比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

310 / 1582
漲る闘志

 

 

フジside

 

 

実況『さぁ春のGⅠも残すところ後2つとなりました!先月にはクラシックウマ娘達の激闘が繰り広げられ、大いに盛り上がりました。しかし強さで言うならシニアクラスだって負けられない!さぁ春のマイル王決定戦、安田記念が始まります!!』

 

 

フジ「………」フルフル

 

 

何でだろうね……頭では凄く冷静でいられてる。自分でも怖いくらいに。けれど身体が早く走らせろって問い掛けてるみたいにウズウズしてる。こんなに走るのが待ち遠しいって感じる事は今までに無かった……前走負けたから、かな?緊張とかはあまりしてない、それに何だか武者震いをしているような気もする。

 

 

フジ「はぁ……早く始まらないかなぁ。それに……」

 

 

高松宮記念の雪辱、晴らしたいしね。この安田記念、高松宮記念からの参戦者が多い。私が前に負けてしまったフラワーパークも参戦する。借りは早めに返さないと、ね?

 

 

コンコンコンッ

 

 

フジ「うん?どうぞ。」

 

八幡「入るぞ、フジ。」

 

フジ「やぁ八幡さん、準備ならもう出来てるよ。今すぐ走らせろって疼いているくらいさっ!」

 

八幡「そのようだな。高松宮記念の敗走からの出走に加え、前に勝った相手も居る、お前の闘志が燃え上がるのも無理はない、か。前よりもやる気が目にも身体にも表れている。」

 

フジ「あははは、八幡さんにはバレバレかぁ……」

 

八幡「笑ってはいるが、その目の奥底には笑えないくらい怖いのが見えるのは俺の気のせいか?」

 

 

………やっぱり八幡さんは見るだけで分かっちゃうんだね。その通りだよ、高松宮記念で負けた日の事は今日まで1度も忘れてない。あの日の思い、決して忘れない。そして今日は絶対に勝つ!!そう、相手に戦う意志さえ芽生えさせなくさせる程に、ね。

 

 

フジ「っ!!」

 

八幡「……落ち着け。」ナデナデ

 

フジ「ご、ごめんよ、取り乱してたわけじゃないんだけどね。」

 

八幡「気持ちは分からんでもない、けど今は出すべきじゃないな。俺が臆しちまう。」ナデナデ

 

フジ「……そうだね。八幡さんから距離を置かれたら、私きっと立ち直れないと思うし。」

 

 

これも嘘じゃない、寧ろあってほしくない事実。もしこれが現実になったら………考えたくもない。

 

 

八幡「大丈夫だ。お前がそれを望まない限り、俺からお前を見限る事は無い。」

 

フジ「………」

 

 

こんな何でもない事なのに、普通していれば起きる筈の無い言葉なのに、こんなにも嬉しく思ってしまうのは、私がおかしいのかな?それに、私から八幡さんを見限る事なんて絶対にあり得ない。

 

 

フジ「八幡さん、それも気にする事は無いよ。」

 

八幡「うん?」

 

フジ「だって、私も八幡さんの事を見限るなんて事、絶対に無いもの。」

 

 

ーーーコース場ーーー

 

 

ふぅ……この場所に来たからには、もう良いよね?これを抑える必要も無い。

 

 

『っ!?』

 

 

パーク(な、何?この身体を突き刺すような感覚……こんな感覚、初めて………)

 

ビコー(一体誰がこのオーラを!?ま、まさか誰かがあたしを倒す為にっ!!)

 

アマゾン(これ、きっとフジだね……こんなの曝け出すなんて、皆を潰す気かい?)

 

 

フジ「………」

 

アマゾン「フジ……アンタだろ?」

 

フジ「アマゾン……何の事だい?」

 

アマゾン「惚けるんじゃないよ!アンタが出してるオーラのせいで周りの子が萎縮してんだろ!」

 

フジ「けど、エアグルーヴもやってた事だからね〜。私もしちゃいけないなんてルールは無いよ?」

 

アマゾン「認めたね?やっぱりね………まぁ他の子達は気付いてないみたいだけどね。それだけ勝ちたいって事かい、フジ?」

 

フジ「それはそうさ。レースに出て勝ちたくないなんて思うポニーちゃんは居ないさ。アマゾン、君だってそうだろ?」

 

アマゾン「……そうだね。幾らアンタが相手でも負けないよ、フジ!」

 

 

それはこっちの台詞だよ、アマゾン。私だって負けられないんだからね!!

 

 

フジsideout

 

八幡side

 

 

タリアト「それでどうだ、フジキセキの調子は?」

 

八幡「問題ありません、自信を持って言えます。高松宮記念のような驕りも慢心も抜きにして言います。」

 

タリアト「ほう、随分な自信だ。それだけ状態が良いという事なのか?」

 

八幡「それもありますが、なによりも本人の意志が前とは桁が違います。絶対に勝ちたい、って意志が身体から溢れ出るくらい強いです。」

 

マンノウォー「ふぅ、弟子よ。あまり自分の弟子を虐めるな。前走の事は前にお前が叱責しただろう?」

 

タリアト「しかしだな師よ、これは私と八幡が前からの日常だったのだ。消せと言われても今更消せん。」

 

マンノウォー「私の影響か?厳しくし過ぎたのか?」

 

八幡「プロフェッサー、大丈夫です。先生からの言葉は必ずと言っていい程、俺の為になる言葉なので。」

 

 

 

 

 

アルダン「師弟の関係、とても良いものですね。」

 

モーリス「なんか憧れちゃいますね。」

 

バクシンオー「ふむ、確かに少し良いと思った事はありますね。」

 

エアグルーヴ「成る程、私とドーベルのようなものか。今ではあまり教える事は無いが。」

 

ライス「でも、お兄様があんな風に言われてるところって初めて見るよね。」

 

アロー「でも、あれで済んでるからまだ良い。私には……物凄くスパルタだから。」

 

『………』

 

 

アロー………まぁ頑張れ、今度好物作ってやるから。

 

 

 




安田記念、いよいよ次回です!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。