フジside
先週にやった撮影会の時に撮った写真で、今週の雑誌を物販すると言っていた。その発売日は今日からで、トレセン学園にもその雑誌は無料で配布される事になっている。寮にも届けられるんだけど、届けられるのは私達が学園に行っている間だから見る事は出来ない。だから帰ってからのお楽しみという事になるね。良い写真を使ってくれてたら良いんだけどね。
あっ、けど八幡トレーナーさんは見ているかもね。真っ先に届けられてるだろうしね。あの日の八幡トレーナーさんは普段よりもカッコ良くなっていたから、私も緊張してしまったけど、もうそんな事にはならないと思うから、ちょっと安心だね。
エアグルーヴ「おはよう、フジ。」
フジ「エアグルーヴじゃないか、おはよう。今日からだったね、雑誌の発売。」
エアグルーヴ「そうだな。楽しみ半分不安半分といったところだな。変な写真を使っていなければ良いのだが………そこだけが心配だ。」
フジ「私も思っていたけど、そこまであの人達もバカではないと思うよ?」
エアグルーヴ「何はともあれ、放課後になってみないと分からんな。」
フジ「そうだね〜。」
一抹の不安を覚えながら、私達は今日の学園へと赴いた。八幡トレーナーさんにも、一応連絡しておこうかな?その方が情報を共有しやすいし。
フジsideout
エアグルーヴside
今日の授業が終わって、放課後となった。私は今日、生徒会の仕事があると八幡に事前に言ってあるので、トレーニングは少し遅れていく事になっている。ふふふっ、前に比べると我々の関係はとても良好だ。私も八幡の事は信用しているし、信頼もしている。私の頼れる相棒なのだからな。
コンコンコンッ
エアグルーヴ「失礼します。会長、お疲れ様です。」
ルドルフ「エアグルーヴか、お疲れ様。」
エアグルーヴ「何を読んでおいでで?」
ルドルフ「今週の雑誌だよ。朝日杯FSや有マ記念の特集を軸にしているみたいだけど、君達が先週に撮影したという特集もあるらしいからね、少し見てみようと思っていたんだ。後もう少しで君達の特集に辿り着くところだよ。」
エアグルーヴ「そうでしたか……では会長、私は業務に移ります。」
ルドルフ「気にならないのかい?君達が雑誌に載っているというのに。」
エアグルーヴ「雑誌に載られるというのは慣れていますから、あまり………」
ルドルフ「(使われているのは、レースをしている時に撮られた写真なのだが………)そうか、君らしいな………次のページが君達になるが………っ!」
エアグルーヴ「………」スラスラ
ルドルフ「………」
エアグルーヴ「………」スラスラ
ルドルフ「……エアグルーヴ、少し良いかな?」
エアグルーヴ「はい、何でしょう?」
ルドルフ「君達は撮影会を行ったのだな?」
エアグルーヴ「……はい、相違ありませんが?」
ルドルフ「ではこの写真は一体何だ?」
……会長が珍しく慌てておられる。まさかとは思うが何か不適切な写真が使われて………なっ!!?
雑誌を見ると、そこには私と八幡が向かい合いながら微笑んでいる写真が大見出しで使われていたのだ!しかもだ!その時にインタビューも兼ねて行っていたから、その時の言葉も使われている!!ページに記載されている質問の内容に『トレーナーはどのような存在か?』と言う質問に対し、私の答えは………
『前までは私の杖としての存在だったが、今では隣に居なくてはならない程、大きな存在。』
と答えだのだが、それが一面に大きく載せられていたのだ!間違いではないのだが、これでは多くの者に誤解をされてしまうではないか!!
エアグルーヴ「か、会長、説明をさせてください!!確かにこう答えたのは私ですが、決して不埒な意味ではございません!!あくまでもトレーナーとウマ娘という関係で、という意味です!!」
ルドルフ「う、うむ……君ならばそうだろうとは思っていたが、流石にこの写真はやり過ぎだな………生徒達には少し刺激が強過ぎるかもしれないな。」
エアグルーヴ「はい。生徒間で読ませるのは控えさせるべきかと……私もこうなるとは思っていませんでした。申しわけございません。」
ルドルフ「いや、君が謝る必要は無いよ。もしかしたらこのページだけかもしれないしね………まさかフジキセキもだったとはね。」
エアグルーヴ「………何ですって?」
ルドルフ「フジキセキも同じような写真が使われている。しかも角度の問題なのか、トレーナーとの距離が近いような気がするのだが………」
私は会長の持つ雑誌に意識を向けると、確かに距離が近い………いや、この際それは気にしない事にしよう。だがフジのこの表情は何だ?一昨年のトレーナー希望者の見学の時にも見たような表情だぞ。
エアグルーヴ「………会長、申しわけありませんが急用が出来ましたので、今日は失礼させて頂きます。」
ルドルフ「そ、そうか……分かった。」
エアグルーヴ「はい、失礼します。」
………フジ、どうやら貴様とは少し話をする必要がありそうだ。
フジィ〜!!逃げてぇ〜!!!