八幡side
後輩「………まさか、こんなレース展開になるなんて。」
八幡「確かにビックリだったな。メインTさん、もしかしてコレを狙ってたんですね?」
メインT「まぁな、前回はこれで痛い目を見たからな。だから今日は先頭は絶対に譲らないようにクィーンに指示を出していたんだが、まさかあんなに後ろを離すとは思わなかった。けどそのおかげで後ろも追いつけないくらいの大逃げになったからな、お釣りが出るくらいの大成果だ。」
八幡「成る程……後輩、今回はメインTさんの作戦とクィーンスプマンテの大逃げに泣かされたな。ブエナは確かに良い脚を持ってる、だからあそこまで追い込めた……その証拠に3着以下は3バ身も後ろだ。ブエナだからこそあれだけ追い込めたとも言える。」
後輩「あははは……でも負けちゃいました。反省しないとですね。」
けど今回の反省はあまり無いと思うけどな。20バ身も前の存在に追いつくのは骨が折れるっていうか至難の業だ。過去にもスズカやパーマー、タップ……例外でターボ。コイツ等は大逃げで成果を残してるからな。きっと今のブエナが今の4人と併走をしたとしても勝つのは難しいだろう。
後輩「けど、これで自分も今後の目標が決まりました。」
八幡「?」
メインT「さて、担当を迎えに行かないとな。」
後輩「はい。」
後輩の奴、何て言ったんだ?まぁいいか、とりあえず俺も帰り支度するか。まぁ帰るのはメインT達に伝えてからだけどな。
ーーー数時間後・トレセン学園ーーー
八幡「ふぅ……やっと着いた。」
ジャーニー「お帰りをお待ちしておりました。」
八幡「ん、ありがとさ……何で居んの?」
ジャーニー「ですから、お帰りをお待ちしておりました。」
八幡「用事でもあるのか?」
ジャーニー「いえ、特には……さっきまで遠征支援委員会で仕事をしておりましたので。」
八幡「あぁ、そうだったんだ……お疲れさん。じゃ、そういう事で。」
ジャーニー「おや、もう行かれるのですか?」
八幡「いやだって別に用なんて無いし……あっ、ホテルの手配ありがとうな。ブエナ達も喜んでた。」
ジャーニー「いえいえ、お気になさらず。私のお仕事でもありますから。結果は私も拝見しましたが、いかがでしたか?」
八幡「色々と勉強になった、あの展開はお前にとっても天敵だろうな。めっちゃ逃げられたらお前でも途中から作戦変更するしか手が無くなるだろうな。」
もしもクィーンスプマンテが有マ記念に出走するとなったら、色々と考えないとな……そうでなくとも有マ記念に集まるのは実力実績が申し分無く、強者揃いだ。作戦を立てただけで勝てるようなレースでは無い。
ジャーニー「八幡さんは彼女が有マ記念に出走してくるとでも?」
八幡「可能性は0じゃないからな。」
ジャーニー「では、また明日から内容を変更するのですか?」
八幡「今のところするつもりは無い。それに見学会が近付いてきているからな、メニューを変更するのは得策じゃない。それにそんな事をしてもオルフェ達が納得しないだろう。」
ジャーニー「そのご懸念は心配無いかと……オルでしたら八幡さんのご指示をしっかり聞くと思われますよ。」
八幡「そ、そうなのか?まぁでもアイツが俺の事を兄と呼ぶようになってからは全く反抗しなくなってはいるが……」
ジャーニー「トレーニングだけでなく、今では日常面においても信頼を寄せておりますので。」
今のは喜んでもいいのだろうか?まぁでも素直に言う事を聞いてくれるのはありがたいな。依然のオルフェだったらめちゃめちゃ高圧的だったしなぁ~……あの頃が懐かしくさえ思える。
八幡「それは何より。俺は寮に帰るがお前は?」
ジャーニー「私も寮へ帰ります。また明日からよろしくお願いしますね。見学会の事もあってお忙しいでしょうが、トレーニングの質が変わらぬ事を期待しております。」
八幡「勿論そのつもりだ。また明日な。」
ーーートレーナー寮ーーー
ガチャッ
同期3「だから俺は言ったんだ、アイツに独立は早いって!その結果が今日のエリザベス女王杯だっ!!」
同期1「アンタね、僻むのもいい加減にしなさいよ!比企谷君だけじゃ飽き足らず後輩君の事までそんな事言うなんてあり得ないわよ!」
先輩1「同期3の言う通りだ、やはり1年で独立なんて早過ぎたんだ。アイツの担当がトリプルティアラを獲れたのだって、メインTさんが手伝ったからだろ?」
東条「あら、それは違うと思うわよ。あの子が主に師事していたのって比企谷君……あら、ちょうど帰ってきたのね。」
八幡「はい、お疲れ様です。にしても随分と下らない事でモメてるんですね。独立になるのが早過ぎたとか気にして何になるんですか?認められて独立したんですから今更何を言ってもどうにもなるわけ無いじゃないですか。それにそれを言うって事はメインTさんの判断が間違ってるって事にもなりますけど、その辺りの説明とかって出来るんですか?」
先輩1「な、何でメインTが出てくる「だってそうじゃないですか、後輩はメインTさんのサブだったんですから。独立する事を最終的に許可したのも駿川さんとメインTさんです、その決定にケチをつけるって事なんですから当然何がダメなのかの説明くらいは出来ますよね?」うぐっ……」
八幡「それはお前もだぞ同期3、お前も説明してみろよ。何でアイツの独立を今更になって騒ぎにするんだ?」
同期3「そ、それは………」
八幡「……説明が出来ないのならそんな事を言うな。来年にはお前だってメインになるんだ、こんな事してる暇なんて無いぞ。」
同期3「………」ズカズカッ!
先輩1「………」テクテク
同期2「此処に後輩が居てくれたら天然発言で笑いが出たんだけどなぁ……」
八幡「にしても、何でこんな事に?」
同期1「エリザベス女王杯の事でまたあの同期3が騒ぎ始めたのよ。」
八幡「いつものアレか……」
同期1「いつものアレよ。」
アイツも飽きないよなぁ~……こんな事言いたくはないが、同僚を悪く言う奴がメインのトレーナーになってほしくないな。