比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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逸材との出会い

 

 

八幡side

 

 

ははぁ〜……今の子はこんな走りをするのか。けど、めぼしい子は見当たらないな。短距離に関しては全滅だった………俺が育てたいって思えるような新入生は居なかった。残すはマイル、これで居なければ居ない中での逸材を探さないといけない。どちらにしても難しくなったな。

 

 

エアグルーヴ「どうだ八幡?良い子は居たか?」

 

八幡「いや、これだっていうのは居ないな……だから最悪の事態を考えている。」

 

フジ「最悪の事態?」

 

八幡「居ない中での素材探し。」

 

エアグルーヴ「……成る程。」

 

八幡「……いや、逆にお前達が凄過ぎるから霞んでしまってるのかもしれない。少しランクを下げるのもアリか?いや、でも充分下げてるつもりだし……」

 

エアグルーヴ「お前も存外大変なのだな、スカウトに関して協力出来る事はあまり無いが、何かあれば言ってくれ。」

 

八幡「あぁ、分かった。」

 

フジ「それよりも、次が最終組じゃないか。これで居なければ今日見た中で決めるって事かい?」

 

八幡「そうなるな。」

 

 

だがそれだと必然的に質が落ちる。出来るなら本当に素質のあるウマ娘を確保したい。

 

 

ガッコン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーートレーナー室ーーー

 

 

結局、今回の選抜レースではスカウトは行わなかった。どのウマ娘も才能があるのは見て分かるのだが、俺の欲しているようなウマ娘は居なかった。

 

 

葵「比企谷君、今日の選抜レースのまとめですか?」

 

八幡「まぁな。しかしマズいな……チーム設立までもう1週間も無い。それなのに短距離とマイルのウマ娘がまだスカウト出来てなくてな。このままだと話が流れるかもしれん。」

 

葵「そんなっ!?せっかくのチーム設立なのにですか!?」

 

八幡「1人は新入生の中から決めてほしいって要望があったが、短い距離で決めるのは中々骨が折れるな……1人1人の資料を確認はしていたつもりだが、今1つピンと来ないんだよ。」

 

葵「……それってかなりマズい、ですよね?」

 

八幡「相当メチャクチャマジでヤバい。」

 

 

………仕方ない、少し外に出よう。

 

 

ーーーレース場ーーー

 

 

はぁ………どうしたもんか、最初こそ好調だったのに今は目標が達成出来なさそうな流れになってる。ホント、どうしたもんか。

 

 

???「……もしかして、トレーナーさんですか?」

 

八幡「ん?そうだが……見ない顔だな、新入生か?」

 

???「はい、この時間なら大体空いているので使わせてもらっいるんです。」

 

八幡「今日の選抜レースには居なかったが、出なかったのか?色々なトレーナーに自分をアピール出来ただろうに。」

 

???「私はまだいいんです、まだ………あっ、別に諦めているわけじゃないですからね?私の父方の祖母がウマ娘だったんですけど、後から成長する晩成型のウマ娘だったんです。なのでもしかしたら私も?って思うと今はまだ自分を見せる時じゃないかもって思ったんです。」

 

八幡「……成る程。」

 

 

そういう考え方を持ってるのか……今ではなく、未来に賭ける、か。面白い考え方だな。」

 

 

???「そ、そうですか?そんな風に言われたのは初めてです、ありがとうございます。」

 

八幡「声に出てたのか………まぁいい、今からトレーニングなんだろ?少し見学しても良いか?」

 

???「勿論構いませんよ。それに、もし何かあったらご指摘してくださっても構いません。あればある程助かりますので。あっ……すみません、図々しいかったですよね。」

 

八幡「いや、そのくらい自分の事に関しては貪欲になった方が良いと思うぞ。取り敢えず分かった、お前の走りを見させてもらう。」

 

 

体格からしてマイルから中距離って所だな。どんな走りをするのか少し楽しみだ。選抜レースからの引き抜きを探すのにも滞ってたし、息抜きには良いか。

 

 

???「じゃあ1,600mを走りますね、行きます!」

 

 

ダッ!!

 

 

……あっ、名前聞くの忘れた。まぁいっか、ただ走りを見るだけだし。ほぉ〜……中々良い走りするな。ちゃんとペース配分も取れてる。新入生にしてはしっかりした走り方をしている。

 

 

???(此処っ!!)

 

 

ズサァッ!!

 

 

……スパートのタイミングは何かのレースを見て参考にしたのか、4コーナー手前から、か。確かにそれなら良い脚を使えるかもしれないが、入学したばかりのウマ娘がこの直線を………脚が衰えてない?

 

 

???「はあああぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

……ウソだろ、本当に新入生かっ!?しかもこのコースの直線は少なくとも東京レース場と同じくらいはあるんだぞ!?それなのに………

 

 

ピッ!

 

 

………走り切りやがった、しかもタイムは1.32.8とかなり良い。上がり3ハロンだって目測ではあるが、33.7秒だった。これを東京レース場で換算すると、信じられない程の速さだ。そして多分、まだ本気じゃない………

 

 

???「はぁ……はぁ……ふぅ、どうでしたか?」

 

八幡「……なぁ、いきなりで困惑すると思うが、俺のチームに入る気はないか?」

 

???「………え?」

 

 

俺は自分の名前と今のチーム設立の為の条件を目の前のウマ娘に説明した。すると何故か、目を少しだけ輝かせて俺の方を見ていた。

 

 

八幡「っていうわけなんだが、どうだろう?」

 

???「ほ、本当なんですか?わ、私をスカウトって……ゆ、夢じゃないですよね?」

 

八幡「俺の方が夢だって思いたいくらいだ。選抜レースでは当たりを引けなかったからどうしようかと思ってたら、コース場でこんなすげぇ逸材に出会えたんだからな。チーム加入は強制ではないが、俺はお前が入ってくれるとすげぇ嬉しい。どうだ?」

 

???「う、嬉しいです!!まさかあの比企谷トレーナーから直々にスカウトしてくれるなんて!!」

 

八幡「え、俺の事知ってんの?」

 

???「だってトレセン学園のトレーナーといえば、すぐに出てくるのは比企谷トレーナーしか居ませんよ!!私、この学園に入って比企谷トレーナーの元でトレーニングをするのが夢だったんです!!まさか……トレーナーの方から来てくれるなんて!!あっ、チームの事ですけど是非入らせてください!!」

 

八幡「っ!そうか、ありがとうな。これからよろしく頼む………あっ、そういや名前聞いてなかったな。」

 

???「す、すみません自己紹介が遅れて………私はモーリスっていいます!これからよろしくお願いします、トレーナーさん!!」

 

 

まさかこんな形でこんな将来有望なウマ娘に出会えるとはな………ヤバい、めっちゃ嬉しい。

 

 

 




今回、登場したのはモーリスという競走馬です!

戦績は18戦11勝、勝ち鞍は安田記念、マイルCS、香港マイル、チャンピオンズマイル、天皇賞・秋、香港カップのGⅠ6勝に加えてダービー卿CTのGⅢとなっています。

特徴的な部分はこれといってないと言われていた馬ですが、3歳までは可も無く不可も無くと言った成績で終えてましたが、4歳になってから一気に才能が開花して年間無敗と共に春秋マイル制覇と香港のマイルGⅠ制覇の偉業を果たしました!5歳になってからも順調で香港のチャンピオンズマイルを勝つと、後半からはマイルから中距離へと距離延長して、天皇賞・秋と香港カップを制覇しました!そう、マイルと中距離の2階級制覇です!!

18戦の内3戦は香港で戦いましたが、上記の通り全て勝利しています!!香港の馬場とは相性が良かったんでしょうね♪

そしてこの馬の父の父(父方の祖父)は【不死鳥】で有名な黄金世代の1頭、グラスワンダーなのです!!
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