比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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不安

 

 

フジside

 

 

クラシックシーズンに入ってから早くも2ヶ月が経った。八幡トレーナーさんは私のダービーに出走したいという気持ちを受け止めてくれて、メニューを組んでくれた。今はスタミナを伸ばすメニューを重点的にやっている。勿論、他のトレーニングも怠ってはいないよ、ちゃんと私の出来る事は最大限にやっているつもりさ。それでも私はダービーに出走して走り切れるかどうかの不安が残る。

 

トレーニングではエアグルーヴやシービー先輩と一緒に走ったりはするけど、あれでも全力ではない。精々7〜8割の走力で走っているから、やっぱりまだ何とかしなくちゃって思ってしまうんだけど、八幡トレーナーさんのお師匠さんからの言葉もあるから、オーバーワークは出来ない。それに八幡トレーナーさんの目は誤魔化せなさそうだし。

 

 

八幡「………弥生賞までもう少しだが、大丈夫そうだな。2,000mなら問題はないだろう。」

 

フジ「本当かい?」

 

八幡「嘘は言わない。」

 

フジ「じゃあこのままの調子で行けばいいのかな?それとも何か挟むのかい?」

 

八幡「……フジ、ここ最近眠れてるか?」

 

フジ「え、ど、どうしてだい?」

 

八幡「薄化粧で誤魔化してんだろうが、隈が出来てる。何かあったのか?」

 

フジ「……あははぁ〜、まさかそれにも気付くなんて思わなかったよ。特にこれといって理由は無いけど、走った事の無い距離を走るのはどうも、ね?この前のエアグルーヴと比べるわけじゃないけど、心配でね。」

 

八幡「まぁ気持ちは分からなくもない。だが今はその不安も含めてトレーニングをする時だ。けどまさか夜に寝付けない程、悩んでいたとは思わなかったぞ。」

 

 

八幡トレーナーさんの言った通り、流石にちょっと深く考え過ぎてしまったのかもしれない………

 

 

八幡「寮長としての仕事もあるとは思うが、1番は自分自身だ。もし資本である身体に異常が出たら、俺は間違い無く予定を変更する。その方がリスクは小さいだろうしな。」

 

フジ「ごめんよ八幡トレーナーさん………」

 

八幡「気にするな。けど弥生賞までは1ヶ月を切ってるから、残りの期間は体調も見ながらのトレーニングになる。いいな?」

 

フジ「うん、お願いします!」

 

 

ガチャッ

 

 

エアグルーヴ「来ていたのだな、八幡にフジ。」

 

八幡「あぁ、弥生賞と今のコンディションの事で少しな。今のところ問題は無い。」

 

エアグルーヴ「八幡、フジ、私に出来る事があれば言ってくれ。力になろう。」

 

八幡「ありがとうなエアグルーヴ。今はスタミナトレーニングを中心にしているから手伝う事はないかもしれないが、お前の走りが必要になる時が来るかもしれない。その時まで待っていてほしい。」

 

エアグルーヴ「あぁ、分かった。それから八幡、私の大阪杯の事も忘れるなよ?フジの事にかまけて私を疎かにしたのでは、意味は無いぞ。」

 

八幡「いやいや、俺がどちらかに贔屓する事なんて無いから。それに今のお前は順調そのものだろうに。並走を頼もうにも頼めねぇし、シービーに相手してもらうくらいになってるから、少し申しわけ無いって思ってるくらいだ。」

 

エアグルーヴ「ふっ、八幡にはやはり見抜かれるか。連覇を狙っているからな。当然力も入る。」

 

八幡「逆に力を入れ過ぎないようにな?それで前に行けなくて着外なんてシャレにならない。」

 

エアグルーヴ「当然だ。」

 

 

………流石は3年間も一緒に過ごしてきただけはあるね、凄い信頼だよ。私も負けて入れれないね!

 

 

フジ「八幡トレーナーさん。ちょっと聞きたいんだけど、去年エアグルーヴがやっていた鬼ごっこはやらないのかい?」

 

八幡「やっても構わないが、あれはエアグルーヴの走りの矯正や追い出しを見極める為にやったメニューだからな。フジがやっても効果はあるが、思ってるような効果はあまり得られないと思うぞ。」

 

フジ「そうなんだ………面白かったんだけどなぁ。」

 

八幡「場合によっては借り物競走とかならやっても構わないが、その場合貸し切る事になるから一概には良いメニューとはいえないしな。」

 

エアグルーヴ「会長やシービー先輩を誘えばすぐに許可が下ると思うが?」

 

八幡「その許可が降りたら、必然的に増えるんだよ。私も見てくださいっていうウマ娘達がよ。俺は自分のウマ娘しか見るつもりはねぇってのに………他のトレーナーにも自分をアピールした方が良いと思うんだがなぁ。」

 

フジ「あははは、人気のトレーナーさんは辛いね?きっとこの先の入学式で入って来る新入生も君を担当にと期待を込めて入学する子も多いと思うよ?八幡トレーナーさんとエアグルーヴのコンビは、既に誰も知らない人が居ないレベルで有名だからね。」

 

エアグルーヴ「その内お前もそのコンビの1つになるかもしれんというのに、呑気なものだな。まぁ私も最初はこうなるとは予想もしていなかったがな。」

 

フジ「私の1年後はどうなっているのかなぁ?もしかしたら破局していたりして?」

 

八幡「縁起でもねぇ事言うなよ……泣くぞ、俺が。」

 

エアグルーヴ「安心しろ八幡、もし泣いてしまった時は私の胸を貸してやる。」

 

フジ「冗談だったんだけど、もし本当に八幡トレーナーさんが泣いちゃったら、私のも貸してあげるよ。」

 

八幡「………いや、気持ちは嬉しいんだけどよ。発言気を付けろ?意味はちゃんと理解しているから俺は大丈夫だが、普通に聞いたらちょっと危ないからな?」

 

 

んん〜?何の事かなぁ〜?

 

 

 




寝落ちしてこんな時間に………
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