シービーside
ふぅ……楽しみだなぁ〜この前と同じ舞台とはいえ今度はダービー、格が一気に跳ね上がるから皆の顔も強張っているのが分かる。でもあたしは逆に楽しみなんだよね〜♪
「失礼、少しいいだろうか?君が日本から来たミスターシービーだったね?」
シービー「うん?うん、あたしがミスターシービーだよ。確か君は………」
「あぁごめんよ、ボクはルトダラーク。一応アイルランド出身のウマ娘なんだ。」
シービー「あぁ!そういえばフランスとイギリスのダービーウマ娘じゃん!しかも1番人気の!!」
ルト「あはは、まぁそういう事になるね。君の事は前々から気になってたんだ。」
シービー「あたしを?」
ルト「なんと言ってもかの有名な【clairvoyant】が育てたウマ娘だからね。それに前走にあれだけの走り、気にならない、気にしない方が大物さ。」
シービー「そう?君の方が凄いと思うけどな?だって2ヵ国のダービーを勝ってるんだから。違う国、違うレースで結果を出してるんだからね。けど今回のレース、負けるつもりはないよ。」
ルト「……そうだね、ボクもダービー3冠が懸かってるから全力で行かせてもらうよ。それに今回はアイルランドの陛下に加えて王妃様、殿下も見ておられるからね。」
シービー「あぁ、ピルサドね。」
ルト「ちょっ、君!?殿下に向かって呼び捨てで呼ぶなんて………ボクしか聞いてないから良かったけど、他の娘の前で言ったらダメだよ?」
シービー「そうなの?ピルサドからいいって言われたんだけどなぁ〜。」
ルト「……君って凄いなぁ。」
ーーー数分後ーーー
実況『こちら、欧州のアイルランドのカラレース場でいよいよアイリッシュダービーが発走されます!!1番人気はフランス、イギリスのダービーウマ娘のルトダラーク、2番人気にアイリッシュ1000ギニーのギニーシーズ、3番人気に日本のミスターシービー、アイルランド2冠を目指します!この勢いのままダービーも制する事が出来るのか!?』
ルト「じゃ、お先にね。」
シービー「うん、またね。」
ふぅ……今日は少し派手なレースにしちゃおうかなぁ?前は大外一気だったけど、今日はどうしよっかなぁ……八幡からは追込だったら何でも良いって言われてるからその時考えよっかな!
実況『さぁ全員がゲートに収まりました!!ダービー3冠か、オークスに向けてのステップか、アイルランド2冠か、カラレース場で多くの事が起こりそうです!アイリッシュダービー……スタートしました!!揃ったスタートです!ルトダラーク、ギニーシーズ、ミスターシービーも良いスタートを切りました!』
ピルサド「シービーはやはり後ろからか……ルトダラークは先行、ギニーシーズは差し、カラの2,400mは特殊だからな。そう簡単には行かぬぞ。」
???「随分と面白い組み合わせだ。」
ピルサド「っ!これはこれは、イギリスのダンシングブレーヴ王。お忍びでこちらに?」
ブレーヴ「我が国のダービーを制した者がダービー3冠に王手が懸かっているのだ。このレース、見ないわけにはいくまい。」
ピルサド「成る程、それはそれは……しかしダンシングブレーヴ王よ、そう簡単に事が運ばないと私は思っております。」
ブレーヴ「ほう、その理由は?」
ピルサド「貴女もご存知の筈、日本の侍が居るからです。ミスターシービー……かの【clairvoyant】が鍛え上げたウマ娘です。」
ブレーヴ「ふむ………【clairvoyant】か。」
実況『最終コーナーをカーブして長い直線に向きました!!先頭は抜けたルトダラーク!ルトダラークが先頭!リードを広げにかかっている!!後ろからはガルフバラン、ミスターシービーも追い込んで来ている!!ギニーシーズは伸びない!!ルトダラークが先頭に立っている、後ろからミスターシービー並ぶ勢いだ!!』
ルト「っ!!やっぱり速い、流石だね!」
シービー「負けられないからね!」
実況『残り200m!!やはりこの2人の戦いだ!!ルトダラークとミスターシービー先頭争い!!2人並んでいる!!後ろは5バ身離れてガルフバランが3番手!!2人の熱い戦いが続いている!!』
ルト「う、うおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
シービー「……ふふふ。」
ルト「っ!!?(わ、笑った?)」
シービー「あははは、そうこなくっちゃ!!!」ゴオォォォ!!
ルト「っ!!?」
実況『ミスターシービーここで抜け出した!!凄いぞまだ伸びる!!ルトダラークも懸命に前を追っているがミスターシービー放す放す!!これはもう決まったか!!ミスターシービー!2冠達成!!!』
ぃいやったああぁぁぁぁ!!!
実況『2000ギニーに続いてダービーも制覇!!ミスターシービー、アイルランド3冠に王手を掛けた!!これで残すは9月のアイリッシュセントレジャー1つを残すのみ!!日本の侍がまた1つ大きな勝利を飾りましたっ!!!』
ルト「はぁ……はぁ……はは、完敗だよ。君は強いね。最後は追いつけもしなかったよ。」
シービー「君も良い走りだったよ!今日はとっても良い走りが出来たよ♪」
ルト「まさか笑う程の余裕があったとは思わなかったよ。流石は【天衣無縫】、恐れ入ったよ。君の3冠制覇を心から願っているよ。」
シービー「あはは、じゃああたしは君の次の勝利を祈っていようかな!」
そしてあたしはルトダラークから差し出された手を握って握手をした。これで2冠制覇だよ、八幡♪
ミスターシービー、アイルランド2冠制覇!!
しかも領域発動!!