比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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夜の観戦

 

 

八幡side

 

 

さて、俺は今深夜にトレセン学園の体育館に居る。その理由は居残り作業や肝試しでもなければ、自主トレーニングでもない。それに、大勢のウマ娘もこの体育館に居る事だしな。本当の理由は………シービーのアイリッシュダービーの応援の為だ。

 

前回の2000ギニーを勝って、シービーのアイルランド2冠目のレースであるダービーに出走する。前回の2000ギニーはこういう応援は無かったが、3冠が懸かるとなれば話は別だ。遠い地であっても応援は力になる筈だ。

 

 

ルドルフ「こんなにも多くのウマ娘やトレーナー、取材の方々が一斉に集まるなんてね。君のおかげだよ八幡君、これだけ集まったのはひとえに君の力の賜物でもあるのだからね。」

 

八幡「俺の、じゃねぇだろ。シービーのだろ?」

 

ルドルフ「確かにシービーの力もあるだろう。だが君の力無くてこんな事にはなってはいないだろう。これでも、君にはとても感謝しているんだ。」

 

八幡「そりゃどうも。」

 

???「ハッ、皇帝サマは相変わらずソイツにご執心か。夜までご苦労なこった。」

 

ルドルフ「シリウス、君も来てくれたのか。」

 

シリウス「シービーが海外で走るんだ。それも海外のダービーと来た、これを見ないわけは無いだろ。」

 

八幡「何だ、海外レースに興味があるのか?」

 

シリウス「お前には関係無い。だが、もしお前が私のトレーナーになるというのなら、教えてやってもいいがな。どうだ?」

 

八幡「ふっ、悪いが今は空きが無いから断っとく。」

 

シリウス「ハッ、だろうな。だがアンタには感謝している。トレーナーのついてない奴等の面倒を見てくれてるそうだからな。」

 

ルドルフ「八幡君のおかげで担当が決まった生徒が多くなって来ている、私も感謝しているよ。」

 

 

仲悪いって聞いてたが、息合ってるような……

 

 

シリウス「理想ばかり掲げてる皇帝サマには分からないだろうからな。日に当たってるアンタ達には、日陰者のアイツ等なんか目に付かないだろうから分からねぇだろうがな。」

 

ルドルフ「君の言う日陰者が誰の事かは知らないが、私は学園の生徒を放置するような真似をした覚えは無いが?君の間違いじゃないか?」

 

 

うん、これ仲悪いわ。【犬猿の仲】ってのがピッタリだな、この2人。

 

 

八幡「そこまでだお前達。今はケンカする為に此処に来たんじゃねぇだろ?ケンカしたいのなら表に出てやれ。応援する場でそんな声を上げるんじゃねぇ。」

 

シリウス「……フン、只の口ゲンカだ。大袈裟な反応するような事じゃねぇよ。」

 

 

そう言ってシリウスはその場を去って行った。

 

 

ルドルフ「……済まない八幡君、少し感情的になってしまったようだ。」

 

八幡「いや、いい。それよりそろそろ時間だ。お前もなんか仕事あるんじゃねぇのか?」

 

ルドルフ「それは君もなんじゃないかい?」

 

八幡「お互い、忙しいな。」

 

 

ーーーレース出走時間ーーー

 

 

実況『さぁこちらカラレース場では本日のメインレース、アイリッシュダービーの発走時刻が近付いています!この欧州、アイルランドの地で立ち向かう日本の武士(もののふ)の名はミスターシービー!!【天衣無縫】の異名を授かり2冠目に挑みます!!このダービーでは3番人気に支持されています!!』

 

 

「比企谷トレーナー、ここから見るミスターシービーさんの調子はどうですか?」

 

「今回の勝算、あると思いますか!?」

 

「比企谷トレーナー、2,400mと長くなりましたが、不安要素はありますか?」

 

 

質問の嵐だ。俺も見たいのにこの記者達が離してくれない。ていうか生で見てるわけでもないのに、シービーの調子なんて分かるわけないだろ。まぁ事前に電話してるし、1週間に何回かは電話してるからどんな調子なのかは大体分かるけどよ。何なら昨日電話したし。いつもと変わらん様子だった。

 

 

実況『さぁ今回の1番人気、ルトダラークが姿を現しました!!フランス、イギリスのダービーを制した2,400mのスペシャリストにしてダービー3冠の期待が懸かっているウマ娘です!!その後ろからは2番人気のギニーシーズです!!アイルランド1000ギニーの覇者にしてアイリッシュオークスに向けてステップといったところでしょう!さぁ来ました来ました、我等が日本のミスターシービーの登場です!!アイリッシュ2000ギニーを余裕で制したその力をダービーでも見せつける事は出来るか!?』

 

 

シービーは現地のファンに向けて大きく手を振っていた、それも笑顔を振り撒きながら。1番人気と2番人気のウマ娘は笑顔どころか見向きもしていなかった。それだけレースに集中している、という事だろうか。それとも異国の地で笑顔を振り撒いているシービーの事が気に食わないのだろうか?

 

 

八幡「シービーはいつも通り、か。調子は前と同じといったところだな。脚の異常も見られない、これなら充分だな。2,400mもトレーニングで何度も走ってるから適性は問題無い。後は………この大舞台で勝てるかどうか、だな。」

 

エアグルーヴ「あぁ、特に1番人気のウマ娘は強敵だ。2ヶ国ダービーを勝っている事から油断ならない相手だ。シービー先輩の1番の敵は間違い無く彼女だろうな。」

 

八幡「あぁ、だろうな。」

 

 

 




次回、愛ダービー!!
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