八幡side
ウイニングライブを終えて、俺はレース場の外でエアグルーヴを待っていた………さっきのライブ、俺の勘違いでなければだが、エアグルーヴは俺に視線を向けてた……んだよな?ずっとではないが、サビのところでは俺を見てた。あれは一体………
エアグルーヴ「八幡、待たせたな。」
八幡「っ!お、おう……」
エアグルーヴ「では学園に戻るか。」
………初めて通る中山からの帰り道。そこそこ冷えるが、気になる程ではない。ていうか今は別の事が気になって仕方がない。
八幡「………なぁ、ライブの時のアレってどういう事、なんだ?」
エアグルーヴ「………貴様は鈍感なのか?アレで気付かんとは思わなかったぞ。」
八幡「いや、俺の勘違いだったらって思うと答えなんて出せねぇだろ………」
エアグルーヴ「何だ、答えは出ていたのか。ならば話は早い。お前に嘘はつかん。お前が今思っている事は勘違いではないし、私は肯定する。」
八幡「………」
エアグルーヴ「……それとも、直接口に出して言った方がいいか?」
八幡「い、いや!大丈夫だ!」
マジかよ……まさかこんな遠回しに告白されるとは思わなかった。
エアグルーヴ「……答えは言ってくれないのか?」
八幡「あぁ〜……ヘタレって思われるかもしれんが、気持ちの整理が追いついてなくてな。少し待ってくれないか?これは難しくなりそうだ。」
エアグルーヴ「八幡、あまり女を待たせるなよ?」
八幡「……わーってるよ///」
ーーートレセン学園・栗東寮ーーー
エアグルーヴ「済まない、此処まで送ってくれて。」
八幡「気にすんな。どうせ俺もトレーナー室で作業しようと思ってたところだしな。」
エアグルーヴ「明日が休みだからといって根を詰め過ぎるなよ?身体に毒だからな?」
八幡「分かってる、お前もゆっくり休めよ。」
エアグルーヴ「あぁ。ではまた明日、だな。」
八幡「?休みだろ?」
エアグルーヴ「……察しろ、好きな奴に会いたいと思うのは至極当然の事だ///」
八幡「っ!そ、そうか………し、じゃあ、また明日……だな。うん、また明日///」
エアグルーヴ「あ、あぁ………では、な。」
………
………………
………………………………
何で中に入らないんだ?いや待って?俺行きづらいんだけど!?何その目?もう少しだけいて欲しいみたいな目をされても困るんだが!?
………あああぁぁぁくそぅっ!!
八幡「そ、そんな顔すんなよ。この場所から離れづらいだろ……///」ナデナデ
エアグルーヴ「っ!す、済まん………///」
八幡「………///」ナデナデ
エアグルーヴ「………///」
フジ「あのぉ〜?」
八・グ「っ!!!?」ビグッ‼︎
フジ「寮の前でイチャイチャしないでもらえるかい?一応健全なポニーちゃん達が通う学舎なんだけど?」
エアグルーヴ「す、済まん!」
フジ「ふぅ〜ん……イチャイチャは否定しないんだ?」
エアグルーヴ「あっ、いや、そういうわけでは……」
フジ「まぁ何でもいいけど、皆がコーヒーを飲み始める前に早くお開きにしてもらえるかな?」
八幡「わ、悪いなフジ。んじゃまた明日な。」
フジ「うん、また明日ね!」
エアグルーヴ「あぁ、また明日。」
は、恥ずい………まさかフジだけでなく栗東寮のウマ娘達に見られていたなんて。
八幡「………今日はもう帰ろう。」
俺は学園のトレーナー室に向かう事なく、自分の家へと帰路に着く事にした。
八幡sideout
エアグルーヴside
フジ「全く君達は………まさか寮の前であんな事をするとは思わなかったよ。いいかい?君はこの学園の副会長なんだよ?ああいう行動をやめろと言うつもりは無いけど、そんな君が異性との交遊を楽しんでどうするんだい?」
エアグルーヴ「……返す言葉も無い。」
フジ「はぁ………私もこんな事で君に説教をするとは思わなかったよ。でも、安心もしたよ。」
エアグルーヴ「何?」
フジ「八幡トレーナーさんとは上手く行ってるみたいだね。安心したよ、私の前ではあまり見せなかったからね。嬉しいんだ。」
エアグルーヴ「……その節は世話になった。」
フジ「お礼なら受け取ったから気にしてないよ。エアグルーヴも今日はもう休んだらどうだい?今日はいつものレースよりも疲れただろう?」
エアグルーヴ「………あぁ、そうさせてもらう。」
私はフジと別れると、自室へと向かった。ファインはまだ起きているだろうか?いや、アイツの事だ……玄関先での事を揶揄ってくるやもしれん……が、私達がしてしまった事だから強くは言い返せんが。
♪〜♪〜
エアグルーヴ「ん?……お母様から?」
こんな時間にどうしたのだろうか?
エアグルーヴ「はい、もしもし………ありがとうございます、これも八ま……トレーナーの尽力のおかげです………えぇ、私がそう呼ばせてもらっています……なっ、き、気付いておいでだったのですか!?い、いつから!?………ろ、露骨過ぎ……気を付けます………え、トレーナーと、ですか?私も同席ですか?……明日はトレーニングを休みにしておりますが………はい……はい……分かりました、トレーナーにも伝えておきます。では、失礼………そ、そうします///で、では………」
エアグルーヴ「……八幡に伝えねばな。」
………八幡、エアグルーヴさん、甘過ぎっす。