているレース場が中山レース場だからだ。ジャーニーが次に走るのは有マ記念だ、ライスは有マ記念と日経賞をそれぞれ3回出走してる、つまり中山2,500mは6回も経験してる事になる。ジャーニーの併走相手にはもってこいってわけだ。」
シービー「あたしも有マ記念出てるっ!!」
八幡「えぇ~……もうライスで決定でいいじゃんか~。」
シービー「そんなめんどくさそうにしないでよっ!あたしならジャーニーと同じ追込の脚質だし適性だって同じなんだから出来るでしょ!?」
八幡「そう言われたら確かにその通りなんだが……」
シービー「でしょ?ならあたしも居た方が「でもそういう事なら既に併走する予定のブエナで事足りてるんだよ。」でもでも~!」
八幡「ダメなもんはダメだ、もう併走相手は確定してんだから。駄々捏ねても何も出てこないぞ。」
シービー「何だよ!八幡のライス贔屓~っ!!」
八幡「ありがとう、そのまま回れ右してくれ。」
シービーだけそのままトレーナー室から出て行った。こんな事言ってるけど、数日経ったらこの事も忘れて腕に引っ付いてくるから困ったものだ。
八幡「とりあえず後輩やジャーニー達に報告だな。併走相手がもう1人見つかったって。」
ライス「大丈夫かな?ライスがいきなり行ったら迷惑になるんじゃ……」
八幡「そんな事にはならない。お前が参加する事による利点はさっき説明したが、アレは本当の話だ。嘘は一切無い。」
とりあえずその日の面子はジャーニー、オルフェ、ブエナ、ライスの4人だな。面子に関してはこれ以上増やさないようにするか、後々増えても面倒になるだけだ。
ガラガラ~
八・ラ「?」
シービー「じぃ~……」ジィ∼…
八幡「……なぁライス、アレって何の意図があると思う?」
ライス「う、うぅ~ん……私も入れてって事じゃないかな?」
八幡「悪いがこれ以上はもう増やさないって決めてるからな。人数を増やす=良いトレーニングって事にはならないからな。あそこで覗いてる除き魔には悪いが、今回は見送ってもらうしか無いな。」
シービー「ねぇ八幡、今何て言ったの?」
八幡「いや、何も。」
シービー「ライスと話してたよね?」
八幡「この前あげたお土産は美味しかったかって話。」
シービー「絶対に違うよね?正直に言って、何話してたの?」
八幡「今日の昼飯は俺が作ってやるって。」
シービー「………」ジィ∼…
八幡「シービーはしつこいからあげないとも言った。」
シービー「あたしは節度を守れるウマ娘だからねっ!しつこく迫るなんて事はしないよ~!」
ライス「………」キョトン
八幡「………」ジィ∼…
シービー「そ、そんな目で見ないでよっ!」
いや、だってさ……お前のどこが節度を守れるウマ娘なんだよ。さっきの行動見返しても絶対そうとは思えねぇよ。