比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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エアグルーヴ編 〜女帝たる者の道〜
先行きの暗い契約


 

 

ーーーーーー

 

 

八幡はコース場に来て、担当希望のウマ娘に声を掛けてからスカウトをした。そのウマ娘は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エアグルーヴ「漸く決めたか、決断が遅過ぎる。だが、1つだけ懸念している事がある。」

 

八幡「何だ?」

 

エアグルーヴ「私を選んでくれたのは嬉しく思う。だが何故会長や他のウマ娘を選ばなかった?他にも優秀なウマ娘から声をかけられた筈だ、それでも私を選んだのは何故だ?」

 

八幡「理由、か………そうだな。お前が1番苦労しそうな道を行きそうだから、だな。」

 

エアグルーヴ「……おい、何だそれは?」

 

八幡「お前は【女帝】を目指してるんだろ?ならその目指す道も当然普通のコンクリートで整備されて固められた道じゃなく、泥道荊道獣道だろう。そんなキツい道、普通なら嫌がるだろうし楽な方向に逃げたがる。だが俺はその前にトレーナーだ、そんな事で逃げ出すような事はしたくない。それに今の内にキツい方を経験しておいた方が良いだろうしな。」

 

エアグルーヴ「つまり、私を踏み台にするというわけか?」

 

八幡「俺はまだ誰も担当した事の無い無名トレーナーだからな。選ぶのなら良いウマ娘に越した事は無いが、お前の方があれこれ隠さずに言える。だからハッキリ言う、俺はお前を利用する。だからお前も俺を利用しろ。」

 

エアグルーヴ「……トレーナーとは思えん台詞だ。」

 

八幡「だろうな。だがお前が惚れ込んだのは俺の人間性でもなければトレーナーとしてでも無い、俺の知識や技術に他ならない。違うか?」

 

エアグルーヴ「………」

 

八幡「ならお前はそれを最大限利用すれば良いだけだ。俺もお前でどう動くべきなのか、どうするべきなのかを学んでいく。win-winの関係だろ?」

 

エアグルーヴ「……いいだろう。では、契約はこうだ。貴様はトレーナーとして、私との『トレーニングやレース』にのみ気を配れ。それ以外の事、即ち生徒会活動や私の私的な時間にまで口を出す事は、決して許さん。」

 

八幡「ほう、つまりはトレーニングとレースの事以外では関わるな、そう言いたいのか?」

 

エアグルーヴ「理解が早くて助かる。」

 

八幡「成る程な……まぁいい。じゃ、契約成立って事で。これからよろしくな。」

 

エアグルーヴ「あぁ、よろしく頼む。」

 

 

こうして、比企谷八幡はエアグルーヴとの担当契約を交わしたのだが、その内容はお世辞にも良いとは言い切れないものだった。お互いを利用する、信頼関係の元に成り立っているトレーナーとウマ娘の関係が普通だからだ。

 

 

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エアグルーヴside

 

 

ファイン「えぇ!?あのトレーナーさん、グルーヴさんを選んでくれたのっ!?」

 

エアグルーヴ「あぁ。」

 

ファイン「良かったねグルーヴさん!あの中から選んでくれたのなんて、凄い事だよ!」

 

エアグルーヴ「希望していたトレーナーの担当になれたのは嬉しく思う。だがこの先、不安な事の方が大きい。」

 

ファイン「え、そうなの?どうして?」

 

 

お互いを利用すると言っていたが、本来ならばあり得ん事だ。信頼関係がなければ、契約など出来ん。一体奴は何を考えている?

 

 

ファイン「?グルーヴさん?」

 

エアグルーヴ「っ、いや、何でもない。まぁ兎に角、奴のトレーナーとしての腕は確かだ。奴を選んだ事が間違いだったという事は無いだろう。」

 

ファイン「グルーヴさんも言ってたしね、腕は良いって。けど良いなぁ〜、私もあのトレーナーにもっと走りを見てもらいたいなぁ〜。」

 

エアグルーヴ「ほう、お前がそんな事を言うなんて珍しいな。」

 

ファイン「だって、トレーナーの指摘って凄く分かりやすいんだよ!」

 

 

あのたわけが。私とのトレーニングに入る前に何人かのウマ娘の走りを見ていたのか……しかも個人ときた。これは明日、説明してもらう必要があるな。

 

 

ファイン「『針金になってるから、もう少しヤワになれ。』とか『縮れ麺になってる、もっとストレート麺を意識しろ。』とかで分かりやすいんだ〜!」

 

エアグルーヴ「………おい、待て。お前は一体何の話をしているんだ?今の話はトレーニングの話なのか?」

 

ファイン「え、そうだよ?」

 

エアグルーヴ「それなのにどうして麺が出てくるのだ?」

 

ファイン「私も最初は戸惑ったんだけど、言われた時はハッとしたんだ!動きが硬いからもっと柔らかくなれって言ってくれたんだなぁってすぐ分かったんだ!もっとあるんだよ!」

 

エアグルーヴ「いや、もういい………」

 

 

………頭が痛くなってきた、何故動きを見るのにラーメンの用語でアドバイスをするのか理解出来ん。そして何故ファインも理解出来ているのだ?ラーメンが好きだから成り立っているのか?どちらにしろ理解に及ばん………

 

 

エアグルーヴ「不安がさらに大きくなった。アイツはまともな教え方が出来るのか?私の時もラーメンの用語が出てこないか心配になって来たぞ………」

 

ファイン「私がラーメン用語、教えてあげよっか?」

 

エアグルーヴ「結構だ。トレーナーやお前から聞くラーメン用語は背脂だけで充分だ。」

 

 

 




はい、というわけで最初の担当はエアグルーヴさんです!しかし最初から不穏な感じの契約でしたね………この先どうなるやら。
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