比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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チームの士気向上

 

 

八幡side

 

 

シービーがアイリッシュ2000ギニーを制してからというものの、俺達チーム・ポラリスは波に乗り始めた。その次の週に行われたNHKマイルCではモーリスが一気に才能を開花させたからか、同世代のウマ娘達を引き寄せもしない圧巻の走りでGⅠ初制覇を飾った。モーリスもGⅠ初挑戦で初勝利だからかなり興奮しながら喜んでいたのは記憶に新しい。

 

次にバクシンオーの初重賞挑戦である葵Sは余裕の勝利だった。1,200mは余裕だと分かっていたが、同じ世代の短距離連中では敵無しだな。案の定勝った後は高笑いをしていたが、あのくらいは良いだろうと思う事にした。

 

そして日本ダービー、ライスがライバルのミホノブルボンと3度目の戦いとなった。ミホノブルボンが圧倒的な1番人気でライスが4番人気の中で行われた。ブルボンを意識させたトレーニングと追い出し強化のトレーニングをダービーに向けて行っていたのだ。本番ではブルボンの後ろにつく事によってプレッシャーを与えながらの展開だった。そして3〜4コーナーで一気にスパートを掛けて一騎討ちとなった。

 

ライスは鋭い伸び脚は持っていないが、持続力のある走りが特徴だ。スパートと共に先頭に躍り出て粘り込みを図れば………幾らブルボンでも追い越すのは難しいだろう。故に………ライスも去年のフジに続いて日本ダービー制覇だ。これでブルボンとは3戦1勝2敗になって一矢報いた。やっぱり長い距離ならライスは良い走りをする。ライスもダービーを制した後は観客のコールに感激して泣いてしまった程だ。

 

5月のウチの戦績は重賞レース全戦全勝という大きい飛躍だった。そして今は6月、ダービーの翌週という事なので次は安田記念、つまりはフジの出番だ。

 

そのフジはというと………

 

 

フジ「ふぅ……ふぅ……」

 

 

かなり集中している。既に最後の追い切りも終わって残すは本番を待つのみという事になっている。そしてフジも対戦相手は把握しているのだが、高松宮記念で走ったメンバーが多かった。半分以上が高松宮記念から直接の参戦だったり、1つレースを挟んでの参戦だったりだが、フジにはそんな事は関係は無いようだ。なんかもう見てるだけで早くレース当日にならないかと言っているかのようだし。

 

 

アローも今月京都でデビューだし、アルダンも来月には東京でデビューだ。これでウチのチームは全員がデビューを迎えられた事になる。この2人の将来も楽しみなところである。

 

 

さて、先月の報告と今月の予定はこのくらいにして、今はトレーニングに集中だな。といってもそろそろ終わりだからあまり指示する事もないんだけどな。

 

 

八幡「……ふむ。」カキカキ

 

ライス「お兄様、どうだった?」

 

八幡「あぁ、良い動きだった。まぁ菊花賞はまだ先だから余裕があるけど、今の時点でこの動きなら合格点以上だ。」

 

ライス「ホント?ライスも自分ではちょっと良かったなぁ〜って思ってたんだ。」

 

八幡「そうか、それは良かったな。」

 

アルダン「兄様、私の動きはいかがでしたか?」

 

八幡「最後の直線、まだ伸ばす必要があるな。東京は緩やかだが長い坂が続いている。今のでも問題無いとは思うが、将来の大舞台に出る為にも、今から取り除ける部分は取り除いておいた方が良いだろう。」

 

アルダン「成る程……分かりました。デビューまでに何とか克服したいと思います。」

 

八幡「一朝一夕で何とかなるわけじゃないから、ジュニアクラスの内に克服してくれれば御の字だろう。まぁウチのチームには東京で勝ち星上げてるのが4人も居るんだから申し分無いだろう。」

 

 

なんか、皆の向上心が大幅に上がってるんだよな。これもシービーの影響だろう。マイルであれだけの走りをしたんだし、次のアイリッシュダービーではどんな走りを魅せてくれるのか楽しみになってしまう。それに加えて、負けていられないって思うようにもなっているのだろう。

 

 

八幡「しかし、シービーが居ないと何故か腕が寂しく思えてくるな。」

 

エアグルーヴ「何だ、抱き着かれたかったのか?」

 

八幡「いやそういうのじゃないが、シービーが居たら俺に抱き着くのが当たり前みたいな感じだったからな。それに昼飯だって今はフジと2人で食べてるから、シービーって意外と俺の中でいつの間にか大きい存在だったんだなぁって。」

 

フジ「じゃあ八幡さん、シービー先輩の代わりに私が抱き着いてあげようか?」

 

八幡「お前は高松宮記念から抱き着き癖が芽生えてただろうが。これ以上拗らせんな。ルドルフからも言われただろ、少しは控えろって。」

 

フジ「それを言われると弱いなぁ〜………じゃあこの役目はエアグルーヴに譲るよ。」

 

エアグルーヴ「お前は何を言っている!?副会長である私がそんな事をするわけが無いだろう!!」

 

フジ「あはは、ほんの冗談さ♪でも八幡さん、次の安田記念は絶対に勝とうね。私、安田記念は必ず勝ちたいから。」

 

八幡「あぁ、高松宮記念の借りは安田記念で利子付きでお返ししてやろう。」

 

フジ「うん、任せてよ。」

 

 

フジから本気の意志が窺える、良い傾向だな。

 

 

 




モーリス、ライスのGⅠ初制覇にバクシンさんの重賞初制覇!

そしてフジの巻き返しなるか!?
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