八幡side
俺達は今、トレセン学園内で行われる予定の有マ記念の事前インタビューに向けての打ち合わせをしている。質問内容は事前に貰っているから問題は無い。だが問題はそこではない、俺は世間ではあまり良く思われていない部類のトレーナーだ。何せエアグルーヴのおかげでティアラ3冠や戦績無敗を成し遂げられていると思われているからだ。別に否定する気は無い、真実だからだ。エアグルーヴの力でそれを実現出来ているんだしな。だがエアグルーヴはそれを認めようとしない………
エアグルーヴ『そんなわけ無かろう!私がこの成績で走って来られたのは全て八幡、お前の手腕によるものだ!私1人では絶対に成し遂げられていない偉業なのだ!私と八幡の2人で作り上げた道を否定するのは、幾らパートナーのお前でも許さんぞっ!!』
と言ったのだ。流石にそこまで言われちゃ黙ってるわけにはいかねぇよ。だからもし、今日のインタビューでその事を聞かれようものなら、俺はマジで言ってやろうと思う。エアグルーヴにもその旨を伝えると、『それでこそ私のパートナーだ。』と笑顔で肯定した。
八幡「次だな。」
エアグルーヴ「あぁ……緊張しているか?」
八幡「普通に終わればいいが、そうならなかったら………俺の意思を全国民に伝える事になるんだからな、しない方がおかしいってもんだ。」
エアグルーヴ「安心しろ。もしそうなったとしても、お前は私が守る。そしてお前は私が勝てるように全力でサポートをしろ。」
八幡「女子高生に守られる大人ってカッコ悪いと思うんだが………まぁ、その時は頼む。」
たづな「失礼します!八幡トレーナー、エアグルーヴさん、インタビューの準備が整いましたので、お願いします。」
八・エ「はい。」
ーーー会見スペースーーー
司会「それでは、エアグルーヴさんと比企谷八幡トレーナーの事前インタビューを始めます。司会進行は私が務めますので、よろしくお願いします。では、質問のある方は挙手をお願いします。」
やはりというべきか、質問する記者はそれなりに居る。まぁそうでなきゃこの職業務まらないよな。
『今回、初めての有マ記念出走になりましたが、出走しようと思った理由は何でしょう?』
八幡「エアグルーヴとミーティングをして、天皇賞、ジャパンCの2つを制したのならば、シニアクラス最高の栄誉の1つであるシニア3冠を獲ると決めたからです。」
司会「はい、そこの貴方。」
『初めての中山、初めての長距離ですが、不安要素は何処でしょうか?』
八幡「距離の壁は勿論ですが、前回彼女は2,400mを世界相手に8バ身差で勝利しました。しかも足取りはかなり軽く、疲労を感じさせない程でした。なので2,500mであれば問題はないと思います。中山については、最後の急坂と道中のペースに気を付けるようにトレーニングをしています。」
司会「……はい、そこの貴方。」
『ライバルのウマ娘達の戦略はどう見ていますか?』
八幡「今回ライバルよりもエアグルーヴが自分の走りに徹底出来るようにと思っていますので、そこはあまり気にしていません。」
司会「……はい、そこの貴方。」
『エアグルーヴさんに質問です。今回は何故、有マ記念に出ようと思ったのでしょうか?』
さっき別の記者が答えた質問だろうが、それ。
エアグルーヴ「トレーナーが先程お答えしましたが、秋のシニア3冠を獲る為です。そしてもう1つ………
すると記者達はざわつき始めた。ていうか何を言うつもりなんだ?
記者「……はい、そこの貴方。」
『払拭と言いましたが、それは一体どういう事なんでしょうか?』
エアグルーヴ「ご存知だとは思いますが、私のトレーナーは世間からの評価は芳しくありません。その理由は皆様も知っての通りだと思います。しかし、私のこの成績は他のトレーナーでは絶対に成し遂げられなかったもの。他でもない、比企谷八幡だからなし得た事です。私の実力でも、他のトレーナーでも、彼の師匠方の力でもなければ、彼自身の力によるものです。私は私の全力と、トレーナーの実力の証明をする為に有マ記念への出走を決めました。」
エアグルーヴは一呼吸置くと、爆弾発言をした。
エアグルーヴ「それにこのような事になったのは、2年前の阪神JF後の記事が原因でもありますから。」
八幡「っ!」
記者『っ!!』
エアグルーヴ「レース展開に偽りが無いとはいえ、私のトレーナーが誹謗中傷を受けるのは本意ではありません。今日の今日までは何も言えずにいましたが、今回の有マ記念に勝てば、トレーナーの実力が確かなのだと皆様に伝えられる事も出来ると思っています。」
司会「………他に質問のある方は居ますか?」
エアグルーヴの言葉に驚いたのか、腰を抜かしたのかは分からないが、質問をしようとする記者は誰も居なかった。けどよ、自分から言うか?
司会「ではこれにてインタビューを終了します。お2人は退席してください。」
そして俺達はその場を後にした……んだが………
エアグルーヴ「それからもう1つ。もしこのインタビューの事を記事にするのであればご注意を。私は2年前のあの記事を今でも所持していますので、私やトレーナーの言った事に少しでも誤りがあった時にはすぐに抗議をさせていただきますので、そのつもりで。」
エアグルーヴ、脅す程なのか!?お前そんなに根に持ってたのか!?
このインタビューを後にしてデマカセ書く人は居ないでしょう………