フジside
少し時間は経って、今は2月の末……そして私が今いる場所は阪神レース場。そしてレースに出る為に体操着と【7】と記されたゼッケンを着けている。
そう、私の今後を左右するとても重要なレース、阪急杯の開催日なんだ。
実況『さぁやってきました!今日のメインレース、GⅢ阪急杯!!芝1,400mで行われる短距離レース、今年も3月に行われる高松宮記念に向けて、短距離のウマ娘がこの阪神に集結しました!とてもGⅢとは思えない観客の数………それもその筈!阪急杯には何と、去年の3冠ウマ娘である【麗しの3冠ウマ娘】ことフジキセキが参戦するからです!!前走は菊花賞の長距離レースから半分以下の距離である阪急杯を選びましたが、これはどうなるっ!?』
解説『過去には全ての距離適性を走ったウマ娘も居ますけど、目を見張るような実績を出したウマ娘は殆ど居ませんでしたからね〜。幾ら3冠ウマ娘であるフジキセキでも容易な事では無いと思いますよ。』
実況『成る程……ですがそれもレースで証明されるでしょう!ではパドックにて番号順に出走ウマ娘を紹介致します!』
ーーー数分後ーーー
実況『続いて7番、注目の1番人気のフジキセキ!』
ファン『フジ様〜!!!!!』
解説『前走菊花賞からの参戦となりましたが、とても良い状態ですね。長距離から短距離と異例の距離変更ですが、このウマ娘の能力に期待ですね。』
勿論、私は勝つつもりで行くよ。そうしないと、私はこの先のレースに全力で望めないだろうしね。頑張らないとねっ!
ーーー控え室ーーー
八幡「どうだ、体調的には?」
フジ「うん、問題ないよ。充実してるよ。」
モーリス「フジ先輩頑張ってください!」
バクシンオー「これに勝てば高松宮記念まで一直線ですからね!バクシンして行きましょう!!」
フジ「あははは、プレッシャーをかけてくるなぁバクシンオーは。でも、そうだね……ここで負けちゃったら高松宮記念は白紙、ローテーションも組み直さないといけないからね。うん、勝ってくるよ!」
エアグルーヴ「その意気だ。」
シービー「うんうん、良い感じだね♪」
八幡「よし、じゃあ今日は好きなように走ってみろ。展開も駆け引きも何もかもお前に任せる。」
フジ「……良いんだね?」
八幡「あぁ、好きにやってこい。」
フジ「うん、分かった!」
さて、八幡さんからも好きにレースをしていいって言われたから、楽しいレースにしようかな♪
フジsideout
エアグルーヴside
エアグルーヴ「それにしても、八幡が好きにレースを組んでいいと言うなんてな。何か思惑があるのか?」
八幡「いや、何も無いが?ただ、フジがこの短距離でどんなレースをするのか気になっただけだ。他に意味なんてない。」
エアグルーヴ「………本当か?」
八幡「……そんなに疑うか?」
エアグルーヴ「フジにとっては1年ぶりの短距離だ。走った事のある距離とはいえ、八幡が何も考え無しにあんな事を言うとは思えん。考えがあるのだろう?」
モーリス「そうなんですか、トレーナーさん?」
八幡「………ったく、エアグルーヴには敵わんな。何で分かるんだ?そんなに分かりやすいか?」
エアグルーヴ「いや、私だからこそ分かると言っておこう。この中では私が1番八幡との付き合いが長いのだ、指示するのが普通なところで何も言わない八幡を変に思っただけだ。」
八幡「はぁ………正解だ。でもさっき言ったのは間違いじゃない。短距離でどんなレースをするのかを見る為でもある。それによって高松宮記念の戦術も変わって来るだろうしな。それともう1つ……フジがこんなところで躓くわけ無いだろ?」
エアグルーヴ「………ふっ、そうだな。」
シービー「むぅ………ふんっ!」ダキッ!
八幡「隙あらば抱き着くな、お前は。」
シービー「だって何かアレじゃない?八幡とエアグルーヴが2人だけで2人にしか分からないような話してるんだもん!そう思わない、モーちゃん?」
モーリス「そうですか?私はそうは思いませんでしたけど?」
シービー「モーちゃんまでっ!?」
バクシンオー「しかしトレーナーさん、フジさんが勝つのを確信しているような口振りでしたが、既に勝敗は見えていると?」
八幡「あぁ、あの面子ならフジが負ける事は万に一つも無い。妨害されれば話は別だが、流石にそんな事は無いだろう。これだけ人が集まってる中でそんな事をすれば、一気にドン底だ。」
エアグルーヴ「だろうな。」
全く、八幡……お前は腹芸というものが上手いのか下手なのか分からん奴だ。
八幡「さて、フジの応援しに行くぞ。ライスとアルダンとアローが来てない分の応援も任せたからな。」
シービー「八幡は応援しないの?」
八幡「俺が大声で名前呼びながら応援してるところ、お前等見たいか?」
エアグルーヴ「………私が走っている時は欲しいものだが、近くではやめてもらいたい。」
シービー「うん、あんまり見たくないかも。」
モーリス「トレーナーさんにはあんまり合ってないと思います。」
バクシンオー「では私と共に応援しましょう!!」
八幡「1人だけ優しい奴が居たな、しないけど。」
その後、阪急杯はフジの勝利で終わった。後ろのウマ娘に2バ身の差をつけての勝利だった。
エアグルーヴ「おい、どうしてフジのレース展開を書かなかった?」
生焼け肉「いや、違うんです!聞いてください!書こうとしたんです!でも、96年のレース映像が無くて書けなかったんです!」
エアグルーヴ「何とかなったのではないのか?」
生焼け肉「より忠実に再現したいから、当時の映像しか使わないようにしてるんだよね。他のはあまり使いたくないのよ。」
エアグルーヴ「………そういう事なら今回は大目に見てやる。」
生焼け肉「良かったぁ………え、大目に?」
エアグルーヴ「許すとは言っていないからな、当然だ。」
生焼け肉「いいんですかそんな事言って?八幡とエアグルーヴがメインのSS書いてあげないよ?」
エアグルーヴ「今はフジのSSに集中せんかたわけっ!!!」
生焼け肉「き、効き目無しっ!!?」
エアグルーヴ「………だが書かないのは困る。読んで下さっている方々が居るかもしれんのだ、妥協はするな。」
生焼け肉「……後で八幡にエアグルーヴが初めて僕にデレたって言っとくね。」
エアグルーヴ「デレてなどいないっ!!」