比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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ダービー出走前

 

 

フジside

 

 

ダービーまで1週間って所までやって来た。八幡トレーナーさんと緻密な話し合いの末、マイルは走らずそのままダービーに行く事にしたんだ。そしてこの前オークスが終わったばかりだから、本当に1週間しか無い。でも皆のおかげで充実したトレーニングが行えたばかりか、2,400mの特訓も充分に行えた。エアグルーヴとシービー先輩とのスタミナトレーニング、モーリスとバクシンオーとのスピードトレーニング、アローとのダートでのパワートレーニング、アルダンからの疲労回復ドリンク、凄く皆に色々して貰ったよ。

 

特に八幡トレーナーさんの尽力が大きい………ダービーに出るからだと思うけど、いつもと熱量が違うようにも見える。週毎に変わるトレーニング内容は組む事だって難しいのにそれを毎週やってくれてる。そして今週は追い切りだからそんなに追い込んだ事はしないから、調子やパフォーマンスの向上とその維持って事になるね。

 

 

フジ「やっぱり、ダービーともなるとトレーナーのやる気も違ってくるものなんだね……」

 

エアグルーヴ「どうした?」

 

フジ「うん?あぁ、ちょっと八幡トレーナーさんの事をね。日本ダービーはウマ娘界の中でも最高の栄誉の1つ。八幡トレーナーさんもやっぱりダービートレーナーの称号が欲しいのかなぁって。」

 

エアグルーヴ「………」

 

フジ「君もダービーの事は知ってるでしょ?日本最高峰、最古のGⅠレース。ウマ娘関係者なら誰もが目指すレース。勝てたならそれは一生物の栄誉になる。」

 

エアグルーヴ「……まぁ、それは否定しない。」

 

フジ「欲しがらない人は居ないと思うし、八幡トレーナーさんもやっぱり「それは無い。」……え?」

 

エアグルーヴ「フジよ、お前に1つ問う。お前はこのダービーを勝ちたいと思っているか?」

 

フジ「そりゃ勿論さ!こんな大舞台に出られるんだから、勝つつもりで挑むさ!!」

 

エアグルーヴ「……その気持ちが答えになっている。八幡はお前を勝たせる為に色々と試行錯誤をしているのだ。無論、多少の欲もあるだろうが、八幡が我々より自身の事を優先するとは思えんしな。」

 

フジ「……そっかぁ。」

 

エアグルーヴ「1番長く担当をしているからこそ分かる、八幡は実績欲しさや名誉欲が無いと言っていい。私がトリプルティアラを獲った時も嬉しそうに声を上げるでも、天に向かって拳を突き上げるでも無い。秋シニア3冠を獲った時もそうだったしな。」

 

フジ「それは、どうなのかな………」

 

エアグルーヴ「だからお前の心配している事は杞憂に終わるだろう。八幡は自分の為にお前をダービーに出すわけではない。お前が望んだから、だ。最初にお前が言っていただろう?ダービーに出走したい、と。なら次はそのダービーで勝てばいいだけの話だ。」

 

フジ「私の為に………」

 

エアグルーヴ「だから安心しろ。」

 

 

………そうだったね、八幡トレーナーさんはそういう人だったよね。どうしてこんな考えをしちゃってたんだろう。

 

 

フジ「ありがとうエアグルーヴ、気持ちが凄く楽になったよ。私も改めて八幡トレーナーさんの事が理解出来たような感じがするよ。」

 

エアグルーヴ「それならば良かった。」

 

フジ「うん……八幡トレーナーさんの事をもっと理解する必要があるね。」

 

エアグルーヴ「お互い、そう思わざるを得ないな。」

 

フジ「今日はよく眠れそうだよ。」

 

エアグルーヴ「何だ、という事は最近は寝つきがよくなかったのか?」

 

フジ「ちょっとね……でも今はもう大丈夫だよ。悩みは相談して解決したしね。でもちょっと残念、不安が無くなっちゃったから八幡トレーナーさんの家にお泊まりに行けなくなっちゃったよ。」

 

エアグルーヴ「なっ、何を考えているのだお前は!?今この場で解決しておいて良かった!!」

 

 

あはははっ、エアグルーヴったら必死だなぁ。

 

 

フジ「冗談さ、でも感謝しているのは本当だよ。」

 

エアグルーヴ「………はぁ、悩みが解消されたのならばいい。悩みが解消したのなら今日からは早く寝るのだぞ。寝不足で調子が悪くなったなんて洒落にならんからな。」

 

フジ「うん、今日から大丈夫さ。それから………少し時間はあるかい?」

 

エアグルーヴ「何だ?」

 

フジ「晩酌に付き合ってくれないかい?」

 

エアグルーヴ「まだ未成年だろうに………まぁ、今日くらいはいいだろう。」

 

 

私は自分の部屋の中にある冷蔵庫から人参ジュースを持って来る為に部屋へと戻った。

 

 

フジsideout

 

八幡side

 

 

タリアト『次はダービー、それも今週か。』

 

八幡「はい。フジにとって最初の壁です。当然、俺にとっても。」

 

タリアト『ダービーはどの国にとっても重要なレースの1つ。勝てただけでも名誉になる。だがお前はそれよりもウマ娘の方が大事、なのだろう?』

 

八幡「当たり前です。ダービーを勝ち獲れたとしても、ケガで終わりなんてシャレになりませんし。そんな事になったら、名誉も何も無いですから。」

 

タリアト『……そうだな、その通りだ。そちらには行けないが、私も中継でダービーを観る事にする。その時にでも話をしよう。』

 

八幡「はい、ダービーの日に。」

 

 

 




なんかちょっと重めになっちゃいました………
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