フジsideout
フジ「まさかこうして君と肩を並べて歩くとは思わなかったよ。けれど大丈夫かい?怪我が治ったばかりでこの前漸くの勝利だったんでしょ?どうして高松宮記念に?」
ブライアン「……別に、理由なんて無い。アタシに必要な物を1つずつ取り戻して行く。そうトレーナーと話し合って決めた事だ。」
フジ「そっか……でもこれもレースだから、負けるわけにはいかないね。」
ブライアン「当然だ。アンタが相手だって分かってから身体中の血が騒ぐのを感じる……『早く走らせろ』『レースはまだか!?』とな。」
フジ「あはは、バトルジャンキーなのかい?でもその気持ち分からなくもないよ。君と戦える事を楽しみにしていたのは私も一緒さ、勿論君だけじゃないけどね。胸を借りるよ、先輩?」
ブライアン「その言い方はやめろ。」
フジ「冗談さ、さぁ皆の前に行こうか!」
ブライアン「……あぁ。」
実況『さぁ最後の2人が入場して来ました!!一昨年と去年の3冠ウマ娘が姿を現しました!先週の阪神大賞典で復活を遂げ、今日は連闘という形でGⅠに挑みます!【影をも恐れぬ怪物】ナリタブライアン!最後の1人が前年度の3冠ウマ娘でそれも無敗!!阪急杯でも危なげの無い走りで今日に繋げて来ました!今日も華麗な走りで勝利を収める事が出来るのか!?【麗しの3冠ウマ娘】フジキセキ!』
凄い人だなぁ……こんなに集まったんだ。
アケボノ「フジ先輩、今日はよろしくお願いします!!た〜っくさんボーノしますからねっ!!」
ビコー「今日の為に考えて来た必殺技を披露するから、容赦しないぞ〜!!」
ブライアン「騒がしい奴等だ……」
フジ「あはは……けれどお手柔らかにね。」
♪〜♪〜♪〜♪〜
実況『ファンファーレが鳴り響いた中京レース場、今年最初の芝のGⅠレースは瞬き許さない電撃の6ハロン戦!今年は短距離のエキスパートウマ娘に加えて3冠ウマ娘が2人と超豪華なメンバーが揃っています!1番人気はやはり3冠ウマ娘、フジキセキ!2番人気がヒシアケボノ、3番人気がもう1人の3冠ウマ娘、ナリタブライアン。しかし人気は拮抗状態、誰が勝ってもおかしくはありません!』
解説『今まで3冠路線を歩んで来たウマ娘で短距離を走ったウマ娘はそんなに居ませんからね。距離の適性もありますけど、異例でしょうね。』
実況『さぁ全員がゲートに入りました!!さぁ始まります、中京レース場1,200mGⅠ、高松宮記念………』
ガッコン!!
実況『スタート!!最内イサミサクラ、ダッシュがつかず後方からのスタート!!先頭争いはスリーコース、フラワーパーク、トーワウィナーの3人が争っています!その後ろにはヒシアケボノ、ピコーペガサス、フジキセキ、フジノマッケンオーの4人が固まっている!そのすぐ後ろにエイユーギャルとメイショウサムライ、ドージマムテキも上がって来ました!その後ろに単独ナリタブライアン、上がってノーブルグラスその後ろエーシンミズリー、遅れたイサミサクラ最後方となっています!』
やっぱり速い……でも大丈夫!バクシンオーとモーリスに鍛えてもらった甲斐があったよ。
実況『さぁ3コーナーまでやって来て、先頭はスリーコース!2バ身離れてフラワーパークとヒシアケボノが並んでいる!先行勢が上がって来た!フジキセキはまだ動かない!何処からスパートを上げるのか!?後ろのウマ娘達も前に届くのかどうかっ!?』
スパートをかけるのは………此処から!!
実況『最終コーナーを曲がって直線コース!!外からヒシアケボノ、先頭はフラワーパークだ!中からフジキセキとビコーペガサスも上がって来た!!フラワーパークが先頭、リードを2バ身から3バ身離している!!2番手には漸く上がってきたフジキセキ!!ナリタブライアンも漸く上がって来たがこれはもう届きそうにない!!』
フジ「くぅ……!!」
実況『先頭は1人抜き出たフラワーパークだ!!フラワーパークゴールイン!!フラワーパークです、フラワーパークが先頭で駆け抜けました!!2着にフジキセキ、3着接戦でしたがビコーペガサス!!ナリタブライアンは漸く5着といったところです!!』
そ、んな………届かなかった………
実況『フラワーパークが3冠ウマ娘2人を退けて勝利を収めました!フジキセキとナリタブライアンは追い込んだものの2着と5着に終わりました。そしてフジキセキ、ここで無敗の記録が途絶えましたっ!!』
フジ「っ!!」
無敗が……終わった………
フジ「………」
パーク「フジ先輩……」
フジ「……あはは、負けちゃったよ。いやぁ速かったね〜。とても良い走りだったよ!」
パーク「は、はい!」
フジ「皆もごめんよ、今日はこのフラワーパークに大きな拍手をっ!!」
……ごめんよ、今はとてもじゃないけど人様に顔向け出来るような気分じゃないんだ。
ーーー控え室ーーー
フジ「………」
負けた……初めて負けた………それはいいんだ、負けた事はあまり考えてない。でも……八幡さんに申しわけが無い。こんな形で負けてしまうなんて………
コンコンコンッ
フジ「っ!」
フジ、初めての敗北………